HEALTH
まだまだ暑い夜が続く残暑。エアコンがほぼ完備されている時代といえど、寝付きが悪かったり夜中に目が覚めてしまったりする人も多いのではないでしょうか。しかし、眠れない原因は暑さだけではないかもしれません。今回は無意識にやっているかもしれないNG習慣についてお伝えします。 熟睡できない人は自分に当てはまるものがないかぜひチェックを!
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大前提として、室内の気温は適切に保つ必要があるので、暑い夜は基本的に冷房はONに。
そのうえで、安定した睡眠には体内時計の調整が非常に大切です。この体内時計の調整には「深部体温」が大きく関わっているといわれています。体温には2種類あり、ひとつは体の表面温度である皮膚温、もうひとつが脳を含めた内臓の深部体温です。深部体温は生命維持のために皮膚温より1度くらい高くなっているのが特徴で、日中の活動中は深部体温が高い状態に保たれています。そして、夜になると体は自然に深部体温を下げて睡眠に備えることで、深い眠りに入りやすくなるのです。
良質な睡眠をとるには、この深部体温を適切に調整し、自律神経を整えて脳や体をリラックスさせることが重要です。
良質な睡眠には、深部体温を調整したり自律神経を整えたりすることが大切だとわかったところで、ここからは具体的なNG習慣をお伝えします。無意識にやってしまっている習慣が意外とあるかもしれません。
朝日を浴びないと睡眠の質が悪くなるのは、体内時計が乱れるからだといわれています。人は朝日を浴びることで日々の睡眠や体温調整に必要なホルモン(メラトニン)の分泌が抑えられ、目が覚めやすくなります。そして、夜になるとメラトニンの分泌が増えて眠気を感じやすくなるのです。しかし、朝日を浴びずに過ごすとメラトニンの分泌が遅れてしまい、夜になっても眠気が訪れにくくなります。
したがって、朝は起床後すぐにカーテンを開けて、積極的に日光を浴びるようにしましょう。
寝る前にPCやスマホを使用するのも良質な睡眠の妨げになります。それは、PCやスマホからブルーライトが発せられるからです。
ブルーライトは、日中の太陽光と同じ波長を持っており、長時間見ることで脳が昼間と錯覚してしまいます。その結果、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、自然な眠気が妨げられてしまうのです。また、脳が活性化されてリラックスしにくくなるため、さらに寝付きが悪くなってしまいます。
最低でも就寝1時間前にはPCやスマホの使用を控え、脳や体をリラックスさせるように心がけましょう。
夏は「暑いから」という理由で、入浴をシャワーのみで済ませる人も多かったかもしれません。しかし、湯船に浸からないことが眠りを浅くしてしまっている可能性があります。
湯船に浸かって体を温めると一時的に深部体温が上昇し、その後体温が徐々に下がることで自然な眠気が促進されます。しかし、シャワーのみだと体温の上昇が不十分で体内の深部体温が効果的に下がらないため、熟睡できなくなる可能性が。特に、シャワーの温度がぬるかったり短時間で済ませてしまったりすると、リラックス効果を得ることが難しいでしょう。
ただし湯船に浸かるのがいいとはいえど、温度が高すぎるお湯に長時間浸かるのはおすすめできません。交感神経が優位になって体が興奮状態になり、寝付きづらくなってしまいます。湯船に浸かる際は、40℃程度までのぬるめのお湯に10〜15分程度を目安にしましょう。
寝る際はエアコンのタイマーを設定する人も多いかもしれません。しかし、タイマーが切れた瞬間、暑くて起きてしまうこともあるでしょう。エアコンをうまく使わないと、体温調節が上手にできず、眠りが浅くなってしまいます。
とはいえ、部屋を冷やしすぎるのもよくありません。それは、体が過度に冷えてリラックスできないだけでなく、体温を維持するためにエネルギーを使い続けることになり、眠りが浅くなってしまうからです。
エアコンを使用する際は、適切な温度(27〜28℃程度)に設定し、風が体に直接当たらないように調整を。扇風機やサーキュレーターなどを使用して、部屋の冷気を循環させるのもおすすめです。
今までお伝えしてきたNG習慣は、いずれも睡眠時に交感神経が優位になりやすい習慣です。交感神経が優位になると、体が興奮状態になってしまうため、睡眠が妨げられてしまいます。この自律神経の乱れは、体の栄養や水分バランスが乱れていることが原因になっている可能性も。
この場合、食事やこまめな水分補給で改善できる場合もありますが、漢方薬を飲んでバランスを整えるのもおすすめ。
漢方薬は体質改善を得意としているため、熟睡できない原因の根本にアプローチしてくれます。忙しい現代人にとって、バランスの良い食事や良質な睡眠を毎日とり続けるのは難しいかもしれませんが、漢方薬は毎日飲むだけなので無理なく続けられます。
暑い夜でも熟睡するためには「自律神経を整えてこもった熱を発散する」「いらだちや興奮を鎮めて寝付きを良くする」「栄養を全身に届けて、心と体を元気にする」「体内の水分の循環を良くする」といった働きのある漢方薬を選びましょう。
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体の余分な熱を取り、のぼせを伴う不眠に適した漢方薬。比較的体力があり、のぼせぎみで顔が赤く、イライラしやすい人に用いられます。
・加味帰脾湯(かみきひとう)
足りない栄養や潤いを補って精神を安定させることで、イライラなどの心の症状や不眠、貧血に用いられます。血色が悪く、虚弱体質の人におすすめ。
漢方薬は自分の状態や体質に合ったものを選ぶのが重要です。うまく合っていないと、効果が感じられないだけでなく、副作用が生じる可能性もあります。そのため初めてで不安な人は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみてください。
教えてくれたのは…ヨガインストラクター・ライター 高橋かなこさん
編集/根橋明日美 写真/PIXTAほか
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