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伊藤かずえさん「スクール☆ウォーズ」同窓会まで実現させた57歳のチャレンジ精神

映画やドラマなどで活躍し、「スクール☆ウォーズ」や「ナースのお仕事」など、数々の代表作を持つ女優・伊藤かずえさん。芸能界デビューのきっかけや、女優を続けていきたいと感じたエピソード、そして1年前にスタートしたYouTube活動について存分に語っていただきました。

芸能界のきっかけは、私の内向的な性格でした

お話を伺ったのは…女優・伊藤かずえさん(57歳)

《Profile》
1966年12月7日生まれ。神奈川県横浜市出身。1984年放送の大映ドラマ『不良少女とよばれて』で演じたツッパリ少女・長沢真琴役で一躍脚光を浴びる。その後も『スクール☆ウォーズ』や『乳姉妹』などに出演し、大映ドラマに欠かせない存在に。他、1997年より出演した『ナースのお仕事』の大島冴子役など代表作多数。2022年9月に開設した自身のYouTubeチャンネル『やっちゃえ伊藤かずえ』では、愛車シーマにまつわる企画や大映ドラマ時代の秘話、ダイエットなどの動画を配信中。

小学生の頃から児童劇団に所属していましたが、元々芸能界に興味があったわけではないんです。私がすごく内気で人見知りをするものだから、母親が劇団に入ってみたらどうかって。それがきっかけですね。
当時その劇団のレッスンをする場所が大泉学園で、私は横浜に住んでいたので片道2時間かけて行っていました。その頃はエキストラばかりでした。6歳くらいだったと思います。その後スカウトされて本格的に女優として活動を始めることになったんです。

監督のもらい泣きで、女優として生きる決心がつきました

10代の半ば頃、「江戸を斬るVI」という時代劇で初めてドラマに出演しました。もう毎日監督に怒られてばかり。向いていないのかなぁと落ち込むこともしばしばでした。
この時代劇の撮影で、長いセリフを言いながら泣くシーンがあったんです。悲しいシーンだったんですが、監督に怒られて不甲斐なくて悔しい気持ちを思い出して泣きながら演技。すると、いつまでも監督からカットがかからない。おかしいなと思って、ああ、また私やっちゃったかなってふと監督を見ると、監督がもらい泣きをしていて!
その時ですね、この仕事を続けたいと思ったのは。監督が感動してくれたみたいに、テレビを見る方々にも同じように感動していただけるなら、それはすごいことだって思ったんです。

目標は梶芽衣子さん!70代になってもアクションができる女優になりたい

年相応であればいいなと、必要以上に若く見せようとは思っていません。お母さん役や、これからはおばあちゃん役とか、その時々に見合った役を演じていきたい。健康でさえいればいつまでも続けられますから。

今後こういう役を演じたいというのはないですが、Netflixの「幽☆遊☆白書」での梶芽衣子さんが本当にかっこよくて! 70代でキレのあるアクションを演じられ、ガンガン戦っていらっしゃったことに衝撃を受けました。
私も若い頃からアクションの演技をやらせていただくことが多かったので、僭越ながら梶さんが今の私の目標です。

「女優以外にも道はある」そう思えて、すごく救われたんです

長く女優という仕事をやらせていただいている中で、大きな挫折というものはなかったんですが、どうしようもない不安にかられたことがありました。19歳の時、ドラマ「ポニーテールはふり向かない」で初めて主演をさせていただいた時のこと。
主役は、子供時代のエキストラの頃からの夢だったので…この作品を通じて目標がなくなってしまったんです。

サラリーマンと違って、女優はいつ仕事がなくなるかわかりません。呼ばれなくなったらそれまで。
そこで手に職をつけようと、通信講座でパタンナーの技術を身につけました。だから私、シャツとか自分で作れるんです。女優業には役に立っていないスキルではありますが、今に至るまで私を支える「転ばぬ先の杖」になってくれています。女優以外にも道はある、歩める、という安心感があったので、本当に習得してよかったと思っています。

56才でYouTube開設!「やっちゃえ!」精神をいつまでも持ち続けたい

「もうこの年だから」と諦めることは私はありません。むしろこの年だからこそ、若い頃にやりたくてもできなかったことにチャレンジしやすいことがあるし、SNSの発達で表現する場やスキルの習得の敷居が低くなったと感じています。
例えば習い事はオンラインでできる。書道を7年ほど習っていますが、今はオンラインでも先生に添削してもらっています。書道は小学生の時以来でしたけれど、あの時より今の方がずっと面白いと感じます。空海の草書をお手本にしていますが、筆の運びが洗練されていて…そう感じるのは大人になったからこそ。

表現で言えば、自分の得意なことの動画をアップしたりもできる。
とにかくまず、始めてみる。一歩踏み出した先に何か面白いことが待っているかもしれない。やってみて上手くいかなかったり失敗したら、やめればいいじゃないですか。

56歳でYouTubeチャンネルを開設しました。2023年はYouTube漬けの1年でしたね。始めてみたら楽しくって!愛車のシーマありきで始まったチャンネルですが、あとはお酒が大好きだからはしご酒をしたり、6年ぶりに美容院に行ったり(笑)。
ちょっと自慢なんですが、私、白髪が1本もないんです。毎日もずくと納豆を食べているからかも。それに髪は前も後ろも自分で切っちゃう。だから「女優なのに6年も美容院行ってないなんてたぶん私くらいじゃないかなぁ、なら企画にしちゃおう」って。
あとはYouTubeがきっかけで、かつて共演した堀ちえみちゃんや『スクール☆ウォーズ』の松村雄基くんたちと会えたのはすごく嬉しかったですね。だから同世代の方たちにも声を大にして言いたいです、「やっちゃえ!」って。

《衣装クレジット》
【写真1、2枚目】肩がけジャケット¥108,900 T シャツ¥27,500 パンツ¥47,300(すべてマディソンブルー)リング¥8,800(ワンエーアールバイウノアエレ /ウノアエレ ジャパン)ネックレス私物
【写真3枚目】シャツ¥63,800 (マディソンブルー)イヤリング¥135,300(ウノアエ レ ジャパン)ネックレス¥80,300(ウノアエレシルバーコレクション/ウノアエレ ジャパン)
《問い合せ先》
ウノアエレ ジャパン☎︎0120-009-488
マディソンブルー ☎︎03-6434-9133

撮影/岡本俊 ヘア・メーク/川村友子 スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/永見理、根橋明日美

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