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【健康診断】だけじゃ足りない!40歳を過ぎたら受けるべき検査

会社の健康診断や血液検査は受けていても、それだけでちゃんと自分の健康がチェックできているか、心配ですよね。特に40歳を超えたら、プラスで受けるべき検査もでてきますよね。大人が受けるべき検査と検査に関する疑問を医師に答えてもらいました。

Q. エコーって何?どんなことをするの?

エコーは超音波検査とも言い、中性脂肪やLDLコレステロールが基準値より高い場合は、頸動脈のプラーク(動脈硬化)の状態を画像化します。動悸や胸が締め付けられる人は心エコーを。甲状腺や胆嚢などをリアルタイムで診断でき、被曝がないという特徴も。

Q. 人間ドックでは、どんな検査を受けるべき?

・胸部と腹部のCT:胃と大腸以外のがんは早期に見つかることが多い。
・胃と大腸の内視鏡検査:胃と大腸は直接粘膜を見るのが最も確実。
・冠動脈CT:心臓の冠動脈の詰まりを調べる検査。
・脳のMRI:小さな梗塞や動脈瘤を見つけることができる「VSRAD解析」という検査をすれば認知症の兆候もつかめる。
・乳腺MRI:苦痛なく精度が高い乳がんの検査。

Q. MRIとCTはどう違うの?

CT検査は放射線を使用し、一般的に短時間で済みます。造影剤という薬剤を使うこともあります。MRI検査は磁力と電波を使用して撮影し、時間がかかることがあります。CTは胸部と腹部、冠動脈を、MRIは小さな脳梗塞動脈瘤、乳腺がお勧めです。胃や腸の裏にある膵臓はエコーでは見えにくいので膵臓MRIの検査があります。

Q. 血液検査のオプションでできることは?

がん診断の補助的検査として腫瘍マーカーがありますが、男性の前立腺がんのPSAは非常に正確で信用がおけます。他にも肺がんや膵臓がん、大腸がんの腫瘍マーカーがあります。また、免疫検査は少量の血液を採取してリンパ球の種類、比率、機能などを調べ、疾患や感染症に対する自身の免疫がどの程度あるのかをデータ化することにより、現在の体の状態を把握できます。

Q. 40代になったら、他に受けておきたい検査は?

女性にとって乳がん検診は、何歳になってもマスト。胃と大腸の内視鏡検査も毎年きちんと受けてほしい検査です。更年期以降は骨粗鬆症になりやすいので、骨密度検査も大切。また、40代になったら緑内障の検査を受けましょう。緑内障は一度なると進行を抑えることしかできず、失明の一番の原因の眼病です。どんな病気も早期発見が大事。予後も格段に良くなります。

Q. 家でできる検査キットはありますか?

病院での検査がお勧めですが、忙しい方は検査キットや医療器具を利用して健康状態を知ることができます。信用できるメーカーの商品を選び、異常が出たら必ず病院に行くこと。

上腕後ろ側に装着したセンサーを専用Readerまたはスマートフォンを使ってスキャンすることで、人目を気にせずグルコース値を測定することが可能。食後や夜間など常時血糖変動を把握できる。FreeStyleリブレ(アボットジャパン)http://www.myfreestyle.jp

自覚症状がないまま進行する、糖尿病性腎症の早期発見に有効な尿中微量アルブミンを測定する。2週間程度で解説付きの結果シートが届く。自宅で気軽にできる検査キット。アルブサーチ¥3,100(健康人ネット)http://www.kenkojin.net/

HbA1-C(血糖値)やLDLコレステロールなど14項目、生化学血液検査14項目。自己採血し返送。7日前後で解説付きの結果シートが希望者に届く。デメカル メタボリックシンドローム&生活習慣病 セルフチェック¥7,700(ウィズネット)厚生労働省承認の検査キット。

ペプシノゲン検査とピロリ菌検査が一度にできる。取り扱い説明書に従って自己採血。7日前後で解説付きの結果シートが届く(希望者のみ)。デメカル 胃がんリスク 層別化検査【ABC分類】¥9,900(ウィズネット)厚生労働省承認の検査キット。

東京・銀座にあるAGE牧田クリニック院長。糖尿病専門医。医学博士。1979年北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学生化学講座で、糖尿病合併症の原因として注目されているAGEの研究を約5年間行い、高い評価を受ける。『医者が教える食事術 実践バイブル』(ダイヤモンド社)など著書多数。

※検査キットは美ST編集部で選びました。

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2023年『美ST』1月号掲載
撮影/河野 望〈静物〉 取材/大佛摩紀 編集/石原晶子 写真/PIXTA

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