PEOPLE
20年以上映画やドラマ、舞台の第一線で活躍を続ける実力派俳優、佐津川愛美さん。年齢を重ねることで演じる役柄も変化していき、その柔軟な演技力で数々の名監督、名演出家からの高い信頼を得てきました。現在37歳。これまでさまざまな女性を演じてきた佐津川さんですが、ひとりの女性としては日々どのような美容ルーティンに励んでいるのでしょうか?今回の美STオンラインでは、佐津川さんのパーソナルな側面にフォーカス。40代を目前にして挑戦したい美容、20代からずっと続けてきた美容、今後の人生の展望、そしてご自身が代表を務めるプロジェクト<映画と仲間「filty」>についてまで、たっぷりとお伺いしました!
【INDEX】
私の私生活は、その時演じている役で大分左右されます。そのよい例がまさに「美容」。例えば役柄的に「美容を気にしている役だな」と思えば、撮影がどんなに遅くなってもスキンケアは怠りません。お風呂上がりにフェイスマスクはもちろん、しっかりボディクリームまで体に塗り込みます。でも現場が終わってその役から離れた時、自分のために同じことができるかといえばそれは別問題(笑)。
お風呂は元々大好きなので、毎日シャワーで済まさずエプソムソルトを入れたりしてちゃんと湯船に浸かるのですが、その後のケアはついおろそかになりがちです。ですが30代も後半になり、このままではいけないな、と。私が好きな友人や憧れる先輩達は、例外なく自分を大事にしているんです。その一環で美容のことも追求しているし、自分が着たいものを着ている。私もそうなりたいし、目指していきたいと思っています。
7月から放送中の連続ドラマ「おちたらおわり」では、宇垣美里さんや篠田麻里子さん、風吹ケイさんや鈴木紗理奈さんと共演させていただいていますが、皆さん本当に美意識が高い!色々教えてもらいながら私も美容にチャレンジしていきたいですね。チャレンジといえば、つい先日美容皮膚科でのレーザートーニングを初めて受けてきたんです!中3日空けつつ、月に6回通うのですが、スケジュールをやりくりして自分のためにそういう時間を持つようになったことは私の中で大きな前進。
肌が綺麗になるし、自分を大事にしている実感が心にもいい栄養になるみたいです。それにクリニックの方々って本当にこちらを大切に扱ってくださるし、まるでお姫様になったような気持ちにさせてくれるんです。美容にハマる人が増えるはずだよなぁ、と変に感心してしまいました(笑)。
15歳の時に映画「蝉しぐれ」でスクリーン・デビューをさせていただき、もう20年以上が経ちました。芸能界に入る前は新体操を真剣に頑張っていたのですが、人と競うのがどうしても好きになれなくて。周りは期待をしてくれていたと思うのですが、別の道を模索していたんです。
そんな中今の事務所の方にスカウトしていただき、挑戦することを決意しました。それから沢山のご縁に恵まれて俳優を今日まで続けさせていただいていますが、実は「この先もずっと俳優として生きていこう」とは、思っていないんです。とにかく「映画の現場が好き」「どんな形であれ映画に携わりたい」というのが軸になっています。
はじめての映画現場の体験は「蝉しぐれ」。俳優はもちろん、スタッフさん達がみんな一生懸命自分の仕事に誇りを持って打ち込んでいる姿を目の当たりにし、子供ながらに激しく感動したのを昨日のことのように思い出します。この体験が私の変わらない軸になっています。
その想いが高じて、<映画と仲間「filty」>というプロジェクトを去年立ち上げました。「映画の世界をもっと知ろう!」をコンセプトに、トークイベントやワークショップを通じて、映画制作の現場と観客の方々を繋ぐ様々な企画を展開中です。特に注力していることは、子供達と映画制作を行うことです。
映画は1人ではできないし、みんなで力を合わせて初めて作品になります。誰かと協力する喜び、自分のアイディアを肯定してもらった喜び、「こんな仕事があるんだ!」と知る喜び、そんな喜びを子供達にプレゼントしたいんです。私が15歳の時にそれを受け取ったように。
