【手塚理美さん・63歳】ひとり暮らしの食生活は難しく考えない「何事もこだわらず楽しむ」

80年代に数々の話題のドラマに出演し、元祖ワンレン女優として知られる手塚理美さん。出産後は子育て中心でしたが、2人の息子さんたちも独立し、8年前から俳優業に本格復帰。「何事もこだわらず、楽しむのが一番！」とグレイヘアも自分の体を使った実験として楽しみ、変化することを恐れないポジティブな姿勢に勇気づけられます。今回は日頃の食生活や運動など健康維持の秘訣についてお伺いしました！

今は息子たちが2人とも独立し、ひとりになって1年間くらいは食生活が乱れました。料理は、息子たちが美味しいと言ってくれるのが嬉しくて作っていたんです。だから、ひとりだとどうしていいのか悩みました。作り置きも考えましたが、その都度食材を買ってくると余ってしまい、フードロスにもなるので、難しく考えず、基本は具だくさんのおみそ汁とご飯にして、美味しいもの、体にいいものは友達と外食で、と考え方を変えたらラクになりました。

アイドルと言われた頃は、おじさまたちに美味しいお店に連れて行っていただき、美味しいものをいっぱい食べました。お店の人に作り方を聞いたり、子育て中はデパ地下のお惣菜コーナーで食材の組合わせを参考にしたり。料理本もたくさん持っていますが、自分なりに研究して実験的に作るのが楽しくて、失敗もしましたが、料理はまったく苦になりませんでした。長男から「お弁当に冷凍のものは入れないで」と言われて以来、意地でも入れず、朝から全部手作り。よくやったと思いますが、お弁当箱が空になって戻ってくるととても嬉しかったです。

今は、そんな生活も終わり、洗いものを増やしたくないから魚はもっぱら缶詰で。鯖缶、美味しいじゃないですか。買いだめしてパスタにしたりおみそ汁に入れたり。鮭や秋刀魚も食べたくなるけど、それは外食で。昔は天ぷらもよく作りましたけど、油の後始末が大変。揚げ物も外で楽しんでいます。

とにかく自分の内側の声を聴くようにしています。起床後、疲れていたら白湯を飲み、1日1食でいいときもあれば、朝から土鍋でご飯を炊くときもあって、ルールは特に決めず、ストレスなく暮らしています。お酒が好きで、夜は飲みながらおつまみを作って食べるのが楽しい。ほぼ毎日ワインかビールを。いちばん好きなのは日本酒ですが、ひとりで飲んでいると寂しくなって、演歌の世界に行っちゃって、さめざめ泣いたりするから飲まないの（笑）。

意識しているのは日和見菌。ご飯は少なめで酵素玄米を。粉は米粉、油は米油とオリーブオイルとごま油。自然なものが好きで、味つけは塩だけなど過剰に手を加えません。とはいえジャンクなものが食べたくなったときは、我慢せず食べますけどね。

10年以上加圧トレーニングに通っていましたが、コロナ禍で行かなくなり、今はゆるゆるでバレエエクササイズにお友達と通っています。景色を見ながら歩くのも好きで、時間があれば3駅くらい平気で歩くし、歩道橋を見つけたら必ず渡ります。いかにお金をかけずに運動できるかって思うんです。

洋服は限定品や一点物が好き。

ニット￥30,800（ANNUAL×MOGA ／モガ）スカート参考商品（レキップ） ブーツ￥30,910（マッキントッシュ フィロソフィー／モーダクレア）リング［左手］￥220,000（キノシタパール）リング［右手］￥275,000〈ペルラジオーネ〉ピアス［右耳］￥176,000、ピアス［左耳］￥319,000〈ともにアレッサンドラ・ドナ〉（すべてラパール ドリエント）

2025年『美ST』2月号掲載
撮影／吉澤健太　ヘア・メイク／奥戸彩子　スタイリスト／草間智子（オフィス・ドゥーエ）　取材・文／安田真里