PEOPLE
これまでに何度も美STにご登場いただいている大地真央さんですが、お会いするたびに美しさが進化!スタッフもその輝くオーラに圧倒され、読者からも「美しすぎる」という声が殺到するほど。ただ美しいだけでなく、大地さんの持つ前向きなマインドや日々を心地よく過ごすバランス感に共感してしまいます。「またぜひ!」とのラブコールにお応えして、今回はなんと大地さんのお宅にお邪魔しての撮影とインタビュー。美しさの秘密から日々の習慣、ご家族の話に至るまで、さらに掘り下げて伺いました。
 
					
まるで美術館のようなここは、実は大地真央さんのご自宅の玄関。夫である森田恭通さんがデザインした、エルメスのスカーフをリメイクしたシャンデリアを中心に、アートが融合するゴージャスな空間。ブラウス ¥27,500、スカート ¥27,500(ともにダブルスタンダード/フィルム)ルームシューズ ¥130,900(セルジオ ロッシ)
《Profile》
’56年兵庫県生まれ。宝塚歌劇団月組トップスターとして活躍。’85年の退団後女優に転身。舞台や映画、ドラマなど数々の作品で活躍。舞台代表作は『風と共に去りぬ』『サウンド・オブ・ミュージック』『クレオパトラ』など。『ローマの休日』で文化庁芸術祭賞大賞など多数受賞。今秋、舞台『夫婦漫才』が再々演決定。東京公演(シアター1010)10/16~18、大阪公演(新歌舞伎座)10/24〜11/2、福岡公演(博多座)11/5〜8、名古屋公演(御園座)11/13〜23。
「そこに愛はあるんか?」のキャッチフレーズで話題のCM。毎回、監督とプロデューサーから内容のご提案をいただき、私からもいろいろとアイデアを出しています。昨年撮影し、今春から放送されている「アーティスティックスイミング」篇なんて、後半はアドリブです。やるとなったら徹底してやる主義です。時代にフィットしているとよく言われるのですが、いつも偶然。「デリバリー女将」篇のときもコロナ禍前に撮影しているんですよ。
実はCM出演のお話が来たとき、「やってみたら?」と勧めてくれたのが夫(デザイナーの森田恭通さん)。最初は「えーっ」て思ったのですが、「何でも楽しんで挑戦したら、いい面を出せるかも」と背中を押してくれました。私のいいところかどうかはわかりませんが「面白いかも」ということで挑戦しました。
私たち夫婦は結婚15年目になりますが仲良くやっています。夫の存在は大きくて、私自身さらに柔軟になりました。毎日のびのび暮らしています。
私の仕事は台本があって、そこからのスタートですが、夫はゼロから生み出す仕事。クリエイティブな姿は本当に尊敬しています。本人は職人と言いますが繊細なところもあるアーティストなので、そこは尊重しています。自宅でも夫のアトリエは1階、私のメイクルームは3階で、夕方になると「そろそろテラスに行く?」とLINEして、テラスでシャンパンを飲み始めます。夫が内装した家のリビングに面したテラスは特にお気に入り。12人座れるロングテーブルを置き、コロナ禍前までは友達を招いてよくたこ焼きパーティをしました。
お互いに好きなものを飾っていて、マイセンやリヤドロは私、モダンアート的なものは夫、バカラは2人の趣味。それぞれの嗜好がミックスして落ち着ける空間になっています。家は私のねぐらでしょ?すべてがここから始まって、またここに戻ってくるわけだから、とても大切。好きなもの、美しいものに囲まれて暮らせることはとても幸せですね。
海外に出かけにくい今、時間を合わせて国内旅行に出かけています。瀬戸内海を巡る「ガンツウ」で船旅を楽しんだり、先日はクルーズトレイン「ななつ星in九州」にも乗車しました。最近は日本の素晴らしさを見直しています。
