PEOPLE
1月号で美ST初登場の堀井美香さん。ポッドキャスト番組でパーソナリティを共に務めるコラムニストのジェーン・スーさんと一緒に、50代になってからの美容や健康、これからの生き方などを語ってくださいました。この記事では堀井さん自身が経験した更年期症状や、夫婦での過ごし方、2人のお子さんとの距離感などをお聞きしました。
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《profile》
1972年生まれ。元TBSアナウンサー。昨年の春、27年勤めたTBSを退社しフリーに。ジェーン・スーさんと共にパーソナリティを務めるTBSポッドキャスト番組「OVER THE SUN」で見せる、正直で温かい人柄と奇想天外なボケやツッコミで同世代のみならず全世代から大人気。先日、地元秋田で開催された朗読会が好評で、来年は東京でも開催予定。長男長女は独立し夫と2人暮らし。著書に『一旦、退社。50歳からの独立日記』(大和書房)。
アラフィフに近づくにつれ、何に対してもやる気が出なかったり、どうでもいいと思ったり、気分の浮き沈みが大きくなって落ち込むことが多くなりました。外出する気も起きず、何を見ても悲しくて、ひどい時は目に見えるものの全てが無意味なものに思えてきて…。昨年の春あたりが一番辛く、だるくて自宅から一歩も出たくないと感じたり、突然涙があふれたりして、とにかくしんどかったのをよく覚えています。
当時はTBSにいて、その少し前から立場や環境が変わったこともあり、管理職としての責任とか業務調整のプレッシャーを勝手に抱え込んでいましたね。失敗して迷惑をかけられないという緊張感も常にあったと思います。会社がどうこうというよりも、更年期と重なって、その更年期にも気づかずに体調が悪い中で日々の仕事をこなすことで精一杯で、自分に全く余裕がなかったんだと思います。
そんな私を傍で見ていた家族は言葉でなぐさめたりすることはなかったのですが、帰宅すると家の中が綺麗に掃除され家事をしなくていいようになっていたり、外出して気分転換するように促してくれたり、さりげない優しさで気遣ってくれました。今思うと本当に有難かったですね。我が家は家族4人それぞれ自分のやりたいことや好きなことをしているので、お互い干渉しないんです。何をしているか把握していないし、私が家にいなくても問題なし。でも、誰かに何かあったら家族のLINEグループで話すし、すぐに集合するような家族です(笑)。
今年51歳。昨年ほどひどくはありませんが、まだ軽い更年期症状が出ることも。でも、学習しているので症状が出そうになると事前に分かるようになってきました。だから、「なんかおかしい、これは来そうだ!」って感じても、これが過ぎれば調子が戻るから大丈夫と思えるようになってきて、自分自身でコントロールできるようになりました。
一時期は諸先輩方に教えていただいたHRT(ホルモン補充療法)の経皮製剤シールを貼ってみたり、エクオールを飲んだりしていましたが、今はだいぶ落ち着いてきたので使わなくなりました。聞いたところによると女性ホルモンを補うことで髪や肌も潤うそうなので、また使ってみようかなと思ったりしています。良いものがたくさんある時代なので、色々なものに頼りながら更年期対策していこうかなと、前向きに考えるようになりました。
起床はわりと早めの5時半。何故なら、夫が5時45分スタートの「モーニングサテライト」を見ることが日課で、私もつられて一緒に見るようになったから。モーサテで経済情報をチェックしながら夫は6時半頃から朝食作りを始め、私はそれを横目で見ながら、牛乳やクッキーを食べ朝食をすませます。一方夫は、色々な食材を使い栄養バランスを考えて作った朝食をモリモリ食べていつも元気そうにしています。低血圧な私と違い、健康的な夫です。
私は7~8時頃には家を出て、20時〜21時頃に帰宅。土日も何かしら調べ物をしたり、仕事に関係する読書をしているので、だいたい365日休みなく働いている感じですね。今年数年ぶりに家族でインド旅行に行きましたが、行く先々のホテルの部屋で夜な夜なナレーション録りをするなど、海外でももれなく仕事はついてきます。有難いことです。
娘と息子は社会人になり二人とも家を出てしまったので、広い家に夫と二人で住んでいます。27年人生を共にしてきた夫とは趣味が全く違うので、一緒に何かするということは滅多にないのですが、この距離感が私たち夫婦にとってはベスト。お互いのことを分かっているし信頼もしている、そして互いに助け合っているので、いい夫婦関係を築いてきたのではなかろうかと感じています。
私にとって、ひとり時間を作ることはとても大切なこと。モヤモヤしてきたら長距離ドライブに行くこともありますが、仕事の合間にカフェでコーヒーを飲み、誰とも喋らず一人でゆったり過ごす時間が何よりも癒し。コーヒーの香りに包まれながらボーッとする時間が好きなんです。こうやって年を重ねながらお婆ちゃんになった時、背筋をピンとしていつもニコニコ、一人でも楽しそうでいたい。89歳の母が現役で働いているので、私も体力が続く限り元気に働いていたいです。
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