SKINCARE
NHK大河ドラマで2度主演を務めた唯一の女優、三田佳子さん。2014年7月号にご登場いただいてから9年。その間、2度の大病を乗り越え、82歳とは思えないほど若々しく美しい。とはいえ「75歳を過ぎたら、頑張っても美もオーラも出ません」と清々しいほどきっぱり言い切りました。今回は三田さんの美の秘密をインタビューを通してお伺いしました。
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《Profile》みた・よしこ
‘41年生まれ。高校を卒業した’60年、東映に入社し映画デビュー。独立後は舞台、テレビにも活躍の場を広げ、NHK大河ドラマに2度主演、NHK紅白歌合戦では2度司会。近年の主な出演作は、ドラマ「プロミスシンデレラ」「ゆりあ先生の赤い糸」、映画『約束のネバーランド』『天間荘の三姉妹』。NHKドラマ「老害の人」(5/5~放送予定)、映画『湖の女たち』(5/17公開)に出演予定。オフィシャルブログ「佳子のガラパゴス遊歩」も好評。
昨冬放送のドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」では、主演の菅野美穂さん演じるゆりあの義母の役でした。「よかったわ」と周囲から声をかけられることが多くて、嬉しかったですね。放送終了後、菅野さんとご飯を食べに行き、「私の着物を着ていただけないかしら」とお願いしたものの、忙しくてなかなかお持ちできなくて。先日お電話をいただいたとき、「忘れてないからね。次に会うときに持って行くね」とお伝えしました。
役柄のイメージに合うウイッグをつけて挑みましたが、ウイッグといえども、何度も何度も納得いくまで調整して、自分の頭と顔に合わせています。そうするとね、いつもの私と全然違うから、クランクインの日に「三田さん、地毛ですか?」と他の俳優の方々から聞かれて、「ウイッグなのよ」と答えると、みなさん驚かれていました。
最近はおばあちゃん役ばかりで、それが私のイメージになっていますが、ファッションが何より好きで、普段は結構オシャレを楽しんでいるんですよ。今日もブルネロ・クチネリのニットとパンツでスタジオ入り。お店で見て、いいなと思って買おうとしたら、高額でびっくり。気をつけなければいけないと思っていますが、とても気に入っています。
若い頃は鈴木紀男さんなどのオートクチュールばかりでしたけど、ある日、知人に「三田さんは自分で崩したファッションはできないでしょ?」と言われたのが悔しかったのと、子どもたちと一緒に歩くと、ファッションのギャップを感じて。その両方の理由で50代終わりからファッションが若返り、既製品を楽しむようになりました。
体型が変わってないものですから、最近、あまり着てなかったオートクチュールのスーツやワンピースをレストランに行くときなどに着るととても新鮮です。TPOに合わせて違う自分を表現できて楽しいですね。髪の毛は細くて量が多かったけど、3分の1の量になっちゃったわね。今は赤を基本にメッシュを入れています。いろいろな色に挑戦してみたけど、年を取ると見た目が寂しくなるから、ヘアスタイルは華やかで明るいほうがいいわね。だから赤髪は気に入っています。特別なヘアケアはしてませんが、毛先が細くなると長年通っている「マックスブロンド」でカットしてもらいます。普段は出かける前に、カーラーで巻いて形を整えます。ヘアスタイルが整っていると、元気になりますから。
スキンケアは、ずいぶん前からクレンジングと化粧水はシスレー、美容液と乳液はディオールを使っています。各々効果を調べたわけでなく、肌なじみがいいから使っています。人に頼むこともありますが、大抵自分で百貨店に買いに行きます。カサカサしたときはシートパックもしますが、時々ね。若い方はみなさんキレイにされているでしょう?
あまりにも何もしないのは肌に失礼かなと思って、70歳過ぎてから、半年に1回「ハツコ エンドウ ビューティー スタジオ&エステティック銀座」でエステを受け、ネイルもペディキュアも寝たままやってもらいます。
今はシワを取ったりできるでしょ?私もプチ整形をやりたいけど、血液がサラサラになるお薬を飲んでいるから、できないって先生に言われました。残念だけど仕方ないから、撮影のときはメークさんにキレイにしてもらいます。メーク術も大事だから。
撮影でブラジルに行ったとき、ひと目で気に入り、清水の舞台から飛び降りる気持ちで買った原石のネックレス。こういうプリミティブなものが大好きで、今もよくつけます。
50年ほど前、今は亡き母が買ってくれたガラスのジュエリーケース。とてもシンプルで素敵でしょう?いつもセンスのいいものをくれました。宝石を入れて大切に使っています。
ロッキー山脈から取り寄せたというヒッコリーの木から作られたストレッチ棒。背中に回して左右に動かしたり、前方に構えて持ってスクワットをしたり、健康の要です。
タヒチで結婚式を挙げたのですが、彫刻家・圓鍔勝三(えんつばかつぞう)さんの個展で「南の子」という作品に出合い、ご縁を感じて購入。その際いただいたふくろうの文鎮。意外に重宝しています。
《衣装クレジット》
ジャケット¥104,500 シャツ¥57,200 スカート¥90,200 イヤーカフ¥72,600 リング(左手薬指)¥220,000 リング(左手小指)¥137,500 靴¥74,800(すべてYohji Yamamoto)リング(右手薬指)¥12,600(ABISTE)ロングネックレス¥37,400 ネックレス¥48,400 イヤリング¥18,700 (すべてLa Chiave/DRESSUNREVE)
2024年『美ST』5月号掲載
撮影/下村一喜 ヘア・メーク/森田光子 スタイリスト/村井 緑 取材・文/安田真里 編集/和田紀子
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2024年12月16日(月)23:59まで
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