昨年の緊急事態宣言中、ずっと家で過ごしました。ダイニングだったりテラスだったり2人だけの食事は気楽で…夫が作って私が助手、というのも楽しくて、ケーキを焼いたりも。ついつい食べすぎて太りました。体重を戻すには、私の場合、和食の合言葉「まごわやさしい」に「な」をつけてメニューを考えます。「な」は納豆など発酵食品。豆にゴマをかけて、海藻と野菜にメインは魚、きのこを軽くソテーし、さつまいもに納豆などの発酵食品。炭水化物は控えてお酒を止めます。個人差があるので「どうすれば体重を戻せるか」自分の方法を知っておけば、太りすぎることはないと思うんです。
普段の朝ごはんは私が作ります。10種類程度の野菜やフルーツのスムージーを欠かさず、オーガニックの全粒粉のパンか玄米パン少しに目玉焼きとブラックコーヒー。私のメニューは決まっていますが、夫には、だし巻き卵サンドや朝からステーキサンドを作ることもありますね。バターは冷蔵庫にありますが基本使わず、全粒粉のパンにはオリーブ油かアマニ油を塗って、さらに粒マスタード、ソイマヨネーズ、辛子にケチャップをオン。ビーフステーキ・きゅうり・トマトを挟んで大好評でした。
私の「目玉焼きアート」も朝食から生まれたものなんです。ある日、目玉焼きを作るのに大きなフライパンが面倒で、四角い卵焼き用のフライパンで作ったら、角に白身が馴染んで、猫の耳みたいになったんです。それでケチャップで口やひげを描いたら可愛くて、インスタグラムにアップしていたら楽しくなって今でも続けています。毎朝、あちこちから卵を割り入れ、卵にお任せでやっているうち、夫が口の大きさが違う2種類のディスペンサーを買ってきてくれて。ケチャップ使いがどんどん上達しました。あとからタイトルを考えて、写真と一緒に楽しんでいただけたらと投稿するのが習慣になりました。そうしたらまさかの展覧会のお話をいただき、今年6月に梅田ロフトで初の個展「目玉焼きオリジナルアート展」をやらせていただいたんです。何歳になっても遊び心って大切ですね。
 
                肌は、気になるところだらけですが、特別なケアをしたり皮膚科に行ったりはあまりしません。朝は8時半頃に起きて、部屋のシャッターとカーテンを開け、まずうがいを兼ねた顔面体操をしっかりします。右、左、真ん中から奥、さらにその奥と。顔の筋肉を意識しながら、とても人には見せられない表情で、丁寧にくちゅくちゅやると意外と難しくて。結構疲れます。首の下はアイーンね(笑)。それからテラスに出て、上質な眠りのために、あえて日焼け止めを塗らず3分だけ太陽を浴びます。この時500mlの冷たい水を少しずつ飲みます。
それでも眠れないときもありますよ。枕難民で試行錯誤を続け、オリジナル枕まで作って果てしなく試しましたが、いまだに満足度100%の枕に出合えていません。今はJALの通販で購入した凹凸のある枕で寝ています。寝室の灯りを少しずつ暗くしておやすみモードにもって行き、お気に入りのアロマをひと吹き。寝る態勢を整えます。好きなものって年齢によって少しずつ変わるでしょ?50代の頃は加湿器命で部屋中むんむんでしたが、最近はそこまでしなくなり、特に今の時期は使っていないですね。
運動は、コロナ禍になってから自宅のトレーニングルームで毎日1時間程度、自主トレをします。少し傾斜をつけたトレッドミルで歩き、ストレッチをした後、最近はパワープレートに乗ってエクササイズ。さらに少し歩いて、合間にダンベルをしたりします。それと長年続けているのがお風呂の中でするストレッチと寝る前のストレッチ。ヨガとピラティスをミックスした自己流ですが、運動は日々続けています。
