【保険・医療費】38歳で胃がんになった美魔女が直面したお金の問題とは
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がんと診断されたら一時金の出る保険に入っておく。そのお金があれば治療も選べるし、治療に専念できます
損保会社に勤め、独立を見据えてがむしゃらに働いていた頃、食事が喉を通らず陣痛のような胃痛が襲ってきてもストレス性と思い放置。当時定期健診は受けておらず、軽い気持ちで受けた胃の内視鏡検査で胃がんが発覚。38歳で胃を全摘手術。
胃がんはほとんどの場合、ピロリ菌の感染が原因。除菌することでリスクを減少できます
Q. ピロリ菌検査って何をするの?
胃がんのリスクとなるピロリ菌の感染を調べるための検査は、スクリーニングでは血液検査が多く、尿や便、胃カメラ、呼気で行うテストもあります。また胃がんのリスク検査といって、ピロリ菌がいるかどうかと胃の粘膜が萎縮しているかどうかの組み合わせを血液で行う検査もあります。胃の粘膜も痩せていない(萎縮がない)、ピロリ菌もいないとなると、通常は胃がんのリスクは非常に低いと考えられています。
Q. ピロリ菌の感染経路は?
ピロリ菌は現在では家族内感染と言われています。消化管の免疫システムがしっかりしていない乳幼児期の5歳前にピロリ菌が胃の中に入ると胃の粘膜に住み着いて排泄されず、感染してしまうことが多いです。ピロリ菌を持っている親御さんが使ったスプーンでお子さんに食べさせたりすると感染する可能性が十分高いです。これは遺伝ではなく、感染になります。
Q. もしピロリ菌がいたらバリウム、胃カメラどちらを受ける?
ピロリ菌がいたら、基本的に精密検査になります。バリウムによる胃部エックス線検査と胃カメラの内視鏡検査ですと、当然胃カメラの方が精度が高く、保険で除菌を行うためには胃カメラによる「ヘリコバクターピロリ感染胃炎」を診断する必要がありますので、胃カメラを受けます。
Q. ピロリ菌を除去したらもう大丈夫?
胃カメラでのピロリ感染性胃炎が確認され、ピロリ菌がいたら、なるべく早くに除菌をします。入院などはせず、3種類の薬を1週間飲んでいただくだけ。一次除菌を行った後には必ず除菌成功の確認をします。それだけでは消えない人たちが必ずいます。二次除菌までは保険でできその成功率は9割ほどです。除菌により胃がんのリスクはだいぶ減少します。
Q. 胃の粘膜が萎縮していると言われました。どういうことですか?
ピロリ感染により胃に炎症が起こった状態が続くと、胃液や胃酸を分泌する組織が減少して胃の粘膜が萎縮してしまいます。この萎縮した胃粘膜が胃がんの発生母地になります。ピロリ菌除去後、大人になってからの再感染はほぼ考えなくて良いのですが、粘膜の萎縮は残存します。このことから除菌をした後も1年に1回の胃カメラ検査が推奨になっています。
Q. 食生活で気をつけたほうがいいことは?
ピロリ菌感染と、そこから生じた萎縮性胃炎を進めてしまうのは高塩分食です。和食は塩蔵魚卵や味噌汁・漬け物など塩分が多く、食塩を多く摂る地域に胃がんの罹患が多いなど食生活との関係が深いことがわかっています。胃がんのリスクを下げるためには、高塩分食品の摂取を控え、野菜や果物を多く摂るようにするといいでしょう。
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2023年『美ST』1月号掲載
撮影/岡本卓大、平林直己 ヘア・メーク/神谷真帆 スタイリスト/北橋野枝 取材/菊池真理子 編集/佐久間朋子