MAKE UP
トレンドを追いかけるより、アラを隠すより、「素敵に見える」ことがメークの基本。人気ヘアメークさんたちの考える、「すっぴんまでキレイそうなメーク」を教えてもらいました。
こめかみの肌色が澄んで整っていれば、他に多少アラがあっても全部がキレイに見えるんです。すべてを隠そうとファンデやコンシーラーを厚塗りするより、素肌が透けるくらい薄くベースを仕上げたほうが、肌がもともとキレイそうに見えます。シミも隠しすぎず、軽く透けていてもOK。ベースメークの主役は、色の効果で素肌の白さを引き出すコントロールカラー。ファンデの役割はあくまで色づけです。
イエローのコントロールカラーを全顔に馴染ませて肌色を整えた後、寒色系のコントロールカラーをこめかみから目頭に向け、目元を囲むように馴染ませます。イエローベースや赤みが強い人はパープル、色白さんはブルーがベスト。ほうれい線上や口角、額の中心など、くすみやすい部分や白さを出したい場所にのせればさらに完璧!
すっぴんがキレイというと、ある女優さんを思い浮かべます。姿勢がよく、遠目からも目立つ健康美に溢れたツヤ肌は圧巻。ただ白くてツヤがあるだけではなく、人間らしい湿度や体温を感じさせる「ツヤのメリハリ」がなんとも魅力的でした。40代はつい若々しさや変わらないことを望んでしまいがちですが、加齢に伴う肌の変化を楽しみ、柔軟に対応することで素敵になれると思います。
エレガンスのスティーミングスキンで肌を作り、ルナソルのラディアントスティックを重ねます。アイシャドウはコスメデコルテ アイグロウジェム GD082を目頭、PU181をアイラインに重ね透明感を。チークにはTHREE エピックミニダッシュ202。リップは4/20発売のディオール アディクト ラッカー プランプ 327。
男性的視点なのかもしれませんが、すっぴんまでキレイと感じさせるためにはやはり手を加えてない感、素っぽさを感じさせるメークが一番ですね。今回チークを使わなかったのもそのため。肌のにごりを消して透明感ある肌を作ったら光を足すだけで、全体をカラーレスに仕上げます。とても優しい雰囲気のメークなのにその人の内面の強さが逆に透けて見えてくる、そんなメークが魅力的。
エストのザ・ローションで肌をふっくらさせスキンケアを終えたらポール&ジョーの新作ラベンダーパール下地の上にクリニークとランコムの新作コンシーラーを2色使い。シャドーはコスメデコルテアイグロウジェム BE387の赤みベージュを使用。リップはYSLヴォリュプテ ウォーター カラーバーム 4。
イメージするのはフランス人女性の「素肌に赤リップとマスカラだけ」みたいなミニマム・メーク。どうすればシンプルに、その人の魅力を引き出すことができるかを常に考えています。肌に限定すれば、理想は〝スキンケア後の潤いに満ちて解放感のある肌〟。だからこそ、スキンケアやマッサージに時間を取り、塗りすぎないように。隠しすぎると、その人自身の可愛い部分やいわゆる隙が隠れてしまうから。
Glossier. ハロスコープ(ハイライター)をあご先や頰の高い位置に仕込み、ツヤに満ちたデューイ肌に。色番はトパーズです。ファンデーションは、THREEのリキッド。下地も大事で、ツヤやかに仕上がるディオールを使いました。眉は濃く、太く。リップはヌードカラーで肌の延長のように見せ、素肌の美しさを強調します。
2018年『美ST』6月号掲載
撮影/吉田 崇(まきうらオフィス)、鈴木 宏、鈴木希代江 ヘア・メーク/イガリシノブ(BEAUTRIUM)、尾花ケイコ、田中宏典(LA DONNA)、川村友子 モデル/比留川 游、樹神、田中 恵(TEAM美魔女)、吉村ミキ スタイリスト/菊地ゆか、柿田たみか 取材/大山真理子、中田ゆき、吉田瑞穂
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