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吉田鋼太郎さん(63歳)「今、一番キレイなのは50代の女性」

12月から上演の『ジョン王』を始めとして、数々のシェイクスピア作品やドラマ・映画に出演し、圧倒的な存在感を放つ吉田鋼太郎さん。美ST読者から「全身からセクシーが溢れ出ている!」と話題の吉田さんの素顔に迫りました! 吉田さんが考える「セクシー」とは…

大切な人ができたから、健康にも目を向けています

去年、娘が生まれました。娘はまだ小さいので必ず朝6時には起きてしまうんですよ。それに合わせて起きるようになって今までの生活スタイルも変わりましたね。今までは朝8時とか9時に起きる生活だったのですが、それがガラっと変わって必然的に寝るのも早くなったんです。コロナ禍で夜お酒を飲みに行くようなこともなくなりましたし(笑)。6時間は寝たいと思っているので、早いときは20時半に寝てしまうことも。日付が変わる前に寝ることが多くなると健康にもいいみたいですが、美STの読者さん向けに「お肌のゴールデンタイムを意識している」ということにしておいてください(笑)。

食事については、仕事柄どうしても食べる時間が不規則になってしまうので、ちょっと体に気を遣って冷蔵庫にある野菜と果物をミキサーにかけて自分で作って飲むようにしているんです。大概リンゴが多いですが、季節の果物を摂るようにしています。シャインマスカットとか…もったいない感じもしますが、皮ごとミキサーに入れてジュースにしたりね。今朝は柿を入れました。季節の変わり目で風邪をひかないようにという気持ちも込めて。

1日の運動量を決めるのは愛犬。どれだけ疲れていても毎朝の散歩は欠かせません

僕はジムに行ったり、ジョギングや筋トレもしないんです。強いて言うなら、家に犬が3匹いて、時間が許す限り散歩に連れて行くようにしてるくらいで。「ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ」というポルトガル生まれの犬種で、昔から漁師のお手伝いをしていた犬だそうですが、なんせ体が大きいので一度家から出ると、1時間以上は散歩してあげないと満足してくれなくて。引っ張る力もものすごく強いので、たまにどっちが散歩させられているか分からなくなるくらい…(笑)。

3匹の中で特に息子の犬がやんちゃで、他の散歩している犬を見るとすぐ近寄ろうとするので、僕の運動量はその日散歩で出会った犬の数によって変化します(笑)。夜は仕事の終わり時間がまちまちなので散歩に行けないときもあるんですが、どれだけ疲れていても朝の散歩は欠かさずするようにしています。

男性にとっても「セクシー」は褒め言葉。余裕のある大人こそが本物

美ST世代の方が僕のことをセクシーと言ってくださってる? それは嬉しいですね。でも僕は自分をセクシーだと思っていませんし、そう言われると非常に恥ずかしくて照れてしまいます。ただ、僕が“こうありたい”とずっと憧れている世界観はありますね。芝居を始める前から小中高と映画がすごく好きで。ほとんどアメリカ映画なんですが、映画に出てくるスターの方々に憧れていたんです。アル・パチーノさんやロバート・レッドフォードさん、ロバート・デ・ニーロさんとか男が見てもセクシーじゃないですか。彼らのような憧れの存在を真似したいという気持ちがどこかにあるので、ひょっとしたらそうなりたいという願望で、いつの間にかそれに近い自分を演じている人生なのかもしれませんね(笑)。

男性に対して、セクシーというのは褒め言葉だし、全然言っていいと思いますよ。日本の俳優さんでも舘ひろしさんや岩城滉一さんとかセクシーですし。自分も年齢を重ねて感じるんですが、経験値が大事なんです。男の人は、特に大人の方がかっこいいじゃないですか。酸いも甘いも噛み分けてね。怒鳴ったりせず、いつも穏やかでいて心に余裕があるけど、要所は締めるというのが本物のセクシーだと思います。

シワは笑顔がキレイな証拠。隠すよりも見せてほしい

実は今、一番キレイだと思うのが50代の女性なんですよ。インスタなどを拝見していると、50代がすごく元気だなと。皆さん、とてもキレイにしていらっしゃって。僕たちが子供の頃の50代よりも随分若いですよね。孫がいる方もそうは見えない方ばかりで。これからどんどんキレイになるぞという気持ちが伝わってきて、とても素敵だと思うんです。子育てもある程度落ち着き、自分の時間を持てるようになり、美容なども楽しめる年齢ですしね。自分では気づけなかった美しさをどう引き出すかインターネットで検索することもできますし。そうやって理想の自分に近づくための努力を惜しまない人は外見だけじゃなく内面も磨かれていくんだろうなと感じますね。

昨日よりも今日の自分がキレイであるために、自分が自分の一番の理解者であるために、年齢を重ねることを怖がらずにどんどん美しくなっていってほしいと思います。「笑うとシワが増えちゃって…」と嘆いている方も多いですが、笑顔は最大の武器ですから。表情豊かな証拠なので、シワを隠さずに笑い続けていてほしいですね。

《吉田鋼太郎さんプロフィール》
1959年1月14日生まれ、東京都出身。上智大学在学中に『十二夜』で初舞台を踏む。シェイクスピア・シアターや東京壱組を経て1997年に劇団AUNを旗揚げ。1998年の第6回読売演劇賞優秀男優賞をはじめ数々の賞を受賞している。2016年には蜷川幸雄の後を継ぎ「彩の国シェイクスピア・シリーズ」2代目芸術監督に就任。主な出演作は、朝の連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)や『おっさんずラブ』(テレビ朝日)、『おいハンサム!!』(東海テレビ)などのドラマや、映画『カイジ ファイナルゲーム』、『孤狼の血 LEVEL2』など。

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撮影/塚田亮平 ヘア・メーク/吉田美幸 スタイリスト/尾関寛子 取材/大谷瞳 編集/安岡祐太朗

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