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今年6月に旦那さんが悪性リンパ腫の闘病中であることを公表した新田恵利さん。2021年には6年半にわたる実母の介護を卒業し、現在は夫のケアと並行して義母の介護もスタートしたそう。家族の介護と病気のケア…その両方を経験する新田さんに、大変な時期を乗り越えるための心持について伺いました。
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闘病中の旦那さんとの仲睦まじい姿を撮りおろし!特別カット集
《プロフィール》
1968年3月17日生まれ。埼玉県出身。1985年におニャン子クラブの会員番号4番としてデビュー。1986年に「冬のオペラグラス」でソロデビューし、代表曲に。2021年、自身の母の介護体験をもとに『悔いなし介護』(主婦の友社)を出版。介護についての講演活動も精力的に行う。2023年、淑徳大学総合福祉学部の客員教授に就任。
夫の闘病生活開始のタイミングで、まさかの、夫の母が要介護になりました。義母は商売人でずっと働いていたので頭はしっかりとしているものの、いかんせん高齢なのでひとり暮らしが立ち行かなくなってしまって。実母の時は在宅介護だったので、今回もそうしようかと夫に言ったんですが「施設に入れる」と。
夫曰く、私の母はコミュニケーション力があるというか、介護する側への配慮ができる人だったそう。例えば、こちらが忙しくて食事を作るのもままならない状態だなと感じると「冷たいものでもいいよ」と伝えられる。一方、夫の母は「なんで用意できないの?」と手厳しく言ってしまうタイプなんだとか。商売人としてたくさんの部下を率いて仕事をしていた義母は、女手ひとつで夫を育てた気骨のある人で、だからこそ人に対して厳しい部分があるんだと思います。そんな義母の性格を考えて、手厚いサポートを受けられる施設のほうがいいと、夫は判断したそう。
自分の親の介護って「なんでこんなこともできないの!?」「どうしてそんなことするの!?」って、ついつい感情的になりがちなんですよ。夫が今まさにその渦中で、キーキー言ってしまう気持ちが、私も母の介護で経験しているのでよくわかるんです。だから自分の経験を夫にも伝え続けて、後悔のない介護をしてほしい。身内であれこれするより、ヘルパーさんに手厚く介護されるほうが義母の幸せに繋がると夫が判断したなら、それも介護のひとつの選択です。自分たちでできる範囲のことをする。それでいいと思うんです。
母の介護の時は、私もつい感情的になって怒ってしまったりしたのですが、とはいえ寝たきりだった母に期待することって何もなかったんです。あれもこれもと言ったところで実際にはできないワケですし。
でも夫の場合は寝たきりではないので、夫にしてほしいことや期待することっていくらでもある。デジタル関係が全くダメな私にとってはそっち方面をどうしても夫に頼ってしまいますし、義母の介護関係の手続きは実子である夫にしかできないこともある。だけど体調によって滞ることも多くて、まごまごしていたら日常生活のいろんな雑務が溜まっていってしまうんですよ。だからどちらがキツいかというと、比較するものではないかもしれませんが、私にとっては断然夫のケア。けれど、それも「過度な期待をしすぎない」という心の持ちようで変わってくるのかもしれませんね。
夫が今投薬している薬が効けば、キツい時期は終わって今よりも軽くなるはず。その後の定期的な検査を経て、2年間何もなければ寛解。今はひたすらそこを目指している状況です。
母の介護の時は「後悔しない」ということが前提でした。それは母の人生の先が見えていたから。夫の場合は、この先も生きていくので「後悔しないように」というのはあてはまらないですね。ただただ、早く終わってほしい!ということだけ(笑)。
ケアするうえで気を付けていることはいくつかありますが、無暗に「頑張れ」とは言わないようにしています。いつも通りの生活を心がけていますね。あとはたくさん会話をすること。一緒に生きている人間同士なので、何を考えていて、何が不安なのかを知っておきたい。会話することで、お互いが頭と気持ちの整理ができるんです。そう言えば闘病が始まってから、夫は何かにつけて「ありがとう」と言ってくれるようになりましたね。
あと私、母の介護が終わって太ってしまったんですよ。我が家は3階建てで、3階に私達夫婦、1階に母が住んでいたので、母の介護をしている時は1日に何度も階段の上り下りをしていたんです。介護を卒業してからはその上り下りが極端に減ってしまい、完全に運動不足に。夫が寛解したら、一緒に運動して痩せつつ体力をつけようねって話しています。
今興味があるのは太極拳。あのゆっくりした動きが、実はすごくインナーマッスルを鍛えるのにいいんですよ。以前中国に旅行した時、早朝に公園に行ってみたら本当にみんな太極拳をやっていて楽しそうで。日本にもいいインストラクターさんがいないかなぁって、目下探し中です。
▼インタビュー1回目
新田恵利さん(55歳)夫のがん闘病を語る「 自分の病気とは違い、受け入れられなかった日々」
▼インタビュー2回目
新田恵利さん(55歳)「自分や家族の病気を公表するのは恥ずかしいことじゃない」
▼インタビュー4回目
元おニャン子・新田恵利さん(55歳)アイドル時代「人気が落ちた」と感じた時にしたこと
撮影/中田陽子(MAETTICO) ヘア・メーク/望月 光(ONTASTE) 取材/キッカワ皆樹 編集/永見 理
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2024年12月16日(月)23:59まで
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2024年11月16日(土)23:59まで