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女優・黒谷友香さん「若い時の無知ゆえの失敗があったから、今の自分がある」

自分自身を愛する「自愛」。たくさんの情報で溢れた今、自愛はとても大切な生きていく支えにもなります。女優・黒谷友香さんの自愛に満ちた生活の秘訣とは?お話を伺いました。

成長・変化していくことを大切に「オールド」でなく「ヴィンテージ」でありたい

《Profile》
1975年12月11日、大阪府生まれ。映画・ドラマ・舞台・CMなどで活躍中。約25年以上続けている東京と千葉のデュアルライフに注目が集まり、バラエティ番組にも多数出演。
2022年には国土交通省より「ペニンシュラ(半島)応援大使」を拝命。

私が考える自愛とは…自分を知って極めること、常に今の自分がいちばんいい、そしてこれからはもっといい! と思える自分でいることです。そのためには、自分がどういう人間か、何が好きで何がいやなのか、そのトリセツ(取扱説明書)に精通していることが大事。

でもトリセツって、その瞬間瞬間を真剣に生き切っていないと作れないものだから面白くもあります。自分のご機嫌の取り方、扱い方をわかっていく、その過程も含めて愉しんでいたいと思います。自分らしく、豊かな人生を送るために自愛が必要だと感じる一方で、今の時代って自愛のあり方を迷いなく選ぶのは結構難しいですよね。

ウェルビーイング、つまり心身ともに満たされた状態、幸せの形は人それぞれですが、それを見定めて貫くのは覚悟がいること。例えば現代は未婚・既婚、離婚なども昔に比べたら重要じゃないけど、でもちょっと気にする場面もあるような過渡期でもありますよね。新旧様々な価値観に揺れる時代で、私は歳を重ねるごとに外見、中身全てに味わいが増していくようにしていきたい。経験した痛みや涙、喜びを肥やしとして、全部自分自身の味にしていけるような人間でありたいと思います。

古いという意味のオールドではなくて唯一無二のヴィンテージとしての価値を育てていく、という感覚です。若い時はこんな風に思えませんでしたが、その時の無知ゆえの失敗やつまずきがあったからこそ、今の自分があるはず。だからこそ、その失敗の傷や涙のあとも含めて、堂々と今の自分を認めて愛してあげたい。それも自愛に通じるんじゃないでしょうか。そう思える自分もちょっと気に入っています(笑)。

私が自愛のために心掛けているのは「衣食住、好きなものに囲まれ、趣味とライフスタイルを大切にする」「幅広い年代の方と交流する」という2点。20代から試行錯誤して自分の好みを確立してきたつもりです。

10代は雑誌を見ながら自分に合うファッションを研究、20代前半で今の私の生活に欠かせない、乗馬と出合いました。その頃から東京と千葉の2拠点生活がスタート。馬とのふれあいや千葉の乗馬俱楽部のDIYを手伝った経験から、ラルフ ローレンの世界観に魅了されてインテリアもインスピレーションを受けたりするように。

乗馬を通じて仲良くなった友人の影響もあり、安心安全な食材づくりやガーデニング、DIYの趣味がより一層深まりました。愛馬のヨモちゃんのお世話をしたり、そういった友人とのつながりで深まった趣味を楽しむ千葉の生活は、心と体の栄養補給に欠かせません。

また、自愛のために意外と大事なのは多様な人間関係。年上からは知恵を年下からは情報を吸収して自分を錆びつかせずアップデートさせたい。そこでいつも心がけているのは「美点凝視」。人には、必ず良いところがあるから、付き合っていく上で長所を見つけて、折り合わない時は、自分の考え方・視点を変えます。変化を恐れず柔軟な自分でいるためには、外見磨きに加えて心のアンチエイジングも重要。いつでも気持ちの矢印は上向きにキープして慈しみがいのある自分でいたいですね。

《衣装クレジット》
柄ブラウス ¥49,500、柄スカート ¥55,000(ともにマーク・ケイン/三喜商事)3連イヤカフ ¥61,600、イヤリング ¥462,000、ネックレス ¥79,200、ブレスレット ¥88,000、リング ¥418,000(すべてシンティランテ/ISETAN SALONE 東京ミッドタウン)

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2023年『美ST』5月号掲載
撮影/浜村菜月(LOVABLE) ヘア・メーク/Nico スタイリスト/越水史子 取材・文/柏崎恵理 編集/長谷川千尋

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