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日本では半数以上の夫婦がセックスレスに陥っているといわれています。美容皮膚科クリニックで看護師として働く舞香さん(仮名、40歳)と、輸入車ディーラーで営業マンをしている慎さん(仮名、40歳)も、結婚して3年ほど経った頃からセックスレス。舞香さんはバツイチ、慎さんはバツ3と「合わせてバツ4」。結婚前に「セックスレスになったらお互いにセカンドパートナーを持ってもいい」という約束を交わしていましたが、舞香さんいわく「想像したほどうまくいっていない」そうです。
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「夫と出会ったのは5年前、35歳の時です。当時働いていたクリニックの男性医師夫妻が開いたホームパーティーで出会いました。パーティーはご夫妻が住んでいるタワーマンションの来客用ラウンジで開催されたもの。先生がハマっているそば打ちを体験して、おそばを食べながらワインを飲むという趣旨でした。夫は先生のゴルフ仲間として来ていたんです」 。
真っ黒に日焼けした慎さんを見た舞香さんは、初対面で「チャラそう」と思ったといいます。慎さんも「派手なお姉ちゃんが来たけど女医さんかな」と思っていたとのこと。
「夫は職業柄、人の時計や靴を見るクセがあるらしいんですが、私は前の夫に買ってもらったカルティエの時計をつけていたので勘違いしたようです。その日のうちにLINEを交換して誤解は解けました。お互いに楽しいことが大好きで裏表がないところが気が合ったみたいです」 。
舞香さんは看護学校時代、六本木のキャバクラで働いていた経験があるそう。慎さんも大学時代にホストのアルバイトをしていたことがあり「夜の匂いがする(笑)」という共通点も見つけて、2人は関係を深めていきました。
「私はバツイチで、初婚は同世代の小児科医。彼がマザコン気味だったこともあって姑とうまくいかず、ギスギスしているうちに若くて真面目そうな薬剤師の子にとられちゃったんです。女性との交際経験が少ないタイプの男性って、好きな女の子ができると浮気じゃなくて本気になっちゃうんですよね」。
対する慎さんは、最初の妻と3番目の妻が同じ人だったそうです。
「夫は高校時代からの彼女とくっついたり離れたりしていたみたい。子供ができたから25歳で結婚。浮気して別れてその浮気相手と再婚して、またうまくいかなくなって元サヤに戻ったんです。でも3回目の結婚も結局4年で終わって、『別れるには理由があるから元サヤは難しいよな』なんて言っていました」 。
そんな波乱万丈の2人なので、舞香さんは「事実婚でいいんじゃないか」と思っていたそう。
ところが意外なことにバツ3の慎さんのほうが籍にこだわり、「癌のおやじが元気なうちに看護師をしているちゃんとした女性と結婚して落ち着いた姿を見せて安心させてやりたい」とプロポーズしてきたとのこと。
「そんなふうにすぐ結婚したがるからこそバツ3なのかもしれないですけどね。私は少し迷いましたが、食の好みも笑いのツボも似ていて、性的な相性も良く、遊びに行く場所もだいたい一緒で、『楽しそうだしいいか』と思って結婚を承諾しました。あと、最も大事な点なのですが、私は昔から子供が欲しくなくて、彼ももういらないと言っていたので。それが一番の決め手でした」。
慎さんと結婚する前に、真っ先に確認したのは「お金の問題」と「女性の問題」。
「彼は、前前前妻でありながら前妻でもある人との間に男の子が1人います。養育費はもちろんちゃんと支払っていますが、彼女の実家が裕福なので安心して任せていると言っていました」。
養育費を差し引いても、慎さんの年収は舞香さんがパートナーに求める「年収600万以上」という基準を大きく超えていたそう。
「私と彼の収入を合わせれば、問題なく楽しい生活が送れそうでした。あとは女性問題なんですけど、彼は『ごめん。たぶん4年くらいしたら浮気する。そうなったら舞香もセカンドパートナーをつくっていいよ』とケロッとした顔で言ってきたんです」。
営業マンとしてのテクニック向上のために心理学を勉強しているという慎さんの持論では「夫婦になって4年で男女関係は冷める」のだそう。
