PEOPLE
LGBTQという言葉が一般的になりました。本記事ではLGBTQ+と記載し「+」はノンバイナリー、アロマンティックといった多様な性を表しています。セクシャリティはLGBTQ+とそれ以外の人で明確に分かれるのではなくグラデーション。その前提のもと、性自認や性的指向において自分の子供がマイノリティかもと認識した時、親としてどうあるべきか体験談から考えました。
多くのいいねとコメントが寄せられたThreadsの投稿が本記事のきっかけに。
comment083さん
九州地方在住 39歳
家族構成:夫、小5長男、小4次男、5歳長女
小さい頃から、そうかな?という認識はありました。ザ・男子タイプで年子の次男とは明らかに違うなと。実は私は、いわゆる毒親育ちです。自分を親から認めてもらえない苦しさを知っているので、その子をまるっと受け止めることを大切にしてきました。思春期に差し掛かった今、長男が私を信用し打ち明けてくれたことが嬉しかったです。周りの支えも大きく、正直、困ったり嫌な思いをしたことはありません。同世代はほぼ顔見知りになるくらいの規模の田舎住まいですが、女の子もガキ大将タイプの子も、みんな「長男君はそういうタイプ」と受け止めていて。刷り込みがなければ子供って本来、柔軟なんだと思います。男の子に「何でピンクの靴なの?」と聞かれ「キレイだからだよ」と返したら「僕も好きだよ!キレイだよね」と言われ、いいなと感じましたね。夫は最初は私より衝撃を受けていたようですが今は心得ています。近所に住む70代の夫の両親も、お泊まりに長男がお気に入りのドレス持参で踊り狂っていた時も「すごい服着とるなぁ」と笑っていて、分け隔てなく愛情を注いでくれています。入学時に「まだわかりませんが」とやんわり伝えた小学校でも、プールの着替えに別室を用意するなど配慮があるよう。もちろんこれから優しい世界を飛び出して辛く悔しい思いをすることも多いはず。だから今後のことを長男と話した際に、制服での通学になる中学・高校は、まずは男の子の格好で生活してみては?と言いました。そこからは好きにしたらいいし、困ったら都度親としての対応をするよ、と。先回りして苦労から守るより、乗り越える力をつける手助けができたらいいです。うちは末っ子の娘が自閉症で、それもその子の特性。いろんな子がいてさまざまな経験ができています。子育てを通して「今の日本って悪くないな」と思えたのがとても幸せですね。
二次性徴が始まる思春期は親から与えられた価値観をいったん壊し、再構築して生き方を確立する大切な時期。そこに性別の悩みが加わると自分を肯定することが難しくなり、辛い思いをすることも。まず親は人生の先輩として子供が自分らしく生きる努力する姿を温かく見守って。相談されたらその辛さを受け止め、発する言葉に耳を傾けましょう。子供にとってその言葉は生き方を模索する中で出合い、見出した大切なものなのです。ぜひ親はその言葉をむやみに言い換えたり、勝手に解釈して性急な評価を下したりしないでください。例えば「自分は女の子かもしれない」と言われたら、「それって性同一性障害ってこと?」「トランスジェンダーなの?」などと別の言葉に言い換えるよりも「そうなんだね。お母さんもあなたを女の子かもしれないと思っていたよ」と言葉をそのまま使って返してあげた方が、気持ちを分かってもらえたと感じてくれるでしょう。親は常に子供の一番の味方になって。文部科学省から配慮に関する通達もあり、教育環境にも変化が起きています。困りごとがあったら専門家に相談を。
ちあきクリニック院長 医学博士・精神保健指定医・精神科専門医日本GI(性別不合)学会認定医 松永千秋先生
自身が性別の問題で悩んだことから精神科医に。2012年開業のクリニックでは積極的に性同一性障害/性別不合の治療にも取り組んでいる。日本GI(性別不合)学会理事。
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2025年『美ST』3月号掲載
取材/佐藤理保子
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