SKINCARE
年齢を重ねあちこちに増えてくるシワは、パーツによってできる原因も与える印象も様々。中には育てたほうがいいシワもあるんです。まずは自分のシワについて理解を深めたうえで、消すシワと育てるシワの仕分けから始めましょう。
\消すシワ/
乾燥によって目の周りなどにできる、ちりめん状や薄い線状のシワ。水分の不足によって一時的にできるものが多く、くぼみの深さも表皮までで浅く目立ちにくいです。ただし放っておくとシワ同士がつながって長いシワになったり、シワが固定化します。毎日の保湿ケアでかなり改善が見込まれます。
有効成分は……セラミド、アミノ酸、 尿素、グリセリン、ヒアルロン酸など
表皮の角層は、細胞間脂質(セラミドやレシチンなど)やNMF(アミノ酸や尿素など)などの保湿成分で乾燥から守られています。乾燥小ジワを改善するには、こういったエモリエント成分の補給が有効です。
\消すシワ/
加齢で真皮層のコラーゲンが減少したり、エラスチンが弾力を失うと、浅いシワや皮膚の折りたたまれた跡が徐々に復元しなくなり、真皮まで深くくぼんで固定化しシワへと変化します。コラーゲンの産生促進や肌代謝を促す成分が入ったコスメでのケアやコラーゲンの変性を防ぐためのUVケアを。
有効成分は……レチノール、ニールワン、ビタミンC、ナイアシンアミドなど
コラーゲンやエラスチンの産生を促進したり、コラーゲン分解酵素を阻害して減少を抑えたり、肌の代謝を上げて細胞の入れ替えを促進したりと、真皮層の深いシワに対する改善アプローチは様々です。
\消すシワ/
たるみジワは、加齢による表情筋の衰えや、真皮層のコラーゲンの減少、エラスチンの劣化による皮膚のハリの低下など原因が非常に複合的です。顔の筋力の低下が大きく関与するシワなので、筋肉を弛緩させる成分入りのコスメをここに塗るのは控えましょう。
有効成分は……機能性ペプチド、DMAE、シバムギエキスなど
たるみジワに対するアプローチは、肌の弾力やハリを向上させたり、皮膚を引き締めたりと様々です。ただし、このシワは筋肉層の影響が大きいため、同時に表情筋を鍛えることが不可欠です。
\育てるシワ/
表情のクセ、つまり顔筋の動きで繰り返し皮膚が強く折りたたまれてできるシワ。眉間や額、目尻など、表情が現れる特定の部位にできます。険しく見える眉間のシワに対して、目尻のシワは優しく見えるという意見もあり、改善したいシワと人間味として良い方向に育てたいシワに二分されます。
有効成分は……アルジルリン、シンエイク、SNAP-8など
表情によるシワも、肌の弾力を高める必要があるため、改善に効果のある成分は真皮性のシワと共通。また、まるでボトックス注射のように、表情ジワの原因物質の分泌を抑えてシワを軽減する成分も有効。
眉間のシワには皴眉筋と鼻根筋、前頭筋が深く関与します。眉をひそめるクセで度々筋肉を緊張させるとシワが定着。生活習慣による筋肉の収縮が主原因のため、肌に弾力があって本来シワのできにくい若い世代にもできます。シワを作る表情グセをやめることが必要。
目まわりは皮膚が薄く、皮脂が少ないので乾燥しやすい場所。長時間のスマホで酷使したり、笑って目尻をクシャッとするクセもシワに直結。潤い補給とハリを出すコスメでケアを。眼筋のコリをほぐしたり、むくみを流して血行を良くすることも効果があります。
目や頰の筋肉の衰えや真皮のボリュームの減少により目の下の皮下脂肪が突出して段差の影ができている状態です。若いうちは皮膚に厚みやハリがあるため段差が目立ちませんが、加齢で皮膚が薄くなると如実になります。日頃から顔筋を鍛えて予防を。
顔筋の衰えや皮膚のハリの低下に加えて、側頭部や真皮のボリュームが失われて、深い溝ができた状態。原因が複合的なので、スキンケアと同時に、たるみを内側から支えるために顔筋を鍛えたり、血液の循環を良くするケアを行うと効果的です。
あごにあるオトガイ筋を酷使するとできるシワ。下唇を上に引き上げる時に働く筋肉なので、口をぎゅっと閉じたり、唇をすぼめるクセがあるとあごの中央にくしゃっとしたシワが度々寄るようになり、梅干しジワが固定化。表情グセでできるシワなので、クセの改善を。
日本抗加齢医学会専門医。専門は皮膚科・内科・眼科。プラセンタ療法や再生医療などアンチエンジングの第一人者であり、著書も多数。肌年齢22歳のシワのない白肌の持ち主。
専門は美容皮膚科、皮膚科、美容外科。オペ、マシン、注入を複合させてナチュラルな美しさを提案。女優やモデルからの信頼も厚く、美ST 美容医療ドクター大賞を3年連続受賞。
エステサロンや整体院、美容クリニック勤務を経て、筋肉や骨の歪みにアプローチして美を土台から再構築する「村木式整筋メソッド」を確立し、サロンAmazing ♡ beautyを開設。
東京農業大学客員准教授化粧品の研究に携わった知識を生かし、各種メディアでコスメの評価を解説し、著作も多数。日本化粧品検定協会 https://www.cosme-ken.org/
2019年『美ST』10月号掲載
撮影/高梨浩二(人物) モデル/吉村ミキ ヘア・メーク/Sai イラスト/コタケマイ〈ASTERISK〉 取材/奥原京子 編集/浜野彩希
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2024年12月16日(月)23:59まで
2024年12月16日(月)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
2024年11月14日(木)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで