一度は離れてしまったけれど…加藤あいさんの「すっぴんにこの1本だけ」でもOKなリップ

名品が、時代を超えて愛され続けるのは、きっと美容を愛するひとりひとりの物語があるから。新たなコスメが次々と誕生し、あれこれ試しても、ふとしたきっかけで結局コレに戻ってくる…。そんな、美容賢者の肌も心も摑んで離さない逸品をご紹介します。今回は俳優・加藤あいさんです。

可愛さに一目惚れしたリップが今や唇悩みに頼れる実力派に。この1本さえあればの安心感
マキシマイザーが発売された’07年は、私は25歳、映画やTVドラマにCMを抱え、超多忙な時期でした。その頃から美容が好きで、新製品を使うのが楽しみの一つ。マキシマイザーも雑誌を見て知ったディオールの新製品でした。まだ聞き慣れないカプサイシン入りの画期的なリップグロスってどんなものだろうって、すごく興味をそそられて。しかもあのアイコニックなパッケージが可愛くて目が釘付けになって、ワクワクしながらすぐ買いに行きましたね。使ってみるとカプサイシンの効果でスーッとして、塗ったそばから唇がふっくらと可愛く。でもグロスほどベタつかない。こんなリップ今までなかったので、斬新さにさらにワクワクしました。鏡を見ながら嬉しくなり、すごいと思ったことを今でも覚えています。とはいえ、新製品がどんどん出てきて、私もいろいろと新しいものを試すうちに、いつしか離れていました。

その後30歳で結婚し、32歳で出産。気づけば完全に子育て中心の生活になって、自分のケアを怠りがちに。ある日、ふと鏡を見たとき唇のハリが減っているのに気づいて、どんと気分が落ち込んだんです。全然リップケアをしていなかったなと反省し、そこからマキシマイザーを再び使い始めたのは30代後半だったかな。久しぶりにディオールのお店に買いに行くと、以前はピンクの001のみ1色だったのが、24色もカラーが増えていて、ベストコスメ賞を席巻しているんです。以前から変わらない001を購入してつけてみると、若い頃は可愛さばかりに目がいっていましたが、唇の縦じわも目立たなくなって、しかも高保湿でとても高機能。他の色も使いたくなって012を買い足して、ドレッサー、持ち歩き用、車にも置いています。

私は普段はすっぴんなので、マキシマイザーのみつけていることが多いのですが、それだけでも映えるし、顔が元気になります。ふとした瞬間に鏡に映っても、唇に色とツヤがあるだけで全然違いますね。子育て中心の今の私には理想的な1本で、これさえあれば安心。年齢を経て、物を見る目が深くなって、本当に自分に必要なリップに再会したなって思っています。人生の移り変わりに寄り添ってくれるアイテムです。

本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代＆50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年10月号掲載
撮影／池田 敦（CASK）　取材／安田真里　再構成／Bravoworks,Inc.