HEALTH
撮影/岡本卓大 取材/屋宜加奈子
昭和50年の食事が一番太りにくくて健康にいい、そんな研究結果があるんです。当時の食事は、ごはん多めで和洋折衷、出汁や発酵調味料、食後のフルーツも欠かせませんでしたよね。次から次へと新しいスーパーフードに飛びつく前に、子供の頃に食べていたであろう、懐かしくて新鮮な「スーパー和食」を見直してみませんか?
理想の和食「昭和50年の食卓」の特徴
ごはんの量が多い 和洋折衷のメニュー 海藻をしっかり取る 大豆食品が多い 品数が多い よく出汁を使っている 発酵調味料が基本 果物も豊富
理想の和食「昭和50年の食卓」を再現!

里芋とイカの甘辛煮
水や出汁に食材を入れて加熱調理して作る煮物は、スーパー和食には欠かせないメニュー。油を使わずに美味しく調理できるのでダイエットにも効果的。いろいろな食材から少しずつ栄養を摂ることが重要で、当時は肉よりも魚介類を多く食べていました。里芋を水から火にかけ、沸騰後弱火で6分。取り出し皮をむく。鍋に里芋、イカ、水、酒、みりん、醤油を入れ煮詰めます。
ワカメと車麩の酢の物
海藻は安いうえに保存ができるので、保存技術が未熟だった当時はとても重宝されたそう。食物繊維が豊富だから、便秘解消や美肌にとても効果的。低カロリーながら、ミネラルはたっぷり。手軽に食卓に付け加えることのできる酢の物レシピは重宝します。ワカメと車麩は水で戻し、酢、砂糖、出汁で合わせるだけ。
野菜の味噌ヨーグルト漬け
味噌、醤油、みりんなど、発酵食品を使ったおかずが今よりも多く並んでいました。栄養価も高く、体内での吸収もよく、善玉菌もたくさん入っているので腸内環境を整える働きも。乳酸菌が多いヨーグルトはまだ珍しい食材だったとか。味噌とヨーグルトを合わせると簡単に漬け物風に。ビニール袋にキャベツ、人参、大根を入れ、味噌とヨーグルトを合わせて30分ほど漬け込めば完成。
ほうれん草の胡麻和え
動物性たんぱく質だけではなく植物由来のものも同様に取り入れることが重要。植物由来たんぱく質は大豆と胡麻に多く含まれるので、胡麻和えは栄養価的にも優れた副菜です。
甘塩サケの塩焼き
肉よりも圧倒的にお魚を食べていた昭和50年。肉を食べすぎている現代よりも、生活習慣病のリスクは低かった。魚に含まれるオメガ3系脂肪酸にはさまざまな健康効果があるので、毎日お魚を食べることを心がけて。
ワカメ・豆腐・しめじの味噌汁
代表的な発酵食品の「味噌」は栄養価が高く、生活習慣病予防や美肌効果も手に入るスーパー食材。1日に3杯程度までなら血圧は上がらないので、3食のうち2回は味噌汁を飲んで健康偏差値を上げましょう。火を弱火にしてから味噌を溶き入れることで味噌中の微生物が死なず健康効果が期待できます。
麦ごはん
ごはん(雑穀や玄米も含む)は腹モチのよさがピカイチ! 食べすぎ防止にもつながるので、やせるためにはしっかりと食べること。今よりも平均して40g多くお米を食べていた昭和50年のほうが、代謝もよく肥満防止効果も。太るからと怖がらず、ごはんをいただきましょう。
みかん
果物はほとんど脂肪分もないし、カロリーも低く、それでいてビタミンなども豊富。昭和50年の果物消費量が多いことからも、果物は健康にいいことがわかります。旬のフルーツにはその季節
リール オーナー/管理栄養士 堀 知佐子さん
老舗料亭で和食の経験を積み、現在はアンチエイジング料理の第一人者として活躍。昨年『和食の常識Q&A百科』(丸善出版)出版。
昭和50年の食事は内臓脂肪が蓄積しにくく糖尿病リスクも低い!
東北大学大学院 農学研究科 准教授 都築 毅先生
自身が推奨する「スーパー和食」と同じ1975年生まれ。専門は食品機能学。食を通して社会に貢献する日本食プロジェクトを指揮。
日本は1979年に世界一の長寿国になりました。その理由の一つは「和食」にあると世界中の研究者が注目しています。また、2013年にはユネスコの無形文化遺産に登録され、世界各地で和食への興味がアップ。結果、和食について聞かれることが多くなり、どの年代の和食が体によく、長寿になるかを調べ定義付けしようと、この研究がスタートしました。まず、厚生労働省の資料をもとに、昭和35年から15年ごとの食卓を再現。それを凍結乾燥させてマウスに与え続けたところ、昭和50年の食事を与えたマウスは、現代の食事を与えたマウスより高カロリーだったのにもかかわらず、内臓脂肪を蓄積しにくく、糖尿病リスクも減少したんです。その結果を受けて、昭和50年の食卓が最も健康的でアンチエイジング効果が高い「スーパー和食」であると定義しました。今よりもお米の量や大豆食品、海のものを多く食卓に取り入れ、とにかくおかずの品数が豊富だった時代。大阪万博の影響で流通が整ったことにより洋食が普及し、和食とともに食卓に並ぶようにもなりました。調理は出汁からしっかりと取り、味付けは醤油や味噌などの発酵調味料が中心。そんな昭和50年代の食卓を続けると、ダイエット効果はもちろん、がん予防、糖尿病リスクの減少、さらには認知症予防への効果も期待されます。皮膚のターンオーバーを正常化するので、女性のみなさんには嬉しい、シミやシワなどが薄くなる美肌効果も得られるはずですよ。
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2026年11月16日(月)23:59まで
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