HEALTH

心筋梗塞、認知症…まさかの時に備える「おうちで健康診断」その2

忙しさにかまけて健康診断に行くのをおろそかにしていませんか? 美ST世代は体に不調が出やすい年代。病院に行く時間がなくても、気になる症状は自宅でも簡単に調べられます。そのセルフ診断法をメディアで話題の森田 豊先生が特別に教えてくださいました。今回はその第二弾。今すぐ家族で試してみて。

病気は早期発見が何より大事。今すぐチェックしてみましょう

病気には明らかな症状が出ないものがあります。また、めまいや頭痛、目のかすみなど、忙しさの中で見逃してしまうサインも。40代はさまざまな病気のリスクが上がり始める時期。医療機関の健康診断を受けるのはもちろんですが、自宅でできる健康チェックを活用して早期発見を心がけましょう。今回紹介するチェックテストは実際に医療の現場で使われているものや、医学的なデータをベースに簡略化したものが中心です。どれも自宅で試すことができるので、ぜひトライしてみてください。日頃から自分の健康状態を把握しておくことで大きな病気のリスクを回避できます。

教えてくれたのは……医師・医療ジャーナリスト 森田 豊先生

東京大学大学院を卒業、米国ハーバード大学医学部専任講師を歴任。現役医師として医業の傍ら、テレビ、ラジオ、雑誌はじめ各メディアで活躍中。

1:<髄膜炎>

風邪やインフルエンザが原因で発症することも…

この病とは…
主に細菌やウイルスが脳と脊髄を覆う髄膜に感染して発症。激しい頭痛や発熱を伴い、早急に治療が必要です。

このテストで何がわかる?
髄膜を直接刺激する2種類の動作を行うことで、髄膜炎の症状の1つである髄膜刺激徴候が確認できます。

【TEST1】

被験者が仰向けになり、パートナーが股関節を90度、膝関節も90度に曲げます。膝を支え、かかとに手を添え膝関節を伸ばして。片足でも、痛みや抵抗で135度以上伸びなければ、要注意。

【TEST2】

仰向けになった被験者の頭部をパートナーがしっかりと手で支え、ゆっくりとあごの下が胸元につくように曲げていきます。その途中で頭痛や抵抗があれば赤信号。発熱や嘔吐などの症状もあればすぐに病院へ。

\少しでも痛みがあればストップ/

2:<心筋梗塞>

症状が現れるのは突然。早めのチェックが必須です

この病とは…
心臓に栄養や酸素を運ぶ冠動脈が動脈硬化などで詰まり、心臓の細胞が壊死する病気。若年性も増えています。

このテストで何がわかる?
心筋梗塞の方に出やすい兆候を確認し危険度をチェック。3項目のうち2つ当てはまると黄、3つ揃うと赤信号。

【TEST1】

心筋梗塞の原因でもある血中コレステロールが溜まる場所の1つがアキレス腱。アキレス腱の太さが、それぞれ1.5㎝以上あると要注意。一番細い場所を選んで測定して。

【TEST2】

健康な人の目元には異常が見られませんが、コレステロールが高くなると左上の症例写真のように、黄色いおできのようなものが鼻と目頭の間に出ることも。

【TEST3】

加齢によるシワとは別に、毛細血管が多い耳たぶにシワができると、動脈硬化が進んでいる可能性があります。心疾患で死亡するリスクが3倍も上がるので、要注意項目です。

\耳たぶの見せ合いっこは初めて/

3:<認知症予備軍>

予兆がわかれば認知症は予防ができる病気です

この病とは…
正式名称は軽度認知障害。生活に支障はないが、認知症のような症状が時々出る状態。放っておくと認知症に。

このテストで何がわかる?
TEST1では認知症になると欠けてくる感覚機能を、TEST2では認知機能などを総合的に判断できます。

【TES1】

被験者の背中に、パートナーが「ス」「マ」「ヌ」のいずれかを大きく指で書きます。女性の場合、下着で結果が変わるので可能であれば下着を外して。6回中3回以上間違えたら要注意。

【TEST2】

1枚の紙を用意し、紙の大きさに合うように3時40分を示す丸い時計を描いてください。時計や文字が歪む、針が間違っているのは黄、明らかに間違いなのは赤信号。

\毎日見てるはずなのに難しい……/

撮影/山辺恵美子 ヘア・メーク/伊藤佳奈(Bliss) 取材/竹下順子、屋宜加奈子

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心筋梗塞、認知症…まさかの時に備える「おうちで健康診断」その2

2025年1月号

2024年11月15日発売

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