PEOPLE
品格あふれる舞台姿でファンを魅了し、ひと癖あるラスボス役をやらせたらピカイチと言われた元男役スター・愛月ひかるさん。もともと娘役志望で、実は「女子力高め」という愛月さんに、仕事やプライベートの話を伺いました。
ワンピース¥121,000(ヴィクトリア ベッカム/イーストランド)ピアス¥38,500、リング〈下〉¥29,700(ともに ジョージ ジェンセン/ジョージ ジェンセン ジャパン)リング〈上〉(スタイリスト私物) 帽子¥19,800(MANIERA/general design)ブーツ¥244,200(ジミー チュウ)
《Profile》
千葉県出身。2歳の頃母の膝で宝塚初観劇。2007年に93期生として入団、宙組に配属。宝塚王道のクラシカルな二枚目から悪役まで幅広い役を演じ分けられる男役スターとして活躍。2019年に専科を経て星組へ2番手として組替えし、2021年『柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!』で退団。舞台の他、宝塚受験スクールのプロデューサー、ファッション誌など、さまざまな分野へ活動の場を広げている。
実はめちゃくちゃ女子力高いって言われます(笑)。もともと娘役志望だったし、今、女子力全開にできて毎日楽しいです。
退団して運動量が激減して体脂肪率が増えてしまったんですよ。特に下半身に来てしまって。一日に一回鏡で全身をチェックするようにしているんですが、これはまずい!と。夏からお酒と炭水化物を抜いて、夜はひたすら鍋。食事制限で体を絞りました。ずっと体型が変わらないと思われてますが、ちょこちょことダイエットしてキープする感じです。
次にやるべきことが常にあるというのはありがたかったんだと気づきました。今は自分で次を考えないといけない。でも、いただいたお仕事全部をがむしゃらにこなしていくというのはしたくなくて。選べる立場なのか? って感じですが、生きていくために仕事を入れていくというのは違うかな。
退団後初のミュージカル(『The Fantasticks』=終了)は男役。先日オーディオドラマで初めて女役をやって、感情を表現するという意味では男も女も同じというのは感じましたが、宝塚へのリスペクトがあるので、中途半端なことはしたくない。今後舞台で女役のお話が来た時にどうするか、まだわからないです。
いや、単純に結婚したいです(笑)。私、家族が本当に仲良くて、温かい家庭を築いてときどき仕事も、というのが理想です。ファッション撮影はもっとやってみたい。撮影もひとつの表現。舞台でも演出家の先生に求められることを考えに考えて、行きつけたときがすごく快感だったように、撮影でもカメラマンさんのリクエストに挑戦して表現するのがすごく楽しいですね。
よくそう言っていただけるんですが、自分だけで作り上げたものではないんです。再演作品だったら先に演じられた先輩方の素晴らしいベースがあってどこまで真似できるか。研究し尽くしてもまったく同じにはならないですから。宝塚時代に培った台本への直感が今の作品にも生きている気がしています。
正直に生きる、かな。嫌だなと思うことをしているときって美しくない。自分に正直に生きていれば絶対キラキラできると思うんです。宝塚人生の後半は苦しい時期もありましたが、ファンの皆さんにすごく支えられました。専科時代はどの組でどんな形でやめることになるかすごく不安で。星組に温かく迎えていただいて、やめるならここだなと。
結果的に2番手で退団するという形を選びましたが、最高に輝けたからこそ決められた。ファンの皆さんも納得してくれたかなと思っています。これからも自分に正直に、を貫いていきたいですね。
「昔から正直すぎて、無邪気だねとよく言われます。言っちゃいけないことをつい口に。そんなキャラも愛してくださるファンの皆さんに感謝しています」
2023年『美ST』1月号掲載
撮影/八木 淳(SIGNO)〈人物〉 ヘア・メーク/CHIHARU スタイリスト/森本美砂子 取材/稲益智恵子 取材協力/味澤彩子 編集/石原晶子
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2024年12月16日(月)23:59まで
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