HAIR

BTS担当ヘアが語るマル秘エピソード「美意識が高いのはV。ジョングクは自分で前髪を切っちゃって…」!?

BTSのヘアを、活動初期から約9年担当し続けているヘアスタイリストのパク・ネジュさん。ネジュさんが関わったものは、ARMY(※BTSファンの呼称)なら「あのときのヘア!?」とすぐに思い出せてしまうようなものばかり。インパクトがありながら、テーマに馴染み、個々の魅力を引き出して印象に残る、そんな計算しつくされたヘアの数々が生み出される現場でのリアルなお話を伺いました。

BTSをデビュー初期からそばで支え続けて9年!印象に残っていることは

《PROFILE》
韓国・清潭洞にある有名人御用達美容室「Bit & Boot(ビット&ブート)」オーナー。メイクアップアーティストのウォンジョンヨ(Wonjungyo)とともに創業。BTSをはじめとする著名なアーティストや俳優のヘアを担当するトップヘアスタイリスト。スターたちからの信頼が厚く、海外で開催される授賞式やブランドイベント、MV撮影など、スターに帯同しヘアを手掛け、世界中を飛び回る日々を送っている。この春、自身のヘアケアブランド「ネジュ(Néjoo)」から「ドントウォッシュトリートメント(Don’t Wash Treatment)」(150ml 税込3,960円)を発売。BTSの公式YouTubeチャンネルでジョングクのVlogに同アイテムが映りこんでいたことも話題に。

―――BTSのヘアを担当することになったいきさつを教えてください。

ネジュさん:当時フリーランスのヘアスタイリストとして、EXOのチームでデビュー前からずっと彼らのヘアを担当していたのですが、ある日Big Hit Entertainment(現・HYBE)のビジュアルディレクターから僕と一緒に作品をつくってみたいと急に連絡がきました。BTSがデビューしてから、アルバムや広告案件などさまざまなプロジェクトでヘアを手掛けることになり、かれこれ9年くらい担当しています。出会った頃からは想像もできないくらいの成長を遂げたプロセスに、ご縁あって初期から関わることができました。

―――BTSの現場でとくに嬉しかったことはありますか? 

ネジュさん:やはり自分が担当したアーティストがMAMAやMMAをはじめとする大きな賞を受賞したり、大きなステージに立つときはうれしいですし楽しいですね。BTSにはグラミー賞の現場も経験させてもらいました。僕にとっても、大きな経験となりましたし、現場でアリアナ・グランデやテイラー・スウィフト、レディー・ガガなど世界的に有名な人たちにも会えたのも嬉しかったです。

ジョングクが自分で前髪を切っちゃった!?驚きエピソードも

―――BTSの現場で起きたエピソードで印象に残っていることがあれば教えてください。

ネジュさん:ジョングクの撮影でLAに行ったときの話ですが、僕は早朝到着便で本人より後にLAに到着したんです。そしたらジョングクが自分で前髪を切っていて驚いたことがありました。到着するや朝一ですぐに整えて、撮影の準備をしましたね。(※下の写真がその時のヘア)

―――ジョングクの前髪と言えば、一時期女の子のようなかわいらしい前髪をしていた時期がありましたね(※下の写真)。あの時もネジュさんがカットなさったのですか?

ネジュさん:ありましたね。基本的には本人の意見を聞きながらカットします。あのときは、話をしながら現場で成り行きで決めました。「前髪どうする?切る?」「OK!切って!」といった具合に意見交換して。ジョングクは普段からこちらの提案にも乗ってきてくれるタイプなんです。

―――まさに、ネジュさんとの信頼関係があってこそ生まれるヘアスタイルなんですね。メンバーのみなさんは、やはり普段から美容への意識も高い印象ですか?

ネジュさん:そうですね、Vがすごくファッショナブルですし、他のメンバーよりも美容への関心も高いように思いますね。

ジョングクのワールドカップでのパフォーマンスは、マイケル・ジャクソンをイメージした

―――メンバーのソロ活動でも数々のヘアを生み出していらっしゃいます。特に記憶に残る作品はありますか?

ネジュさん:ジョングクのワールドカップでの大舞台ですね。ファンの方だけでなくいろいろな方が見る、世界が注目するステージですから、マインドもしっかりしないといけなくて。当時ジョングクの髪も長かったですし、それを活かして動きをつけてスタジアムのような大きな会場でも映えるように考えました。僕はマイケル・ジャクソンみたいなイメージを思い描いていました。

―――確かに、マイケル・ジャクソンがNFLのスーパーボウルで魅せたハーフタイムショーの雰囲気を思い出します。ジョングクのワールドカップのパフォーマンスは神がかっていて本当に歴史に残るシーンになりましたね。特にここ数年はBTSメンバーの海外でのソロ活動に多く帯同なさっているようですね?

ネジュ先生:そうですねJ-HOPEのパリコレ訪問にも帯同しました。パリでは「Bit & Boot(ビット&ブート)」の別のチームがジミンを担当していたので現地で合流する場面もありました。

―――ハイブランドのときのヘアはブランドイメージもあると思いますが、どのように決めるのですか?

ネジュさん:おっしゃる通りで、それぞれのブランドのビジュアルディレクターからリクエストがあるので、事前に相談してどのようなヘアにするか決めていく流れです。あのときはJ-HOPEとも現場で相談しながらウェットで少し大人っぽい印象に仕上げました。

「7人全員がバランスよく調和」自分でも納得できたBTS釜山コンサートのヘア

―――これまで手掛けたBTSのヘアはどれも特別だったと思いますが、中でも特に会心の出来だったものはありますか?

ネジュさん:

そうですね 『Love Yourself 7 ‘Her’』のアルバムコンセプトの撮影時のヘアが今ふと思い浮かびました。花がバックにあって雲がある撮影現場だったのですが、そのセットがとてもきれいで、BTSの少年美をうまく表現して良かったと思います。
あと最近のものですと、釜山コンでのヘアはとても良かったと思いますし、いろんな意味で感慨深いですね。同じ時期に釜山国際映画祭があり、釜山入りした初日は俳優・安藤サクラを担当しました。その次の日がBTSの釜山コンサートだったんです。慌ただしいスケジュールでしたけど、どれも無事にこなせてホッとしました。

―――あの釜山コンサートは映画にもなりましたし、BTSが兵役前に見せてくれた7人揃ったステージでしたからARMYの間でもあのビジュアルには特に思い入れがある方も多いと思います。どういうところをこだわったヘアだったのでしょうか?

ネジュさん:メンバーは7人いますから、それぞれ違う髪型にしないといけないんですが、そのうえで全員が調和していないといけないんですね。もちろん衣装やコンセプトなどトータルで調和させます。個々の魅力もうまく引き出しつつ、つくりあげることを大切にしていて、まさにそれがカタチにできたなと自分でも納得できる作品になりました。

撮影/宮川久 取材・文/加藤文惠 編集/根橋明日美

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BTS担当ヘアが語るマル秘エピソード「美意識が高いのはV。ジョングクは自分で前髪を切っちゃって…」!?

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