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日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、スキンケア後の肌がどのような感触になると「心が満たされる」のかを検証し、「やわらかい」、「しみこむ」、「ふっくら」、「ハリ」の4つの感触が、脳の前頭前野(快感情により反応する部分)を活性化させ、高い満足感をもたらすことを明らかにしました。今後、この4つの感触をもたらす最高に「心が満たされる」化粧品の開発へ応用してまいります。
スキンケア化粧品には、肌への効果だけでなく、その使用感から生まれる満足感も重要です。これまでも化粧品の使用感と心理作用についての研究は行われていますが、その多くは使用時を対象とするものでした。メナードでは、使用時の使い心地も重要ですが、化粧品を使用した後に自身の肌がどのように変化したのかを感じる瞬間が満足感に大きく影響していると考え、今回、化粧品を使用した後の「肌の仕上がり」に対する満足感について調査しました。
「心が満たされる」肌の感触は「やわらかい」、「しみこむ」、「ふっくら」、「ハリ」
スキンケア化粧品使用後の肌に触れたときの満足感について、特に「心が満たされる」感情について研究を進めた結果、「心が満たされる」感情には「やわらかい」、「しみこむ」、「ふっくら」、「ハリ」の4つの肌の感触が強い影響を与えていることを見出しました(資料1)。またこれら4つの感触は、脳の前頭前野、特に快感情により反応する眼窩前頭皮質の脳活動を活性化させていることも明らかにしました(資料2)。
今後は、本研究を活かし、より高い満足感を得られる化粧品の開発や、化粧品の心理効果が脳活動に与える影響の研究へ役立ててまいります。なお、本研究の成果は、2020年6月20日から開催予定の日本感情心理学会第28回大会(WEB開催)にて発表します。
(資料1)「心が満たされる」感情を引き起こす肌感触
女性17名を対象に、仕上がりの肌感触が異なる6種類のスキンケア化粧品についてそれぞれローション、ミルクローション、クリームを使用させた後、その肌に触れたとき、どの程度心が満たされたか及び様々な肌の感触(ハリ、うるおい、ふっくら など)について6段階(最も当てはまる~最も当てはまらない)で評価しました。この評価値をもとに、PLS分析法(※1)を用いて「心が満たされる」感情を解析したところ、「やわらかい」、「しみこむ」、「ふっくら」、「ハリ」の4つの肌感触が強い影響を与えていることが分かりました。
※1 PLS分析法(偏最小二乗回帰分析法)
目的とする言葉(「心が満たされる」)を説明するには、評価した言葉(肌の感触を表す言葉)がどれほど影響するのかを調べる解析方法。
(資料2)「心が満たされる」肌感触は脳活動を活性化する
前頭前野の脳血流を測定するfNIRS(※2)装置を用い、スキンケア化粧品使用前後の肌に触れたときの脳血流反応を検証しました。その結果、あまり心が満たされない化粧品を使用した後の肌に触れたときは脳活動の変化が小さい一方で、「心が満たされる」化粧品を使用した肌に触れたときは脳活動が大きく活性化することが分かりました。明確な活性化が生じた部位は、快感情により反応すると言われている眼窩前頭皮質であることから、「心が満たされる」肌感触は脳活動を活性化させ、快感情を引き起こすと考えられました。
※2 fNIRS(functional Near-Infrared Spectroscopy;機能的近赤外分光法)
近赤外光を使用し、脳活動の変化を可視化する方法。生体を透過した近赤外光を解析することにより、脳活動と連動する血中のヘモグロビン濃度の変化をとらえ、脳活動の指標とする。
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