HEALTH
汗をかく日が増え、ふと髪をほどいた瞬間や入浴前などに頭皮のにおいが気になっていませんか? 頭皮臭は皮脂や汗などの影響や毎日のヘアケアなどの要因が重なって起こります。頭皮臭を招くNG習慣や改善のためのセルフケアを紹介します。
頭皮臭には皮脂や頭皮の環境が関係しています。気温が高い季節に特に意識したい2つの原因を見ていきましょう。
皮脂は本来、頭皮を乾燥から守る大切な役割を担っているもの。しかし、過剰に分泌されて頭皮に残ると酸化してにおいのもとになります。
女性の場合、ホルモンバランスの変化も皮脂の過剰分泌につながる要因の一つ。月経周期などでプロゲステロンが優位になる時期や、更年期に女性ホルモンが減少して相対的に男性ホルモンが優位になると皮脂の分泌量が増えやすくなります。
汗や皮脂の分泌量の増加によって雑菌が増殖しやすくなることも、頭皮臭につながる要因の一つ。
気温が高い日や帽子を長時間被ったときは頭部に湿気がこもりやすく、雑菌が増えやすくなるため注意が必要です。また、髪を結んでいるときに湿気がこもったり汗を十分に拭けなかったりすると、頭皮の蒸れにつながりやすくなります。
頭皮臭が気になると「もっと洗わなきゃ」と思いがちですが、がんばりすぎのケアがかえって頭皮環境を乱すこともあります。毎日の生活の中で見直したいポイントを確認しましょう。
においが気になるからとシャンプーを何度も付けて洗ったり洗浄力の強いシャンプーを使ったりすると、必要な皮脂まで落ちてしまい、頭皮の乾燥につながることがあります。頭皮が乾燥するとかえって皮脂の分泌量が増えやすくなるのです。
また、洗った後に髪を濡れたまま放置したり、ドライヤーを十分にかけずに生乾き状態のままにしたりすると、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖。においやかゆみの原因になるため注意しましょう。
外食やコンビニなどの高カロリーな食事が続く、夜更かしが続くなどの不規則な生活習慣も頭皮臭を招くNG習慣。高カロリーな食事は皮脂の過剰分泌につながります。
また、睡眠不足やストレスがたまった状態になると自律神経も乱れがちに。すると、血行が悪くなり、頭皮に必要な栄養や酸素が届きにくくなります。その結果、頭皮の環境が悪化して頭皮臭につながりやすくなるのです。
頭皮臭を改善するには、余分な皮脂や汗を落としつつ、頭皮環境を改善するためのケアを取り入れることが大切。今日から取り入れやすいセルフケアを紹介します。
毎日のヘアケアを見直して、頭皮を清潔に保ちましょう。
シャンプー前はたっぷりのお湯で頭皮と髪をしっかり濡らして予洗いをし、汗やほこりを先に流します。シャンプーで洗うときは指の腹で頭皮を動かすようにやさしく洗い、生え際や耳の後ろなども念入りにすすぎ、流し残しがないようにしましょう。
洗髪後はタオルで水分を拭き取り、できるだけ早くドライヤーをあてます。ドライヤーの風を髪の根元からあてて全体をしっかりと乾かすと、生乾きによる蒸れを防ぎやすくなります。
頭皮に湿気がこもらないようにし、蒸れを防ぐことも頭皮臭改善に役立ちます。帽子は紫外線対策に役立ちますが、帽子を長時間かぶりっぱなしにすると熱と湿気がこもります。移動後や室内では一度脱ぎ、頭皮の湿気を逃がしましょう。
また、汗をかいたら乾いたタオルや汗拭きシートで拭き取ることも大切。長時間髪を結ぶことが多い場合は、休憩時間などに適度に髪をほどき、湿気がこもらないようにしましょう。
外側からのケアだけでなく、食生活の見直しによる体の内側からのケアも重要。主食・主菜・副菜をそろえた栄養バランスの良い食事を意識しましょう。
特に、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEなどは積極的に摂りたい栄養素。ピーマンやブロッコリー、キウイ、みかん、かぼちゃ、アボカド、ナッツ類などに含まれるため、ピーマンやブロッコリーを使う一品をプラスする、キウイやみかんをデザートに食べるなど、日々の食事に取り入れていきましょう。
適度に運動してストレスを発散することも効果的。軽いウォーキングやストレッチは、ストレスを発散するとともに、筋肉をほぐして全身の血行を促す効果が期待できます。頭皮の血行も促進されて必要な栄養や酸素が届きやすくなり、頭皮の環境改善につながります。
汗をかく運動をした後は、頭皮に汗を残さないことが重要。帰宅後にすぐ洗えないときは、タオルで押さえて汗を拭き取り、頭皮の風通しを良くしましょう。
頭皮臭が気になるなら漢方薬を活用するのも一つの手。漢方薬は心と体のバランスを整えて不調の根本にアプローチします。飲むだけでいいため、忙しくてもセルフケアとして取り入れやすいのも特徴です。
頭皮臭には「頭皮の過剰な皮脂分泌を調節する」「炎症を抑える」「血流を改善する」などの働きがある漢方薬を選びましょう。
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ気味で顔が赤く、皮脂の過剰分泌で顔や頭皮がベタつきやすい人に。余分な熱を冷まして炎症を抑える作用があり、頭皮臭や皮膚のかゆみ、皮膚炎などにも用いられます。
・温清飲 (うんせいいん)
皮膚がカサカサして赤みがあり、乾燥しやすい人に。栄養や潤いを補いながら炎症を抑える作用があり、頭皮臭や頭皮のかゆみなどにも用いられます。
頭皮臭を改善するには、体の内・外両側からのアプローチが重要。ヘアケアや食事の見直しなどと合わせて漢方薬を活用し、頭皮臭が起きにくい体作りを目指しましょう。
ライフステージの変化で汗や皮脂の出方が変わり、体臭の印象が変化することがあります。特に、女性はエストロゲンの分泌量が低下して相対的に男性ホルモンが優位になり、皮脂が過剰に分泌されやすくなることも。年齢とともに頭皮臭が気になり始めたなら、加齢による変化が関係していると考えられるでしょう。
洗浄力が強ければいいとは限りません。洗いすぎは頭皮の乾燥や刺激につながり、かえって頭皮臭を強めることがあります。予洗いやシャンプーでの洗髪、ドライヤーの使い方などを見直して丁寧にヘアケアをしましょう。
ストレスが続くと睡眠や食事が乱れやすく、皮脂トラブルにもつながります。ストレスをため込まないようにするには、短時間の散歩や深呼吸、入浴後のストレッチなど、リラックスタイムを毎日の習慣にすることが大切です。
教えてくれたのは…医師 木村 眞樹子さん
編集/根橋明日美 写真・イラスト/PIXTAほか
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