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元宝塚トップスターが退団後ハマっている意外な趣味とは

退団後『マイ・フェア・レディ』など数々の名作で活躍する、〝まぁ様〟こと元宙組トップスター・朝夏まなとさん。宝塚退団後のライフスタイルや仕事についてお話を伺いました。

近い目標だけ考えます。目の前にある〝今〟を大切にしたい

ワンピース¥59,400、ボレロ¥34,100(ともにnear.nippon)フープピアス¥64,900、イヤーカフ¥57,200(ともにPRMAL)

《Profile》
佐賀県出身。中学生のとき宝塚の全国ツアーを観劇して受験を決意。2002年に88期生として入団し、花組に配属後めきめきと頭角を現し、宙組に組替えとなり2015年トップに。数々の話題作に主演し2017年『神々の土地/クラシカルビジュー』で惜しまれつつ退団。退団後も『マイ・フェア・レディ』など数々の名作に出演し、2020年に菊田一夫演劇賞受賞。舞台の他、映画の吹き替えなど多様な分野で活躍中。

──朝夏さんといえば目力。素化粧の柔らかい眼差しが新鮮でした

退団して素化粧は薄くなりましたね。インスタを参考にしたり、韓国メークを取り入れてみたり、流行も意識しています。

──マシンピラティスもインスタで見つけられたそうですね?

今っていろいろ調べているとAIで関心のあるものがポンと出てきますよね。それで行ってみたら意外と体に合って。それから、最近は食事の量に気を遣うようになりました。でも食べたい時は食べる、くらいのゆるさ。短期間で低い目標を立てるほうが達成しやすいし、続くので。

──退団されて5年。ライフスタイルは変わりましたか?

退団後から舞台の仕事が続いているので、実はあまり変わってないんです。でも最近、陶芸を始めて。私、いつも仕事のことが頭を離れないんですが、自然に囲まれ土を触っている間は何も考えずひたすら土と向き合える。リセットできる貴重な時間です。

──いつかぜひ陶芸展を!

いいですね。将来的にはそれを目指そうかな!

──現在はさまざまな役を演じられていますが、今に繋がっていると思う宝塚の作品は?

今考えると『風と共に去りぬ』(2013)のスカーレット・オハラだったかもしれません。男役ということを忘れて一役者として演じられた初めての作品でした。あれをやってなかったら、退団後の役作りにもっと戸惑っていたかも。その後、ブラームスを演じた『翼ある人びと』(2014)で上田久美子先生と出会って、心の深いところを使って芝居をするということを経験させてもらって。宝塚は様式美の世界なので、そこまでしなくてもできてしまうところがあるんです。でもこの作品は違った。そのすぐ後出演した『ベルサイユのばら』以降、作品の捉え方が変わりました。

──11月から始まる『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』は2度目の出演ですね

前回は他の皆さんがすでに完成された状態で、追いつけ~といった感じでした。今回はキャストも一部変わるし自分の中に残っているものをベースに、新たな気持ちで取り組みたい。ソウルフルな歌が魅力の作品なのでそこは前回よりパワーアップしたいですね。

大ヒット映画のミュージカル版『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』(東京、東急シアターオーブ 11/13~12/4、12/9~全国ツアー)の主人公デロリス役を、再び森公美子さんとWキャストで務める。「今の世の中にこそ必要な、誰もがハッピーになれる舞台です」

──朝夏さん独特のオーラがどんどん強くなっている気がします

相島一之さんに「オーラを操れるんだね」と言われたんです(笑)。役によってはオーラを消せるんですよ。それに気づいていただけたのは嬉しかったですね。

──それは朝夏さんにしかできないことですね。今後、舞台以外で何にチャレンジしたいですか?

映像です。じっくり作る現場が好きなんです。映画は舞台とは違う向き合い方ができそうで、ぜひやってみたいですね。

──最後に、朝夏さんにとって「美しく生きる」とは?

美しさは人それぞれ。その人の生き方が見える美しさに惹かれます。自分らしく生きているけれど現状に満足はせず、目標はあるけれど頑張りすぎない。私もそんなしなやかで凛とした生き方ができたら、と思います。

朝夏まなとさんからのメッセージ

「こうなりたい、というイメージを持つことが大事。演劇界の先輩方のように強さとは異なるしなやかさを身につけていきたいですね」

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2022年『美ST』12月号掲載
撮影/寺田茉布(LOVABLE)〈人物〉 ヘア・メーク/根津しずえ スタイリスト/飯嶋久美子 取材/稲益智恵子 取材協力/味澤彩子 編集/石原晶子

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