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日本では半数以上の夫婦がセックスレスに陥っているとされています。イベントの司会業をしているゆみさん(仮名、36歳)も、ラジオ局勤務の夫・平太さん(仮名、40歳)と2年間、セックスレスの状態が続いています。小学3年生の男の子と小学2年生の女の子のママでもあるゆみさんは「子どもはすでにいるし、これでいいのかな」と思うこともありますが、定期的に「セックスレスがつらくなる」時期があり、心のなかでは「レスヒステリー期」と呼んでいるそうです。
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「夫とは結婚して10年になります。演劇のワークショップで出会ってすぐに意気投合。私は舞台女優の卵でしたが、彼はラジオ局勤務で趣味的な副業でモデルや舞台俳優をしていました。共通の趣味のラーメン屋巡りなどでデートを重ねるうちに自然な流れで交際が始まり、結婚に至りました。告白もなく、なんとなく付き合ってなんとなく結婚した、そんな感じの夫婦です」。
平太さんは昔からどちらかというと淡白なタイプ。「流れに身を任せて」というように、性に対して受け身な姿勢でした。
「私が積極的にアプローチすればいいのかもしれませんが性に合わないんです。プライドが高いのかもしれません。誘って断られたりうまくいかなかったりしたら余計に傷ついてしまう気がして」。
ゆみさんは、それまで交際した相手はどちらかというと「グイグイくる」タイプが多かったそうです。平太さんはルックスは理想的ですが、押しに弱いところがあります。
「彼はモデル時代、男性とも交際した経験があるそうで、それも『何度もアプローチされたことと、うまがあったのと、見た目的にもアリかなと思ったから』と言っていました。男女問わず気が強い人が好きだけど、どちらかというと女性が好き、くらいのスタンスのようです。私も若い頃は女性の先輩に憧れたことがあったので特に驚くことはありません。ただ、男性にしろ女性にしろ、常に受け身なところが気になります。浮気相手に対してもおそらく彼は同じような態度だったんでしょう」。
平太さんは一度、同じマンションのママ友と浮気をしたことがあるそうです。
「遠くのホテルに行けばいいのに、ママ友の車で地元のラブホテルに入っていくのをご近所さんに見られたんです。あっという間に私の耳に入りました。『子供の耳に入ったらどうするの』と責めたら、『ごめん、断れなかった。女性の運転でホテルに入って、男が帰っちゃうとプライドが傷つくだろうな、まぁいいか、いい人だし、って』なんて言っていました。どういう貞操観念をしているのか…。とりあえずLINEを全部チェックして連絡先を削除しました」。
「据え膳食わぬは男の恥」というよりも「相手に恥をかかせたら気の毒」という気持ちと、少しの下心や好奇心で浮気をしてしまったという平太さん。
「流されやすいなら私が押せばレスも解消するの? と聞いたら『もちろん。逆に僕からのほうがよければ、僕からでも…』とその時は向こうからキスしてくれて流れで性交渉をしました。嬉しいというより『経済的にも子供は2人がベストなんだけど大丈夫かな』と少し心配でしたが、妊娠はしていませんでした」。
「そしてその後は、忙しさにかまけてまたフェイドアウトです。きっと私から誘えば成立すると思いますけど、それは嫌なんです。ひょうひょうとしてユーモアのある優しいパパとしての夫は好きです。でも私から性交渉に誘う気にはなれません。なぜと言われたら『女性が押して成立する行為』は私の好みじゃない、としか説明できないんですが…」。
浮気が発覚した時、「僕はペナルティ1だからもし浮気されても許さないとフェアじゃないね」と言われたそう。
「夫はそう言いますけど、普段は『しないよ、めんどくさい』と思っています。でも、1ヵ月に数日だけものすごくメンタルが不安定になる日があって。レスなのも悲しいし、ママ友に馬鹿にされている気がして泣きたいし、このまま一生誰ともしないで生きていくのも情けないし。頭がぐちゃぐちゃになって、宿題をしない子供に怒鳴ったり、夫がちょっと約束に遅刻しただけで半日無視したり」。
そういう日は、平太さんは「生理かな?」と言って、子供のめんどうをみながらそっとしておいてくれるそうです。
「正確に言うと生理ではなく生理前です。ありのままに言うと、性欲が高まるんです。一度なんて、勢い余って既婚者用のマッチングアプリをダウンロードしてしまいました。直後に情報番組で『梅毒蔓延』というニュースを見て、怖くなって慌てて削除しましたけど…」。
ゆみさんは、薬剤師をしている姉に相談したそうです。
「姉は『45歳ごろを過ぎると落ち着くと思うんだけどね。でも平太さんを誘えば解決じゃない?』って言ってくるんですが、そうじゃないんです。姉にはうまく説明できませんでしたが、性癖のようなもので私にとって特に求められずに自分から無理やり成立させる行為は意味がない。夫にとっては、たぶん性交渉は『あってもなくてもいいもの』で、性の相性があわないってこういうことなんだなと。でも、夫のことは好きですし子供のいいパパで、経済的にも安定している。離婚なんてまったくしたくありません」。
早く老夫婦のような穏やかな関係になりたいと願いつつも、月に1回の生理前の「レスヒステリー」を持て余していたゆみさん。
「10歳年上の姉は更年期で、ホルモン補充療法をしているそうです。信頼できる婦人科医師がいるからと、お勧めの女性外来を紹介してくれました。そこで症状を話したところ、PMS(月経前症候群)の診断を受けて薬をもらってきました」。
半信半疑で服薬したゆみさんは、最初の1週間ほど軽い吐き気の副作用を感じたようですが、生理前のイライラや過剰な性欲がピタリと収まったといいます。
「薬には、個人の体質によってあうあわないがあるそうですが、私の場合は幸運にも1回でぴったりの薬を見つけることができました。今でも『毎日上機嫌』というわけではありませんが、気がついたら忙しさにかまけてレスだということも忘れていました。このまま、家族仲良く安定した日々が過ごせればいんですが。PMSがひどかったので、今後は更年期がどうなるのかがちょっと怖いです」。
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
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