PEOPLE
いつかは訪れるかもしれない親の介護。実際に介護を経験した家族はどのように接し、どのように乗り越えていったのか、先輩たちのお話を伺いました。今回はケアマネージャーさんの力を借りるなど周りのサポートを得ながら、介護と向き合っていった2つのケースをご紹介します。
「冬に夏のワンピースで歩いていた」と母の友人からの電話で、初めて状況を把握したのが1年半前。急いで実家に電話をかけるといつもと変わりない母の声……でもなんだかおかしい。
半年ぶりに帰省すると、同じ商品がストックされ、常に整頓されていた部屋の中は荒れ放題。それでも母はいつもと変わらないの一点張り。心配した母の友人がケアマネジャーさんを紹介してくれました。
友人と楽しそうに話す母の様子を見て、できるだけ人と関わりが持てるケアハウスを紹介いただき、プランを作成してもらいました。離れて暮らしているので、母の友人のありがたさ、人との関わりの大切さをひしひしと感じています。
──M・Hさん(50歳)愛知県
81歳の時に足を骨折して個室に入院。コロナ禍で面会もできず、リハビリが長引き半年後に退院したとき母は別人でした。「お金を盗まれた」「食べ物を出してくれない」と怒って大きな声。認知症を発症し、要介護2となりましたが、人に体を触れられるのを許さず、私が在宅介護することに。仕事もあり、毎日疲れきっていました。
ある夜、最後まであなたと一緒にいたいと言ったように聞こえ、日に日に母が嫌いになっていっていた自分が情けなく、辛くなりました。ケアマネジャーに相談し、介護の負担を軽減して自分の生活やメンタルを立て直すことで解決。3年と少しの介護は、母との大切な思い出になっています。
──M・Kさん(46歳)兵庫県
2022年『美ST』12月号掲載
撮影/渡邊力斗(Seep) 取材/八尾美奈子 編集/小澤博子
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2024年12月16日(月)23:59まで
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