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萬田久子さん(66歳)「恋愛は必須よ。男性は女性にとって、風紀委員、美化委員」と語る理由

前回、還暦のタイミングでご登場いただいたのが2019年3月号。あれから5年。ファッショニスタとしておなじみの萬田久子さんが、オール私物&セルフスタイリングによるファッションブックを今秋上梓。いつまでもファッショナブルで美しく、そしてチャーミングなその理由とは? 悩める40代に伝えたいメッセージも必見です。

萬田久子さん(66歳)から美しき40代へのメッセージ

お話を伺ったのは…萬田久子さん (66歳)


《PROFILE》
’58 年大阪府出身。’78 年ミス・ユニバース日本代表選出を経て、’80 年NHK 連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」でデビュー。以降、数多くのドラマ、映画、舞台で活躍。昨年、ドラマ「グランマの憂鬱」で主演を務め話題に。唯一無二のファッションアイコンとして注目され続け、現在、著書『萬田久子 オトナのお洒落術』(講談社)が発売中。

彼が亡くなって13年。想像の世界へと変化

40代は息子が中高校生の時期で、学校行事優先で仕事をしていました。1歳からお世話になっているベビーシッターさんにお料理は任せていたのですが、息子が中学2年生のときにその方が亡くなり、以降日々のご飯全般、お弁当も全部私が作っていました。料理は嫌いではなかったので、作り始めると楽しくて。二日酔いでお弁当を作ることも多かったし、食べ盛りだから、大きいおにぎりとまっ茶色のおかずばかりでしたけど、「うまかった」と空っぽになったお弁当箱を渡されると嬉しかったですね。子どもが小さいうちからやっておけばよかったと後悔したくらい。

パートナーから「子どもの夏休みと冬休みは仕事を入れないように」と言われながらも、最初は曖昧でした。でも、「今は子どもを優先に。あなたを必要としてくれる相手は必ず待ってくれるから」と再度念押しされ、迷いと不安はありながらも、夏休みはニューヨークの避暑地で知られるハンプトン、冬休みはプーケットの別荘で、仕事をシャットアウトして過ごすことが10年続きました。友達の子どもたちも一緒に家族で過ごし、みんなでスーパーに買物に行って、一緒にご飯を作って、すごくいい思い出。今でも提案してくれたパートナーに感謝しています。その彼が亡くなり、昨年13回忌でした。

本当にこの人は実在したのかなと思うくらい、今では懐かしい思い出になっています。私の人生に彩りを添えてくれた人だというのを最近特につくづく感じています。パートナーの年齢も超えたしね。

最近ハマっているのがビデオ・オン・デマンド。映画にドラマ、ドキュメンタリーにリアリティショーと観るものがたくさんでタイヘン! ドラマや映画を観て、彼と自分にオーバーラップさせて泣いたり笑ったりもします。これもまたまた忙しい(笑)。今も彼の月命日は必ずお墓参りをしています。

大小の辛さを乗り越える対処法貯金をしておく

人生は楽しいことばかりじゃないのよね。もちろん彼との別れも辛かったです。でも仕事に救われたし、恋愛もして、時も経ちました。自分で楽しいことをいっぱい見つけましょう。歌舞伎や旅行、韓国ドラマ、友人との食事……と。日々の生活でも、例えば拭き掃除ひとつにしても、カロリー消費になると楽しみながらやる、自分に対しての盛り上げ方というか、楽しい方向に持っていくのは得意です。

そして何よりも睡眠。ベッドに行くときも寝るのも楽しい。ジムで購入した球状の3Dコンディショニングボールを腸に当てていると5分もしないうちにすやすやと眠っています。

素晴らしい舞台などを観て、ものすごく感動するけど、誰にも言えないような焦りやジェラシーを感じたときは、泳ぐの。クロールでゆっくり1キロ泳ぐと心身ともにすっきりします。その都度、対処法を見つける。40代くらいから対処法貯金をしておくんです。年齢によっても変わるし、自分に合わないと思ったら消していけばいい。

恋愛は必須よ。パートナーがいれば楽しいことも多いわね。男性っていうのはね、女性にとって風紀委員、美化委員。自分で戒めるより、人に指摘されるほうがラクだと思う。ファッションもエスカレートしちゃって、帽子が大きくなりすぎたり、スカートもミニになりすぎたりしたときは、彼から「ストップ」がかかりました。

今の私には自分だけの自由な時間があります。いかに有意義に使えるかは永遠の課題です、そう思えるのって、いまが幸せだから。

40代のころの私

子育ても仕事も一生懸命やっていた40代。体力は落ちるけど、精神的に少しお姉さんになって自分をレベルアップできるように努力していました。そうやって一生懸命やったことが、時間が経てば、褒めてあげられる自分になれると信じていました。

萬田さんが40代に伝えたいこと

人生楽しいことばかりじゃないけれど、自分が幸せだと感じられることをたくさん見つけて、自分らしく人生楽しみましょう!!

撮影現場となった講談社の旧本館貴賓室に、パールピンクのパンツスーツで颯爽と現れた萬田久子さん。数々の文豪たちが打合わせをしたという由緒ある部屋は重厚感たっぷりで、ゴージャスな萬田さんのオーラにぴったり。「世界建築遺産と萬田久子っていう連載おもしろそう」と大盛り上がり。

《衣装クレジット》
ジャケット、パンツ、インナー、バングル(すべてトム フォード)

2025年『美ST』1月号掲載
撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) ヘア・メイク/黒田啓蔵 スタイリスト/宋 明美 取材・文/安田真里

FEATURE

MAGAZINE

一生元気に!自愛ビューティ

萬田久子さん(66歳)「恋愛は必須よ。男性は女性にとって、風紀委員、美化委員」と語る理由

2025年3月号

2025年1月17日発売

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