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突然胸がドキドキ…【動悸・息切れ】を和らげる対処法5つ

突然、心臓がドキドキしたり、少し歩いただけで息切れするなどのお悩みを抱えていませんか? 40代・50代になると、女性ホルモンの減少や生活習慣の乱れなどが原因で、動悸・息切れで悩む方が増える傾向があります。突然、症状が起こると不安になってしまいますが、そんなときに落ち着いて対応できる方法をご紹介します。

1:突然、胸がドキドキ。これって動悸?

自分の心臓の動きを普段よりも強く感じるのが「動悸」です。「激しい運動をしていないのに脈が速くなる」「胸のドキドキを強く感じて眠れない」なども動悸の症状として当てはまります。また、動悸に伴って、息切れや息苦しさを感じるケースも多いです。

2:動悸・息切れが起こる理由って?

40代以降に起きる動悸・息切れの原因は大きく分けて二つあります。一つは自律神経の乱れが原因となっているケース。自律神経が乱れる要因は様々です。

自律神経が乱れる要因

・女性ホルモンの減少

40代以降の動悸は、女性ホルモンの減少が原因になっている可能性が高いです。女性ホルモンは、脈拍や呼吸などをコントロールしている自律神経と深く関わっています。女性ホルモンが減りホルモンバランスが崩れると、自律神経も乱れて動悸や息切れが起きやすくなります。

・大きなストレス

大きなストレスや不安を抱えると、動悸が起きやすくなります。40代以降になると、仕事や子育て、親の介護、自分の老後など心配ごとが増える方も多いでしょう。職場や家など、特定の場所で動悸が起こる場合は、ストレスが原因で自律神経が乱れているのかもしれません。

・生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れは、自律神経に悪い影響を与え、動悸の原因になります。喫煙やコーヒーの摂取が習慣化している方も多いですが、ニコチンやカフェインも動悸を起こす原因のひとつです。

40代以降に起きる動悸・息切れでもう一つ考えられる原因は病気です。以下は、動悸の原因となる可能性がある病気・症状の例です。

動悸の原因となる可能性がある病気・症状の例

  • 弁膜症、心筋症などの心臓疾患
  • 貧血
  • 低血圧
  • 甲状腺疾患(バセドウ病など)
  • 低血糖
  • パニック障害やうつ病などの精神疾患

症状が長引くときや不安なときは、内科や婦人科を受診してください。受診の前に、症状が始まった時期や、継続時間、回数、何をしているときに動悸が起きたのかなどをメモしておくとよいでしょう。

3:動悸・息切れを和らげる対処法5つ

動悸・息切れは、健康的な生活を意識することで和らげることができます。自分でできる対処法を5つご紹介します。

①ゆっくりと深呼吸をする

動悸が起きたときには、腹式呼吸でゆっくりと深呼吸をしましょう。リラックス効果によって興奮がおさまり、動悸が和らぎます。 腹式呼吸が難しい場合、大きく息を吸い込んでからお腹に力を入れて、数秒間息をこらえる方法を試してみましょう。

②食生活の見直し

動悸の原因が、女性ホルモンの減少やカフェインの摂取である場合、食生活の見直しが効果的です。バランスの良い食事に加えて、女性ホルモンに似た働きをする「大豆イソフラボン」を大豆製品やサプリメントから積極的に摂るのがおすすめ。また、コーヒーやエナジードリンクを習慣的に飲んでいる方は、カフェインの摂取量が1日400mgを超えないように気をつけましょう。

③適度な運動

運動不足による筋力の低下は、動悸や息切れを誘発します。エレベーターではなく階段を使ったり、徒歩での移動距離を伸ばしたり、日々のなかで軽い有酸素運動をするように心がけましょう。

④リラックスする

自律神経には交感神経と副交感神経があり、動悸が起きるときは交感神経が優位になっています。そのため、リラックスして副交感神経を優位にすると、動悸や息切れを和らげることができます。音楽を聴いたり、アロマテラピーを取り入れたり、自分に合ったリラックス方法を見つけましょう。

⑤漢方薬を飲む

動悸・息切れが起きにくい体質を目指すなら、漢方薬を飲むのもおすすめです。動悸・息切れの原因は前述のとおり、ホルモンバランスが崩れることやストレス、緊張による自律神経の乱れ、過労、血行不良などが考えられます。改善するには、「自律神経のバランスを整え、血圧や心拍を正常にする」「消化・吸収を改善して体を緩める」「ストレスを軽減して精神が原因の動悸を抑える」「血流を改善して肺に酸素を届ける」などの作用がある漢方薬を選ぶとよいでしょう。漢方薬は毎日飲むだけなので、手間なく継続できるというメリットも。以下では動悸・息切れの緩和におすすめの漢方薬を2つご紹介します。

動悸・息切れにおすすめの漢方薬

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

比較的体力があり、イライラ、不眠などの症状を持つ人におすすめです。心臓の働きや精神活動を担う「心(しん)」と、「心」と関わりの深い「肝」の働きを改善することで、ストレスや不安による動悸を落ち着かせます(※1)。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)

比較的体力がなく、肩こりや冷え性が気になる疲れやすい人におすすめです。「気」「血(けつ)」のバランスを整えて、不安感や更年期による動悸・息切れを和らげます(※2)。

4:不安なときは、受診も検討しましょう

突然の動悸や少し動くだけで起こる息切れは、日常生活に支障が出て大変ですよね。動悸の緩和には、健康的な生活も大事ですが、専門家に相談して漢方薬で根本改善を目指すのもおすすめです。悩みを解消して、健やかに過ごしましょう!

「あんしん漢方」(オンラインAI漢方)の薬剤師。お薬最適化薬剤師。認定運動支援薬剤師。就実大学薬学部卒業。病院薬剤師として約7年間勤務後、漢方薬局で2年間勤務。「生涯健康で楽しく」をスローガンに病気を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。また、「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーにお薬の選び方を広める活動や、ファスティングマイスターとして100名以上のファスティングをサポート、TiktokやInstagramでファスティング・美腸の普及活動も行っている。Medicalhealthチャンネルに出演中。

[参考URL]
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7943

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8230

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編集/安岡祐太朗

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