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【賢い離婚】別れると決めた妻がこっそり準備したこと3つ

うちの夫に限って浮気だなんて……そんな声が聞こえてきそうですが、実際そう思っていた矢先に直面した、そんな話を聞きます。夫と別れると決断した時、妻がやるべきこととは?3人のエピソードとともに行政書士としても活躍するTEAM美魔女の服部佐知子さんに話を伺いました。

【実例①】こっそり25年ローンで私用のマンションを購入

夫は市役所勤め、私も公務員なので仕事の終了時間も早く、規則正しい生活を送っています。夫は良く言うと真面目、悪く言うと面白味のない人間なんです。でもある日、夜中にふと起きると誰かに電話をしていたんです。早寝早起きのはずの夫が夜中に電話なんて、本当にありえないと思いびっくり。

倹約家の夫は自宅の子機からかけていたので、私はいつもより早く起きてその番号にリダイヤルしてみました。すると電話にでたのは、想像通り女性でした。ドキリとして思わず切ってしまいましたが、その後調べたところ同級生の女性と判明。あの真面目でつまらない夫が……、と思うと驚きと裏切られた気持ちでいっぱいになりました。夫は相変わらず朝早く出て行き、夕方6時には帰宅します。いろいろと考えましたが、これは長期戦しかないかと思いましたね。

結局、夫には内緒で千葉の方に2LDKのマンションを買うことにしました。攻撃するより自分の財産を作っておこうと考えたんです。早速、銀行に行き25年ローンを組みました。私の仕事の収入と生活費の一部をローンに充てています。少し先にはなりますが、完済近くになったら離婚しようと考えています。

中学生の男の子の母。夫とは見合いで結婚。つまらない夫と思いながらも結婚はこんなもの、と半ば諦めていたところに夫の浮気発覚。長期戦に持ち込む。

★服部さんのチェックポイント:目に見える資産は共有財産になります
たとえ内緒でローンを組んだとしても、ローンの一部が生活費から流れていることもあり、離婚時に共有財産になる恐れがあり、財産分与の対象に。へそくりは現金がおすすめです。

【実例②】換金率の高いブランドバッグをおねだり

結婚3年目、夫の書斎で印鑑を探し中に、肌も露わにシーツを纏った若い女性との不倫ベッド写真を発見。子供には恵まれませんでしたが、旅行や食事にも頻繁にでかけ、記念日でもないのに突然プレゼントや花束を買ってきてくれるような優しい夫でした。

しかし、義父が亡くなり会社を継ぐと、その女性を秘書として迎え入れ、投資用にと購入したマンションに住まわせていたのです。当時は収入もなかったので離婚は選択肢にはなく、ひたすら我慢し、ストレス発散は買物でした。エルメスやシャネルなど、海外旅行先でもひたすらブランド品を買いあさる状態に夫もあきれていました。ざっと数えてバッグだけで30個以上。でもそのバッグを売りに出したら今でも買値以上の値が付くのです。

とにかく離婚するまでの数年間は自由になるお金はすべて自分の通帳にスライド、趣味のお花、お料理など資格取得のために、海外留学にも行きました。現在は独自に考案したスタイルのおもてなしの教室を開いています。男を見る目はありませんでしたが、資産価値の高いバッグを買っておいたことは大正解でした。

不妊治療するも子供には恵まれず、姑からのプレッシャーも大変なストレスでした。今では愛犬が一番の癒しです。

★服部さんのチェックポイント:バッグは離婚直前に現金化して!
換金率の高いものも離婚前に売却し現金化しておいたほうが◎。もし、資産価値が高いと夫が知っていたら共有財産にされたかも。現金も通帳にスライドするより、タンス預金に。

【実例③】「反省文のつもりで書いてね」と離婚届に判を押してもらう

浮気が発覚したのは4年前。突然、「お宅の旦那さんとの間に子供ができました」と直接私の携帯に女性から連絡がきたのです。でも、怪しい兆候はあって、車に口紅が落ちていたり、ピアスの片方が助手席のサイドポケットにあったり。夫に問いただすと「会社の事務員の子が落としたのかな」などと悪びれた様子は微塵もありませんでした。しかし、すでに調査会社に依頼済みで今後どちらに転んでも確実な証拠があったほうがいいと専門家からのアドバイスも受けていました。ですから夫には疑っている気配は見せずに泳がせておいたのです。

調査結果は想像以上に衝撃的なものでした。その相手はバツ3のホステス、いまとなっては「夫もはめられたのかも!?」と思います。そしてさらに、私のママ友とも不倫関係にあったのです。ホステスとのこともショックでしたが友人にまでというのが応えました。証拠を突き付けても夫は「離婚したくない」の一点張りで、ただひたすら謝るばかり。彼女が離婚して生活に困っている様子だったので相談にのったり、家に招いてごちそうしたりと家族ぐるみのおつきあいをしていたのですが、一線を越えたのは私が夏休みに子供と帰省したときだったとか。

会社帰りに彼女と会う約束をしたら颯爽と高級車で登場したことがあって、誰かいい人でもできたのかなあと思っていたところでした。その車も私の夫からのプレゼント。もう夫婦関係を修復することは絶対に無理と決めていましたが、夫は離婚届に判を押してくれません。何度も話し合いを重ね「次はもうないので、反省文として離婚届に記入してね」とお願いして、やっとのことで判を押してもらえたのです。

その後、即弁護士を通して離婚成立。だましたと言われても仕方がありませんが、私も充分傷つきました。辛い時期もありましたが、早めに専門家に相談したことで素人にはわからないアドバイスを受けることができて、冷静に考え準備する期間があったからこそ泥沼離婚を回避できたのかなと思っています。

夫婦としては成り立ちませんでしたが、息子とは仲良しで、公園にサッカーの練習に行ったりする良きパパでした。

★服部さんのチェックポイント:早めの専門家のアドバイスが成功の鍵
怪しいと思っても夫を泳がせ、確実な証拠の保全のために動いたことは大正解。仲がいいふりをしておいて保険の受取人変更、夫の財産の把握などしておくと、いざというとき安心。

行政書士・服部さんに聞く、「離婚準備」のコツは?

☑︎ とにかく証拠を集める
☑︎ へそくりはすべてタンス預金
☑︎ 保険の受取人は子供へ

浮気の証拠は信頼のおける行政書士や弁護士さんを通じて調査会社を頼むのが安心です。生命保険の受取人はこじれる前に子供へ変更。当面の生活費は現金でためておくこと。

30歳を過ぎて国家資格の行政書士と宅地建物取引主任者資格を取得、行政書士事務所と会社を設立。女性からの離婚相談も多数あり。

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2016年『美ST』7月号掲載
イラスト/ごとうえみこ 取材/大佛摩紀、中井川桂子

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