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【美肌の決め手!?】美人見え肌に「脂質」が欠かせない理由

その人の印象を決める、ふっくらとしたハリのある肌を手に入れるために、美ST読者としては、常にビューティの進化に目を配っていたいもの。私たちを美しくしてくれる最新皮膚科学レポートをチェックして!

顔の印象を若々しく今、〝良い脂質〟に注目

──肌の脂質って何?

脂質は炭水化物、タンパク質と並ぶエネルギー産生栄養素の一つです。肌において脂質は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸と同じくらい重要です。多くの人は脂質が脂肪だと思ってしまっていますが、実はこれは勘違いです。しかし、ふっくらとしたハリには欠かせず、角層に脂質があると潤いを逃がしません。脂質の主な働きは、肌のバリア機能の形成を助け、そして強化することです。肌の脂質は肌の印象を変え、細胞の主要なエネルギー源になると言えるでしょう。

──脂質が多ければ多いほど美肌?

脂質全てがよいのではありません。全体の中には、肌に有益な脂質とそうでない脂質があります。ある脂質が別な脂質の前駆体に変化し、それによって有益な脂質が失われることもあるからです。外的・内的ストレス、不健康な食事、加齢は細胞を変化させ、炎症を起こす因子が生まれてしまいます。また、表皮部分の脂質を生み出す力は加齢によってスピードが落ちていきます。有益な脂質の量の減少が起こると、バリア機能が弱り本来ならブロックできるものができなくなります。そして、赤み、乾燥が起こり、しなやかさを失った状態になります。

──〝肌の中の炎症〟は「老化」を後押し

外からストレスが入りやすくなると、水分不足、紫外線、PM2.5や黄砂のような微小粒子によって炎症が起きやすくなります。肌の中から炎症が起きることは皮膚の機能が変化してしまうことで、正しいシグナルが出なくなること。軽度の炎症が肌内部で慢性化し、肌ダメージが蓄積すると、肌の老化が加速します。そしてその結果、目に見える加齢の症状などが現れます。

──肌の内で〝良い肌の脂質〟を増やせばいい?

まさにそうです。有益な脂質は抗炎症作用を持ち、角質層の隙間を埋めバリア機能を補強しダメージを防いで、肌の自然な修復を促します。シーケルプを主原料とする海藻シーケルプファーメントは、肌の脂質産生を向上させ、バリア機能を強化し、炎症を鎮め、肌の修復を加速させることが、今回の解析で発見されました。脂質を外から与えると本来のものと変わってしまうため、肌の機能を正常化することが大事。そのサポートに大きな役割を果たします。

海藻シーケルプファーメント研究に継続的に取り組むマックス ヒューバー リサーチ ラボの主席研究員。画期的な製品開発のため、皮膚の老化の原因となるプロセスの物理的および生物学的な解明に日夜、取り組んでいる。

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2023年『美ST』5月号掲載
取材・文/石原晶子

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