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唇は、メイクをした時の顔印象に影響を与えるため、口紅などのリップメイクアイテムを上手に使うことが効果的です。しかし、もともとの唇の色の違いによって、同じ色の口紅をつけても、仕上がりのニュアンスが異なることがあります。
花王メイクアップ研究所は、日本人女性の唇の色が、ピンク、ペール、パープル、ブラウンの4グループに分類されることを見出しました。そして、この色グループの比率について、ブラウン以外は年代によって変化していることを確認し、第17回日本感性工学会春季大会(2022年3月25~26日(オンライン・岩手県ハイブリッド開催))にて発表しています。
【唇の色4分類】
<赤く鮮やか:ピンク>
<赤みがない:ペール>
<彩度が低い:パープル>
<暗い:ブラウン>
これらの研究をもとに、花王ビューティリサーチ&クリエーションセンターから、唇の色グループごとに、唇の色をよりきれいに見せるための口紅の色選びや、使用時のコツなどを提案します。
1.背景となる研究について
唇は、顔全体では小さな部位ですが、顔印象や年齢印象に大きく関与していることが知られています。 これまで、花王メイクアップ研究所では、日本人女性の加齢に伴う口もとの形状変化を解析し、一般的に唇と呼んでいる赤唇部だけでなく、その周囲の形状も含めて変化していることを明らかにしています※。 一方、見た目の唇の色の違いについては解明できていませんでした。
そこで今回、唇の色をより理解するために、21~79歳の日本人女性85人の唇の色を対象に色分類を行ないました。この検討により、もともとの唇の色が、それぞれ「赤く鮮やか」「赤みがない」「彩度が低い」「暗い」という特徴を有する4つのグループに分けられることを確認。各グループをそれぞれピンク、ペール、パープル、ブラウンと名付けました。
年代別に見ると、20代はピンクが、70代はパープルが多いことがわかりました。ピンクは年代とともに減少しますが、パープルは30代から出現し、年代が上がるとともに増加しています。ペールは20、30代では少ないものの40、50代でいったん増加し、60、70代では減少しています。
このように、ピンク、ペール、パープルの3つのグループは年代ごとの出現率に変化が認められましたが、ブラウンは年代に関係なく一定数存在することがわかりました(図1)。
※花王ニュースリリース:日本人女性における加齢に伴う口もとの形状変化を確認
~唇は薄く、鼻の下は長くなり丸みを帯びる~(2020年4月1日)
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20200401-002/
2.唇の色をきれいに見せる「リップメイク」
メイクアップ研究所が見いだした知見をもとに、花王ビューティリサーチ&クリエーションセンターから、 もともとの唇の色を考慮しながら唇を美しく彩るためのメイクアップテクニックを提案いたします。
提案1. 自分の唇の色を知る
同じ色の口紅を使っても、人によって仕上がりの色のニュアンスが異なる場合があります。これは、口紅の色の仕上がりが、もともとの唇の色の影響を受けているからと考えます(図2)。
そのため、理想とする色に仕上げるための第一歩は、自分の唇の色が、ピンク、ペール、パープル、ブラウンの4つのグループのどの色に近いのかを知ることです。
提案2. 唇の色に合わせた口紅の色選び
自分の唇の色グループがわかったら、次は口紅の色選びです。唇の色から離れた色の口紅や、淡い色の口紅を使いたいときなどは、仕上がりがもともとの唇の色の影響を受けやすいため、それを考慮した上で色を選ぶことがおすすめです。それぞれのグループの口紅の色選びのポイントをご紹介します。
【ピンク】・・・赤みが強く見えることを考慮
唇の赤みが強いと、口紅を塗ったときに、口紅の見たままの色よりも赤みが強く感じられることがあります。気になる場合は、赤みを補整する黄色いリップベースなどで唇の色を抑えてから口紅を塗布しましょう。ローズ系の口紅は仕上げたい色より、やや青みのある色を、ベージュやオレンジ系の口紅は仕上げたい色より、やや黄みのある色を選ぶことがおすすめです。
【ペール】・・・赤みがなく血色が悪く見えることを考慮
唇の色が白っぽく見えるので、口紅を塗った時の色が淡く見えがちです。仕上げたい色より、やや鮮やかな色の口紅を選びましょう。ピンク色のリップベースで赤みを加えると血色良く仕上がります。
【パープル】・・・彩度が低く見えることを考慮
唇が青っぽく見えるので、口紅の発色も青みに寄りやすい傾向です。これを調整するには、カバー力が高めの口紅や、仕上げたい色より、やや赤みのある鮮やかな色を選びましょう。ピンク系やローズ系に仕上げたい場合は、やや黄み寄りの色を選ぶことがおすすめです。
【ブラウン】・・・暗さを調整
唇の色が暗めなので、口紅の発色も暗めになりがちです。レッド系に仕上げたい場合はより鮮やかな色を、ピンク系に仕上げたい場合は黄み寄りの色を選ぶと、肌と唇の色になじみやすくなります。
自分の唇の色を活かしたい時は、リップクリームやグロスなどでツヤを与えるだけでもよいでしょう。どうしても唇の色の影響が気になる場合は、リップ専用のコンシーラー等で唇の色を抑えてから、仕上げたい色の口紅を塗布するのもおすすめです。リップ専用コンシーラーや唇の色を補整するイエローやピンクなどのリップベースを唇全体に薄く均一にのばしてから口紅を付けましょう。
提案3. 唇の形をデザインするリップライナーの色選び
リップライナーと口紅を組み合わせると、薄い唇を厚く見せたり鼻の下を短く見せたりすることができます。
唇と同色もしくは1段暗めのリップライナーを使うと、まるで唇がもともとその形であるかのように違和感なく形を作り出すことができます。
唇の輪郭よりも大きめに描くことがポイント。最初に下唇の中央を描いたら、口角から中央に向かってラインをつなぎます。
次に上唇の山を描き、口角から山に向かって描いたラインをつなぎます。お好みの口紅を中央から塗り広げ、描いたリップラインとなじませます。唇を大きく描くことで、若々しくいきいきした印象の口もとに。
知って、選んで、大人の唇の色をきれいに見せるリップメイクを楽しみましょう。
■PDF
https://prtimes.jp/a/?f=d70897-20220823-531dd94a1f1b8496414e881570d1bdae.pdf
■URL
https://www.kao.com/jp/corporate/news/products/2022/20220824-001/
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