松本伊代さん＆早見優さん「私たち、花の’82年組はデビュー40周年！」

アイドル全盛期の’80年代の中でも、1982年は特にアイドル大豊作の年、「花の’82年組」と呼ばれいていました。スポットライトを浴びて輝く10代を過ごした彼女たちですが、実はあの頃は忙しすぎて、アイドルを卒業してからのほうが人間的で充実した毎日を送っているそうです。’82年組の仲良しコンビ、松本伊代さん（57歳）と、早見優さん（55歳）にあの頃から今に至るまでの思い出話を伺いました。

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早見 優さん（以下優）　1980年代は日本経済がバブルに向かっていて、キラキラと輝いていた時代だったよね。
松本伊代さん（以下伊代）　そう。アイドルも全盛期で！
優　私たちがデビューした1982年は、同期に小泉今日子ちゃん、堀ちえみちゃん、三田寛子ちゃん、石川秀美ちゃん、中森明菜ちゃん、そしてシブがき隊もいて。
伊代　私はみんなより半年早い1981年デビューだったけど、賞レースの規定で優ちゃんと同じ’82年組になったんだよね。
優　当時は今より上下関係が厳しかったから、半年先にデビューした伊代ちゃんのことは「伊代さん」って最初の頃呼んでいたよね。賞レースで頻繁に会うようになってから距離が近くなって、1年も経たないうちにいつの間にか「伊代ちゃん」って呼ぶようになっていたけど（笑）。
伊代　はじめて優ちゃんに会ったときは、ホットパンツを履いていてスタイルが良くて、またこんな可愛い子が入って来たのか……って思ったのよ（笑）
優　嬉しい♡ 当時は伊代と優って名前の響きや、顔が似ているって言われて、よく間違えられることもあったよね！
伊代　そうそう！ タクシーに乗ったとき「いつも見てるよ英語の番組」って優ちゃんと間違えられて（笑）。でも、あの頃は移動中が寝るか食べるかの貴重な時間だったから、「違います」って答えるより、「ありがとうございます」って言った方が都合がよくて、優ちゃんってことにしたの（笑）

優　当時よく「ライバルは誰ですか？」って聞かれたけど、歌番組もたくさんあった時代で、みんなと顔を合わせることも多くて、控室も大部屋でみんな一緒だったから、学校の延長線上みたいに和気あいあいと楽しかった。
伊代　私たちがアイドルをしていた頃は、携帯はもちろん今みたいにSNSもなかったから、プライベートで連絡を取り合うなんてことはなかったよね。
優　歌番組の楽屋でしょっちゅう会ってたから仲は良かったし、楽しかったけど、とにかく10代から大学を卒業するまで仕事と学業で忙しくて。プライベートで食事をしたのは20代に入ってから。
伊代　アイドル時代に一緒に食事ができたのはプロデューサーさんがアレンジしてくれた時くらいだったよね。
優　そうだね。伊代ちゃんとプライベートでも頻繁に会うようになったのは、秀美ちゃんが主宰してくれたお料理教室。それからジョイントコンサートを開催したり、クリスマスパーティとかホームパーティを開くようになって、30代にお互い子供を産んでから。ますます仲良くなったよね。
伊代　お互いの映画、ライブ、舞台を見に行ったりもして。優ちゃんとは生活環境が似ているからなんでも話しやすいし、てきぱき決めてくれるから私は優ちゃん依存症（笑）。うちのパパは優ちゃんのこと「親戚みたいなもんだから」って言ってるもんね（笑）。

優　私にとって伊代ちゃんは癒し♡ アイドル時代から天然なところがあって、あっ！今もか（笑）。でも実は伊代ちゃんの方が振付の覚えがよかったり。
伊代　優ちゃんは知的なイメージが先行しているけど、ちょっと抜けている感じもあるから一緒に居て楽しいの。
優　コロナ禍で伊代ちゃんと一緒にする予定だったイベントが中止になったとき、LINEで“何してる？”って聞いたら“毎日ご飯作ってばっかりだよぉ～”って伊代ちゃんから返信がきて、“だったら一緒に相談しながら作らない？”ってなって、ZOOMをつないで一緒にお料理を作ったよね。
伊代　そう、会えなくてもオンラインで簡単に繋がれるって昔じゃ考えられなかったしすごいことだよね。
優　今はSNSで“あっ、今日伊代ちゃん●●してるんだぁ”とか分かるしね。私は伊代ちゃんと一緒にお料理を作ったとき、“毎日のお料理のヒントになればいいなぁ……”と思ったことを娘に話たら、“YouTubeをやってみたら？”と提案されて。40周年イヤー限定ということでチャンネルをはじめたんだけど、自分で編集もしているから結構大変です（笑）。
伊代　私は40周年ライブを控えているからボーカルレッスンへ月に1～2回は通っていて、だいぶコロナも落ち着いてきたから、ダンスも復活したいなぁと思っているところ。声が出るように体力つけなきゃ！

優　’82年組がこうして40周年を迎えることができたのは、ずっと応援してくださっているファンのみなさんと、スタッフや家族の支えがあったからこそだよね。
伊代　本当に！ 記念アルバムを出したり、ライブをやったり40周年をお祝いできるのは嬉しいし、感謝の気持ちしかない。
優　私は今がいちばん楽しいと思って過ごしたいタイプだから、50代は「昼寝しよう」とか「今日はご飯つくるのやめちゃおう！」とか、自分の体調と向き合いながら、自分のために時間を有効的に使いたい。コロナが終息したらNetflixの旅番組で見たポルトガルに行きたい。
伊代　私はヒロミさんの河口湖の別荘で、鳥のさえずりで起きたり、バードウォッチングをしたり、お花をいじったり自然を満喫するのが楽しい♪ 優ちゃんと一緒だと気分が上がるから、50代のネットワークで色々楽しいことを見つけていきたいな。

【優さん】トップス¥26,400(パクイート／チェルキ）スカート¥28,600（グレースクラス／グレースコンチネンタル 代官山本店）ピアス¥28,600 バングル［右］¥30,800 ［左］¥41,800（すべてシンティランテ／イセタンサローネ　東京ミッドタウン）靴／スタイリスト私物【伊代さん】すべて私物

撮影／水田 学（NOSTY）　ヘア・メーク／井原結衣（松本伊代さん分）、伊藤こうこさん（早見 優さん分）　スタイリスト／菊地ゆか（早見 優さん分）　取材／増野玲奈　編集／佐久間朋子