【吉瀬美智子さん】実感する「50歳の壁」今の自分とどう向き合ってる？［特別インタビュー］

「適度な緊張感があると細胞がイキイキするから、人から見られる環境が大事です」吉瀬さんの魅力は絶妙な自己コントロール力で培われた美しさと、潔い性格。今回は50歳を迎え、感じた“壁”と吉瀬さん流・乗りきり方について語っていただきました。

50歳になって大きな階段を上がった気分！どんなに努力してもよくならない、対処方法がないことってあるんだな、と実感しています。疲れやすくもなったし、老眼もあるし、肌質感も変わったようです。今はコスメや医療などいろいろな手段があるけれど、年齢が出やすいと言われる首や手などのケアは本当に難しいもの。私の場合、顔よりも首のシワ改善が大きな課題です。ふっくらさせたいところにはお肉がつかず、太りたくないところにはお肉がつくという現象も起こるので手強いです。

とはいえ、見た目だけを意識しすぎるのも違うのかなと。俳優としては、キレイな人の役だけでなく、適度に老けた役もリアリティを持って演じていきたいですから。年齢なりの雰囲気を残しながらも、可能な限りはキレイでいたいという、そのバランスを取るのは至難の業！

50歳の壁って自分の気持ちとのせめぎ合いです。最近、体を締め付けることに我慢ができなくなり、ゆるっとした服を着がちに。そうなると体はどんどん緩むので、昔みたいにスキニーパンツなんて穿けないんじゃないかな、とも思っています。性格的にコツコツ努力は苦手なのですが、目的に向かって短期集中で頑張るのは得意！スキニーを穿く役が来たらもちろん徹底的に体を絞りますよ（笑）。オフには食事制限もせずに自由に飲んだり食べたりしますが、これ以上はまずい、という自分の限界をわきまえて自然にコントロールできるようになったのも年齢を重ねた成果だな、と思います。

本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代＆50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。

『美ST』2025年11月号掲載
撮影／嶌原佑矢〈UM〉　ヘア·メーク／山下景子〈KOHL〉　スタイリスト／道端亜未　取材／森島千鶴子