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日本メナード化粧品、ゲノム解析から将来のシワ・タルミを予測する遺伝子領域を発見!

日本メナード化粧品株式会社(名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川純一)は、ゲノム(遺伝情報)データとシワ・タルミに関するアンケートデータとを統合・解析した結果、シワ・タルミを生じさせる要因と関連の強い遺伝子領域を発見しました。

シワ・タルミと関連する遺伝子領域「rs12284381」
皮膚の老化は、顔のシワやタルミといった見た目の変化として現れます。しかし、年齢よりも若く見える人、老けて見える人がいるように、このような見た目の変化には個人差があり、同年代の人でも異なっています。そこには紫外線などの環境的な要因だけではなく、遺伝的な要因もあることが近年報告されています。メナードは、ゲノムデータとシワ・タルミの状態、紫外線曝露傾向、スキンケア習慣などのデータとを統合し、構造方程式モデリングという手法で解析した結果、第11番染色体に存在する遺伝子領域「rs12284381」が、将来のシワ・タルミの現れやすさと強い関連があることを発見しました。

今回の結果は、個々人の老化の予測や適した化粧品や美容方法の提案、新たな美容技術の開発へ応用できると考えられます。なお、本研究の成果については、2019年11月6日~9日に長崎で開催される「日本人類遺伝学会第64回大会」にて発表いたします。

研究内容詳細

1.ゲノム(遺伝情報)データについて
ゲノムデータは、研究への協力を承諾した男女600人以上を対象として、被験者より唾液を採取し、そこから抽出したDNAから約90万のSNP(※)を解析することで得られました。

※ SNP(スニップ)
SNPについて
DNAは、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)という4種類の塩基からできています。また、ヒトのゲノム(遺伝情報)は約30億個のDNAの塩基配列で構成されており、この塩基配列には個人間で差があります。特に一つの塩基配列だけが人によって異なっている領域をSNP(スニップ)と呼びます。ヒトのゲノム中には約1000万のSNPがあると推定されており、その塩基配列の違いが体質や病気のかかりやすさなどの個人差の要因であると考えられています。
近年、様々な個人差をもたらすSNPが報告されています。美容の分野においても、肌質に影響を与えるSNPが報告されており、今後の研究の発展が期待されています。なお、本研究において解析に用いた約90万のSNPは、東アジア人に特徴的なSNPを選択したものです。

2.シワ・タルミに関するアンケートデータについて
1.と同じ被験者に対し、日頃の紫外線を浴びる傾向やその対策、スキンケア習慣など生活習慣、肌悩みなど肌質に関するアンケートを実施しました。それと同時に、自身の顔のシワおよびタルミ(「眉間のシワ」、「額外側部のシワ」、「目頭のシワ」、「目じりのシワ」、「ほうれい線」、「口角のシワ」、「目もとのタルミ」)についての老化度を、写真をもとに6段階で評価してもらいました。
シワ・タルミに関するアンケート(抜粋)

3.シワ・タルミを生じさせる要因と関連の強い遺伝子領域の発見
ゲノムデータとアンケートデータとを統合し、シワ・タルミと関連の強い遺伝子領域(SNP)を見出すため、様々な因子の関係性の強さを解析する「構造方程式モデリング」という解析を実施しました。その結果、約90万のSNPのうち第11番染色体に存在する「rs12284381」というSNPがシワ・タルミとの関連が強いことが明らかになりました。
構造方程式モデリングによる関係性の推定

この結果から、SNP 「rs12284381」 の違いを見ることでシワ・タルミの生じやすさの遺伝的傾向をタイプ分けするなど、美肌と遺伝情報を関連づけたアプローチに応用できると考えられます。今後は、個々人に適した化粧品や美容方法の提案、新たな美容技術の開発へ繋げていきたいと考えています。

(補足資料)構造式モデリングによる関係性の推定について
https://prtimes.jp/a/?f=d48666-20191105-8743.pdf
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