PEOPLE
2007年の離婚後、「千秋さんの離婚の方法を見て、私も離婚を決めることができました」とたくさんの人からお礼を言われたという千秋さん。新しい家族のあり方を模索して決断した当時の思いや、「とても楽しく過ごせました」というその後10年のシングルマザーライフなどについてお話をお伺いしました。
《Profile 》
千葉県出身。タレント、声優、歌手、デザイナー。1991年、フジテレビのオーディション番組「ゴールドラッシュ!」で初代グランドチャンピオンとなり、芸能界デビュー。1996年にバラエティ番組「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(日本テレビ)の企画から生まれた音楽ユニット・ポケットビスケッツのボーカルとしてCDデビューし、ミリオンセラーを連発する。現在は「ノンストップ!」(フジテレビ系)金曜レギュラーほか、2006年から声優を務めるアニメ「ドラえもん」(テレビ朝日)のドラミ役などで活躍中。YouTubeチャンネル「千秋の歌YouTube」では「歌ってみた」動画や、ファッションや日常をテーマにしたコンテンツなどを配信している。
皆さんご存知だと思いますが、2007年に離婚を経験しています。
日本では「離婚」というと、元夫の存在を消しちゃうとまでは言いませんが、なるべく話題に上がらないようにするようなネガティブなイメージが先行しちゃっていたと思うんですが、私たちの場合はそんな感じでは全然ありませんでした。
例えばアメリカだと夫婦が離婚して、子供の親権を母親が持っても、週に何日かは父親の元で過ごしたりするのはいたって普通のこと。離婚をしても子供の親であることは変わりないんです。私達も離婚後、娘は週に1日は父親の家に行っていました。泊まっていたから実質2日ですね。そのアイディアがあったからこそ離婚ができたという感じ。
離婚後は「そんなに会うんだったらなんで離婚したの?」って、たくさんの方に聞かれました。でもそれは「夫婦としては終わり」だったわけで、お互いの今後の人生を尊重し合ったうえでの前向きな離婚だったんです。
もちろん離婚を勧めているワケではないし、離婚する必要がないならそれに越したことはありません。やはり大変なことですから。でも、その選択にネガティブさばかりが目立ってしまうのも違うような気がします。
人生をより良くする方法の一つとして、離婚という選択肢があったっていいはず。お互いが折り合いをつけられる地点を探すことで、円満とはいかないまでも前向きな選択になり得ると思っています。
今でこそ私のような前向きな離婚は普通になってきていますけれど、当時は珍しかったので、その後「千秋さんの離婚の方法を見て、私も離婚を決めることができました。ありがとう」ということをすごくたくさんの方に言われました。離婚に至る経緯は本当に人それぞれなので、これも多様性だなと思いますね。大事なことなのでもう一度言いますが、離婚を勧めているワケではないですよ(笑)。
離婚後、娘は週に1日は元夫の家で過ごしていたので、私にとってその日は「独身デー」でした。友達と夜遅くまで遊んだり、ごはんも作らなくていいから夕飯代わりにポテチを食べながらリビングで映画を観放題(笑)。そういう日が1日でもあると、ずいぶんストレス発散になりました。元夫もその日は娘を独占して楽しんでいましたし、年末やお盆には彼とそのご両親が娘を旅行に連れて行ってくれたりもして。元嫁抜きで、息子と孫と旅行に行くのだから最高ですよね(笑)。
娘が中学に進学してからは、もう私を通さずに勝手に連絡を取り合ってもらっていて、「今度パパにコレ買ってもらうんだ」なんて言ってましたね。
だから私、シングルマザーの時って全然大変だと思わなかったんですよ。娘が小さい頃、私が仕事のときはママ友達が10人くらいローテーションで娘の世話をしてくれた時期もあったりして。すごく周りに恵まれてるなぁと改めて感じます。
《衣装クレジット》
ブラウス・ベルト付きスカート・シルバーネックレス/Jane Marple パールネックレス・イヤリング/スタイリスト私物 リング/本人私物
撮影/寺田茉布(LOVABLE) ヘア・メイク/anna スタイリスト/小松未季(ROOSTER) 取材/キッカワ皆樹 編集/根橋明日美
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