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MEGUMIさん「息子の中学受験。もう全部やだ!の言葉でさらに険悪に」

MEGUMIさんは2008年に結婚、今息子さんは13歳。多忙を極める彼女のママとしての顔とは?「将来は女性支援活動をしていきたい」という、これからの目標についても伺いました。

息子を私色に染めたくて、理想を押し付けていた小学生時代。とんでもなく険悪でした

自分自身のスケジュールも目いっぱい詰め込むし、ゴールに向かってまっしぐら、みたいなアグレッシブな私ですから。昔は子育ても仕事みたいなペースで仕切ってしまっていました。この塾行きましょう、あの習い事やりましょう、これをやっときゃ間違いないんだから!って全部自分で決めてしまっていました。でもある時期、「もう全部やだ!」みたいに言われてしまって…とんでもなく険悪になったんです。中学受験の勉強が始まるくらいでした。私が「何言ってんの!」と言っても、「やりたくねえ!」と言い返されて。

思春期なのにNO反抗期。小学生だった息子の自我を苦しみながら認めて今があります

あの頃は苦しかったですね。すごく悩んでいた時に先輩ママから「本人の意思がはっきりあるって、いいことだよ」「嫌だと言えることってすごいよ」ってアドバイスをいただいたことも乗り越える力になりました。本人の明確な意思は尊重したほうがいいし、息子自身が気づかないと頑張れない、とそこで母も気づきました。何度も泣きながら喧嘩する時代を経て、「この人もこの人でひとりの人間だから、最終ジャッジは本人に任せよう」とようやく思えるようになりました。

今、息子は13歳。THE思春期の年ごろですけど、とくに嵐は来ていなくて、いたって無風。小学生の時にあれこれあったので、早すぎた反抗期だったのかな(笑)。今の子ってあんまり反抗期らしい反抗期がないみたいで、「くそババア!」みたいな、そういうのがない(笑)。淡々と飄々としていて、逆に大丈夫かなって心配になるくらい。息子のクラスの子も反抗期がないみたいなんですよね。

今でも思わず(そうじゃないのに)(こっちがいいって決まってるのに!)なんて一言が出そうになる。グッと我慢しますけどね。仕事や肌のことでモヤモヤした時代があったからこそスタイルが確立できたように、子供のことで悩んだ時期があったからこそ、今の家族関係ができている。悩みや苦しむことって成長につながるんだとすごく感じます。

夫はTHEロックな人(笑)。夫・私・息子、全員一人っ子なので距離感を探りながら奇跡的に仲良い家族に

母子バトルがあった時、夫は特に何も言わなかったです。彼はもう、ひとりの子供っていうか。私としては息子が2人いる感じなんです。やっぱり彼はロックですから(笑)、もう異次元です。でも、いろいろ言われるよりは私も良かったし、両親があれこれ言って子どもを混乱させるよりは良かったのかもしれませんね。

3人ともキャラがめちゃめちゃ濃いので、十何年かけて、やっと安定してきた感じです。夫、私、息子、全員1人っ子なので、お互いがお互いの様子を見つつ、距離感を微調整しつつ、という独自の形でやってきて。なんとか運よく仲良くできているなと思います。ほんと、まあ奇跡的に(笑)。

夫婦問題のカギも自分軸。人と比較せず、自分がどうしたいかの一択で

美ST世代になると夫婦問題がいろいろ表面化してくると聞きますが、結局は「自分がどうしたいか」しかないんじゃないでしょうか。夫がこう言ったからとか、離婚しちゃったら周りからどう見られるだろうなんて、考えても仕方ない。意識を外側に向けずに自分がどうしたいのかということだけに向き合う時間が大事かなと思います。今はSNSなどで他のキラキラした人のことを見すぎて、「この人はこうなのに私は…」みたいな比較をしがち。私も気を付けているんですけど、まずは自分がどうしたいか、それだけを考えること。かなりしんどいし、めんどくさいんですけど、実はとっても大事なことかなと思います。

日本女性の自己肯定感の低さにショック。将来は女性支援活動をしていきたい

私は着物が大好き。お仕事でも機会を作って着ていますし、15年ぐらい前から結婚式は着物って決めています。花嫁も喜んでくれますしね。今日は季節を意識して藤の柄の浴衣を、明日は満月だから満月の帯留めをつけました。着物にはそんな風流なメッセージを込めることができて、日本の文化の粋だなと思いますし、こんな素晴らしい文化を途絶えさせたくなくて。素敵な着物の職人が大勢いらっしゃるのに少しずつお仕事がなくなっていっている現実も知り、着物産業が盛り上がればいいなという思いもあって、表に出るときはできる限り着物を着させていただいています。

着物に関してもそうなんですが、自分の行動で少しでも世の中が良くなればいいな、と思っています。というのも、何年か前に「日本人女性の自己肯定感が世界最下位」というニュースを見たのがきっかけ。それ以来、この国の女性たちが自分を責めずに、ちょっとでも自分を認め、自分軸で幸せを感じられるようになってほしいと願ってきました。

金沢の「café たもん」で美容の寺子屋みたいな企画をやったり、メイクのレッスン教室を開いたり、アロマセラピーの先生に来ていただいたことも。今後は何か財団的なものも作っていけたらと思っています。末永く女性に対しての支援を続けていきたいですね。

人生100年時代。自分自身がエビデンスとして生きていきたい

9月で41歳になりますが、人生100年時代、残された時間はまだまだ半分以上あります。仕事がないなら自分で作り、需要も掘り起こし、汗をかいて開拓してきました。自分の人生ですから、自分自身が納得できるようなものにしたい。美容と同じで、良くなるためにはあらゆる可能性を試行錯誤して、いいと思ったら継続して、自分自身がエビデンスとして生きたい。私のチャレンジが成功すれば後に続く人たちにもいい影響があるだろうし、もしダメでもそれがひとつの結果としてちゃんと残って、みんなは別のやり方でやればいいということが分かるはず。好奇心と体力が続く限り、いろんなアイデアと可能性を試していきたい。それがひとつの自分の使命なのかな。

《MEGUMIさんプロフィール》
1981年9月25日生まれ、岡山県倉敷市出身。映画「台風家族」、「ひとよ」にて第62回ブルーリボン賞助演女優賞受賞(2019年度)。近年では女優業の他にプロデュース業にも力を注いでおり、YouTubeドラマ「GOSSIP BOX」(2022年)、filmbum「LAYERS」(2022年)ではプロデューサーを担当した。また石川県金沢市にて「cafeたもん」、ジャンル・キャリアを超えて自由にコラボレートする「+collaborate」というサイトも運営するなど多角的に活動中。

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撮影/向山裕信(vale.) ヘア・メーク/エノモトマサノリ スタイリング&着付け:斉藤房江(きもの円居) 取材/柏崎恵理 編集/永見 理

【衣装クレジット】
浴衣・下駄:着物レンタル 円居
帯:帯屋捨松

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