「夫は、今までもだいたい3年か4年で浮気をしていたと言っていて、『1回目の結婚だけは若かったからレスにはならなかったけど、2回目と3回目はレスだった』んだとか。『俺にも学習能力があるから最初に言っとく。レスになったらお互い外で解消しよう。俺たちなら親友、家族として一生一緒にいられそうじゃない?』と。私は最初驚きましたが、よく考えたらお互いメリットがある気がして『わかった』って言っちゃいました」。
当初の予言どおり、4年目にはセックスレスに。
「別に意識したわけじゃなく、『1ヵ月空いたな』と思っていたらお互い仕事の繁忙期が続いて、3ヵ月、半年、とどんどん空いていって。いつの間にか兄妹みたいな関係性になって『こっちから誘うのはなんとなくめんどくさい』という空気に。それでも一緒にゴルフをしたり、2人でシミ取りレーザーの美容施術を受けたり、仲良く暮らしていました」。
その頃には案の定、慎さんに20代人妻の彼女ができていたそう。
「免罪符をもらっているからか普通に彼女の話してくるんです。『最近仲がいい子、すっごい年上と結婚しているの。28歳なのに旦那65歳だよ? で、2,000万の車を一括払いだって』とか。多少デリカシーがあるのか、『その子と付き合っています』とは言わないけど、隠す気もないみたい。SNSで『いいね』を頻繁にし合っているのでバレバレ。65歳の旦那さんはSNSやらないんですかね?」。
ついつい夫の浮気相手のインスタグラムを見てしまうという舞香さん。夫と彼女が高級フレンチを食べた時などの「匂わせ画像」にイラッとすることも。
「なんていうか『私の好きな人を取らないでよ。愛しているんだから』という嫉妬じゃなくて、『いい思いをしている人たち』に対する嫉妬ですよね。彼女の生活は本当に若くてお金持ちでキラキラしていて、さらにうちの夫とも楽しんでいるなんて、ずるい、って」。
これでは精神衛生上よくないと感じた舞香さんは、「特に顔は好みではなかった」ものの以前から口説かれていた職場の年下医師の誘いに乗って関係を持つことに。
「彼は5歳年下の独身で人妻キラーって言われていて、女性医師やMRの女性とも噂がありました。まだ結婚する気がないみたいで、適当に遊び回っている感じがちょうどよかったんですけど。関係を持ってみたら、かわいい面も見えてきて想像よりは好きになっています」。
数ヵ月前までは、おしゃれをして出かけるようになった舞香さんの様子を好ましそうに見ていたという慎さん。
「いつもダボッとしたカジュアルな服にキャップで出かけていた私が、ワンピースを着るようになったので『彼氏でもできた?』って笑って言っていたんですけど、私は一応、『さあね』とごまかしていました。ところが、共通の友人が『ただの噂だと思うけど気をつけたほうがいいよ』と、彼に相手の素性をバラしちゃったみたい」。
意外なことに慎さんは自分を棚に上げて、デートに出かける舞香さんに対して不機嫌な態度をとるようになったそう。
「わざとらしい舌打ちをしてくるので『何なの? 自分が言ったことじゃん? お互いセカンドパートナーをつくろうって』と1回キレちゃったんです。そしたら『俺は遊びだけど舞香は本気っぽい』『だって相手は医者でしょ?』とか言ってきて」。
話し合ってみると、慎さんは舞香さんの相手が「自分より収入が高い」ことに不満を持っている気配も。
「それならこっちだって同じです。私より若くて美人で…私よりキラキラな生活をしている彼女にイラついています。そう言い返したら『女の浮気と男の浮気は違う』『女の浮気は心ごと持っていかれている』とか、昭和っぽい理屈で言い返してきます。もうお手上げです。家の中がギスギスして嫌な感じです」。
結局2人とも、愛情からの嫉妬ではなくプライドが刺激されての嫉妬をしていると分析する舞香さん。
「それなら配偶者が『自分より下だ』と感じる相手と浮気すればいいのかとも思いましたが、好みの問題もありますしそううまくはいかないですよね」。
危機感を覚えた舞香さんは、夫婦問題カウンセラーを交えて話し合う機会を持ち、お互いに「遊んでいてもあなたが一番」と言葉に出して伝えるよう提案されました。
「試してはいるんですけど、セックスレスの夫婦が急に性交渉を持つのと同じくらい、白々しくて恥ずかしい気分になっています。結局、私たちのように『自分が一番』な人間は、セカンドパートナーを持ちつつ、うまくやっていくという高度なテクニックは使いこなせないのかもしれません」。
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
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