あと面白いのが、映画の本編に加えて、メイキングも制作するんです。そこに力を入れているのは、作品を作る過程も作品になると思うからです。親御さん達も感動してくださって、大きなやりがいを感じます。なので、今は俳優として映画に携わっていますが、別のポジションになったとしても、映画の現場とは今後もずっと繋がっていたいです。
40代を目前にして、「なんとなく」をなくしていきたいなと思っています。「なんとなく買っているもの」とか、「なんとなく着ているもの」とかです。なぜかと言うと、そこには「ときめき」がないと思うからです。
先日思い切って、洋服だったり小物だったり、「なんとなく」と所有しているものを全部断捨離しました。私が好きな友人達はみんなそれが前からできているし、当たり前にできる人は沢山いらっしゃるとは思うのですが、私はこの年になるまでふんぎりがつかなかったというか、生活の細かなところを妥協して生きてきてしまったんだなぁ、と感じています。
「行きたくない飲み会には行かない!」というのは20代からできているので、どこにもっとお金をかけるべきなのか、自分は何を求めているのかを、もっともっと突き詰められるようになっていきたいです。実践してみると、ときめくものしか置かない生活の難しさにも直面しています(笑)。
今年38歳なので、私もついに美ST世代です。この世代は若い頃とはライフステージが変わりながらも、知識や経験を武器に第2の青春を楽しめる世代だと思っています。そんな世代の仲間入りができて本当に光栄ですし、皆さんと一緒に楽しめたらいいなぁ、と思っています!
《Profile》佐津川愛美

1988年8月生まれ。静岡県出身。14歳の時にスカウトを受けて芸能界入り。2005年、映画「蝉しぐれ」で映画デビューを飾り、第48回ブルーリボン賞助演女優賞にノミネート。
その後は映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(07)で第50回ブルーリボン賞の助演女優賞と新人賞の2部門にノミネートされ、高い演技力が絶賛された。以降、様々なドラマや映画で活躍。最新作には『昨夜は殺れたかも』(26)の公開が控えている。現在放送中の「おちたらおわり」(中京テレビ・日本テレビ)などでも存在感を示す。映像だけでなく、舞台、朗読劇などの分野でも活躍中。自身が代表を務めるプロジェクト<映画と仲間「filty」>を立ち上げトークイベントや子ども向け映画撮影ワークショップなどを企画・プロデュースしている。
37歳。嗚咽レベルに号泣した自分に面食らう
感情に蓋をしてきた自分を少しずつ許せるようになった。
実力派俳優がつづる「演じる」と「生きる」のあいだでもがく日々
「大人も泣いていい。大人も悲しんでいい。私は大人だ。だけど、こどもをちゃんと通って来れなかったのかもしれない。
14歳で仕事をはじめて、15歳には家を出て上京していた。…(中略)…私は30代になって、やっと、若い頃に出来なかったような経験を自らの意思でしているのだと思う。」(「おわりに」より)
映画『蟬しぐれ』でスクリーンデビュー以来、数々の作品で印象的な役を演じてきた佐津川愛美さん。本書は、30代後半を迎えた佐津川さんが、「演じる」ことと「生きる」ことのあいだで揺れながら、自分自身の輪郭を見つめ直した軌跡を綴った一冊です。映画という仕事場、一人旅での出会い、2年間のホテル暮らし、俳優以外への挑戦――。悩み、迷い、揺らぐ気持ちをまっすぐに見つめる誠実な言葉が胸を打つ、共感必至の初エッセイ。
撮影/公文一成(光文社写真室) ヘア・メイク/杉村理恵子 スタイリスト/森宗大輔 取材/キッカワ皆樹 編集/西村公寿
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2026年11月16日(月)23:59まで
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