職業軍人だった父と母の三女として淡路島で生まれました。父は本当に優しい人で、芸能界に入るのは反対でしたが「宝塚なら」と許してくれ、15歳で宝塚音楽学校に入学。17歳で宝塚歌劇団に入団し、26歳で男役のトップを務めるようになりました。’85年に退団しましたが、その前年の3月2日、翌日が東京公演の初日という日に父が70歳で亡くなりました。主役の私が平常心を保たないとみんなに影響を与えてしまう、泣いちゃダメと自分に言い聞かせ、本当に辛かったですね。組長さんからも「会いに行きたいだろうけど、もし関ヶ原が雪で帰って来れなくなったら。トップのあなたがいないと幕が開かないから我慢して」と言われました。でも、顔を見ないと一生後悔すると思ったんです。私のファンの方が宝塚まで車を出すと言ってくださり、翌日が夜公演だったこともあって、舞台稽古の後でくたくたでしたが、夜11時に東京を車で出発。10時間かけて宝塚に帰り、自分のマンションで30分仮眠をとって、神戸の中突堤まで車で行き、船で実家に行って30分だけ父と対面。帰りは伊丹空港から飛行機で東京に戻り、無事にいつもより早く楽屋入りできました。ちょうど『翔んでアラビアン・ナイト』というコメディの1人2役の舞台で、お客さまを楽しませなければいけません。しかも「父の形見のこの地図を」という台詞があって、父が亡くなったときに、自分の感情を逆なでする台詞を言わなければならず…試練を与えられていると思いました。常々先輩から、この仕事は親の死に目に会えないと言われていましたが、あーこれか、ショー・マスト・ゴー・オンだと自分に言い聞かせました。でも父にひと目会えたことで、その死を受け入れ、気持ちがおさまりました。
その十数年後には、リサイタルの稽古中に母が亡くなりました。そのとき歌っていたある歌が母とリンクして、どうしても歌えなくなり、その歌はもう忘れました。ずっと父親似と言われてきましたが、お通夜に来てくれた同期生が、私が化粧を施した母の横顔を見て「真央さんの鼻はお母さんだったんだね」と言われました。
両親の死は悲しく辛い出来事でしたが、その人に乗り越えられない試練は与えられない。その時は辛くても、これは私に必要なことで、必ず乗り越えられると思えるようになりました。
私の癒しは猫との暮らしです。宝塚で寮生活をしていた時以外は、子供の頃から犬と猫とずっと一緒でした。ところが20年ほど前に突然、猫アレルギーを発症。猫を取るか、女優を取るかで悩みました。どちらも絶対にあきらめたくなくて、家ではマスク・空気清浄機・換気扇を駆使し、コロコロで床掃除、猫を頻繁にシャンプーにも連れて行き、会うのは1日5分と徹底。それから徐々に10分、15分と様子を見ながら時間を長くしていくという生活を何カ月も続けたら、血液検査にも出なくなり「猫愛」で見事、猫アレルギーを克服しました。疲れきって帰っても「ただいま」と言う瞬間に笑顔になって、あ、私笑ってるって気づくんです。ペットと言うより、私にとってはなくてはならない家族ですね。
先日友人から、90歳で筋肉隆々のタキミカさんの存在を聞き嬉しくなりました。美STで発掘されたとか。女性の希望ですね。年齢は関係ないことを確信しました。人それぞれに持っているものは違うから、自分なりに最大限のパフォーマンスをすればいい。ただ、年齢を重ねるほど、ぱっと見がいくら美しくても心が美しくないとね。中身のない人と1対1で2時間話せるかと言ったら私は無理。美しい人とは、TPOをわきまえた装いをし、相手に不快感を与えない最低限のマナーを心得て、相手の立場になって考えられる人。私もそうありたいと思います。
舞台のカーテンコールでお客さまから笑顔と拍手をいただけた瞬間、大好きな自宅で夫と猫と他愛のないふとした瞬間、オンとオフ、どちらも最高に幸せ。両極端ですけどね。
 
                「少しでも自分の仕事が好きなら、それはもう労働じゃない」。カール・ラガーフェルドの言葉です。40代50代は、この仕事をいつまで続けていこうかとふと迷う時期。でも少しでもこの仕事が好きだと思えるなら、働いていること自体がとても幸せなことだと思います。
2021年『美ST』10月号掲載
撮影/下村一喜 ヘア・メーク/猪狩友介(スリーピース) スタイリスト/江島モモ 取材/安田真里 編集/和田紀子
						 
					
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