HEALTH
誰もが気にするカロリーと肥満。実は無縁って知っていましたか?大切なのは味覚。食事量を決定づけ、体型にも影響を与えます。今の味覚が不安でも大丈夫。10日間でやせる舌に変われます!
塩味に油を合わせたメニューのほか、保存料や甘味料も味覚を狂わせます。ラーメンのスープまで飲み干したり、マヨネーズやケチャップをたっぷりかける習慣が味音痴を加速させます。
基本5味からなる味覚は、体にいいものを選ぶために発達しました。現代の生活ではこのバランスが乱れがちに。繊細な味覚を取り戻せば、健康と理想の体型が自然と叶います。
甘味・塩味だけでなく旨味・酸味・苦味を使った味つけに
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舌の細胞が約10日間で生まれ変わる
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食べすぎなくても満足感の高い食生活に!
複雑な味がわかる人ほどやせやすい傾向に。食事は5味を意識して味わい、味覚神経を活性化させて。また味覚神経は、同じ味ばかり食べていると鈍化。複雑な味わいの料理で、バランス良く5味を鍛えて。舌の細胞の生まれ変わりに合わせて味覚力がアップし、やがて薄味でも満足できる舌が手に入りますよ。
濃い味付けで偏った味覚をリセットし、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5味を感じられる繊細な舌を育てれば、食事の質が変わり、体調が整い、自然とやせることだってできるんです。日本人は5味のうち、特に甘味と塩味を好む傾向が強く、外食でも多用されます。しかし、その濃い味付けこそ太りやすい体質に直結。ある研究では、体脂肪率やBMI値が高い人ほど濃い味が好きという結果も出ています。食事の満足度を決定付ける一番の要因は、カロリーではなく味。甘味と塩味は、刺激を感じやすく中毒性もあり、次々と刺激を欲してしまうため、自ずと食事量が増えるのです。食事量を自然と減らすには、酸味や苦味、旨味などの複雑な味をバランスよく取り入れることが大切に。また味の情報伝達には時間差があり、人間の食欲は10分前の状態を把握。ゆっくり噛んで食べることも食べすぎを防ぐコツです。人間の舌にある味覚を感じる〝味蕾〟と呼ばれる細胞は、10日から2週間で生まれ変わると言われています。濃い味付けを控え、旨味や苦味を上手に生かした食事で過ごせば、たった10日間でやせる味覚に生まれ変われるのです。
教えてくれたのは……鈴木隆一さん 味博士
AISSY株式会社代表取締役社長。慶應義塾大学共同研究員。味覚の研究が専門。近著に『「やせる舌」をつくりなさい』(青春出版社)。
2019年『美ST』3月号掲載
撮影/楠 聖子(取材)、五十嵐 洋(静物) フードスタイリスト/上島亜紀 取材/大山真理子 編集/長谷川 智
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