PEOPLE
不調もいろいろ感じたけれど、更年期は〝自分を再発見〟するチャンス!そう語る女優の有森也実さんと元オリンピック選手の有森裕子さん。ご自身の更年期症状や乗り越え方を対談。ポジティブに乗り越える秘訣を教えてくださいました。
対談したのは……左・女優 有森也実さん(54歳)、右・元オリンピックマラソン選手 有森裕子さん(55歳)
〈左・有森也実さん〉(すべて本人私物)、〈右・有森裕子さん〉茶トップス¥15,400、ベージュパンツ¥16,500(ともにローファッジ/ホワイトジョーラ株式会社)ピアス¥13,800(エナッ/ENAK…)
有森也実さん(以下也実) 初めまして!一度お目にかかりたかったので嬉しいです。よく「有森裕子さんとは親戚ですか?」って聞かれるんです。目元が似てるって(笑)。
有森裕子さん(以下裕子) あ、確かに!
也実 今回こうして対談させていただく機会を得られたのもご縁を感じます。
裕子 ですね。也実さんはどういう症状だったんですか?
也実 私は“更年期フルコース”だったんです。大きな仕事が一段落し、介護していた母、そして父が相次いで亡くなって充実感と喪失感と不安がぶつかり合って不調に襲われました。何でもないのに急に悲しくなったりして。
裕子 わかります!いきなりスーッと落ち込んで悲しくなったり。
也実 年上の友達に相談したら「そんなのみんな通る道。ホルモンのせいだから気にしないで」と言われてスッキリしましたね。
裕子 そうなんですよ。私も47歳くらいからホットフラッシュの症状に見舞われて半泣き状態だったんですが、ある時産婦人科医の対馬ルリ子先生とお仕事でご一緒したら「エストロゲンが急激に減少するんだから当たり前。低用量ピルでどうにでもなりますよ」と聞いて目からウロコ(笑)。すぐにマーベロンを処方していただいて飲み始めたらピタッと症状が治まりました。
也実 そんなに急激に。
裕子 私はたまたまその時期に出会ったのが先生で「ホルモンほとんどないわね」「でもみんなそうなるから」とあっけらかんと言われて。そうなんだ、早く教えてよ、聞いてないよ(笑)、みたいな。
也実 確かに!
1967年12月10日、神奈川県生まれ。映画で女優デビューしドラマ・舞台でも活躍。昨年は一人芝居、舞台「化粧二題」に出演。昨年出版した写真集『prayer』も好評。
裕子 正しいデータを知るのは大事ですね。ちゃんとホルモン数値や自分が今どういう状況かを知ったうえで対策を練る。そうすれば無茶をしなくなるし無駄なことを考えなくても良いですから。
也実 私はホルモン検査せずに終わっちゃいましたけど(笑)。
裕子 生物学的にも女性なら大なり小なり絶対に更年期って通るわけです。でも、日本はなぜか“ピル=避妊”という固定観念しかなくて、ドクター側もあまり積極的に勧めない風潮があるのが個人的にはどうなのかなあ、って(笑)。
也実 私は不調を受け入れて達観する気持ちとフラメンコや音楽で何とか乗り切りましたが、やはり情報を知ったうえで方法を選択するのと知らないで悩むのとでは違いますね。
裕子 では、今はお互い、症状はかなり穏やかになった感じですよね。
也実 もう抜けたんじゃないかしら。通り過ぎて思うのは、人に優しくなれたなということ。振り返ると、あの時暑いと言ったりイライラしてたりした母親も更年期だったのかなってすごく感じました。寄り添ってあげられなかったのはちょっと後悔です。だから人に対してすごく大らかになれましたし、甘えられるようにもなったし、みんな頑張ってるね!とも思います(笑)。
裕子 私はまだ名残りがちょっとだけあるかな。不安事をまとめた錠剤が出てある瞬間にフワッと溶けるの。
也実 いい表現(笑)。裕子さんはホルモン治療以外にはどのような方法で乗り切られたんですか?やはりランニングとか?
裕子 いえいえ、私の場合は運動が仕事だったから逆に今運動はしたくないの(笑)。
也実 えっ、そうなんですか?
裕子 仕事としてやってきたことを逆に健康のためにしなさいって言われるのがすごく嫌で。お散歩ぐらいならいいけど運動って言われちゃうとすごく抵抗感があるんです。
1966年12月17日、岡山県生まれ。バルセロナ、アトランタオリンピック両大会の女子マラソンメダリスト。NPO法人ハート・オブ・ゴールド代表理事、スペシャルオリンピックス日本理事長等をつとめる。
白トップス¥19,800(ローファッジ/ホワイトジョーラ)パールネックレス¥42,900、ピアス¥16,500(すべてエナッ/ENAK…)
也実 そういうもんなんですか!
裕子 私は怠け者だから、元気が出たのもカフェとか。
也実 ビックリです(笑)。
裕子 ただ本当は運動がいいんですよ。汗をじわっとかく、姿勢を保つ、そして表情管理をすることが大事だと思います。最近「パリ祭 シャンソンの祭典」に岡山県代表として参加させていただいたんですが、発声練習があんなに気持ち良いとは!腹筋にも良いし。
也実 姿勢や表情管理もそうですけどやっぱり外見のメンテナンスって大事ですよね。鏡を見てまだ自分は大丈夫と思えること、おしゃれしたりして気分を上げることって必要だと思います。
裕子 それって更年期には必要ですよね。コロナ禍だけど家の中でもなるべく身だしなみに気を遣ったり、家でできるケアに時間を使ったりするのもいいし。
也実 美容へのモチベーションは効きますよね。
裕子 更年期になると何かできなくなるんじゃないか、失っちゃうのではないかという気持ちが先にきちゃうけど単にホルモン減少という事実が進んでいるだけ。対策の正解がないから模索するうちに新しい興味が湧く分野や趣味に出合えるかもしれない。50歳前後で来る自分再発見の時代のようなものですよ。
也実 ホントにそう。更年期って答え合わせ的な世代に入ったということだと思うんです。今までやってきたことって正解だったのか、1個1個結果が出てくるし、自分自身のことに対しても迷いがなくなって認めてあげられるようになってきます。もうちょっと緩く穏やかに周りを見渡せるように生きていいんじゃないかなという、ホルモンからのメッセージだと思えばいいのかも。
裕子 そう。ホルモンに左右されるということで言えば10代の思春期と同じ。第2の思春期ですから。
也実 新しいステージになる、自分を更新できると思って楽しんでほしいですね。
有森也美さん|1967年12月10日、神奈川県生まれ。映画で女優デビューしドラマ・舞台でも活躍。5月14日(土)~5月23日(月)まで新国立劇場 中劇場にて舞台「フラガール」に出演。
有森裕子さん|1966年12月17日、岡山県生まれ。バルセロナ、アトランタオリンピック両大会の女子マラソンメダリスト。NPO法人ハート・オブ・ゴールド代表理事、スペシャルオリンピックス日本理事長等をつとめる。
2022年『美ST』4月号掲載
撮影/オノデラカズオ ヘア・メーク/後藤わかな(有森裕子さん分)、福沢京子(有森也実さん分) スタイリスト/二井里佳子(有森裕子さん分) 取材/柏崎恵理 編集/佐久間朋子
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