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芸術は究極の美の形が具現化されたものだから。それを生み出すアーティストたちが美しいのは、当然かもしれません。日々、美と真剣に向き合っているからこその美オーラ。美は内面から、と確信できます。
なぜ美しい女性を描いているのかというと女性特有の質感がものすごく好きだから。髪の柔らかさ、顔のラインのほのかな丸み、肌の滑らかさなどを、どれだけ美しさを凝縮して表現できるかが、私の絵の要です。日頃から髪・肌・歯の美しい人を見ると細胞が輝いていると感じます。そろそろ私も40代、細胞が艶々している人に出会うと、細やかなライフスタイルや生き様が見えるようで、美しさを実感します。なのに私はというと制作が生活のすべてでいろんなことがおざなりに。なのでせめて間食は控え、意識的に発酵食品などを摂るようにしています。本当は毎日でもスナック菓子を食べたいのだけど(笑)。面白い話を聞きました。人間の脳は主語を理解できない性質があるそうです。例えば「誰々をダメな人だ」と思うと脳は誰々を自分と勘違いすることがあるとか。以来、ネガティブな感覚に気を付けるようになりました。そういう要素を排除すると美しい作品が生まれると思うのです。
ご自宅兼アトリエで制作。生活のほとんどが絵を描く時間。座っている体勢が長く股関節症にも。下書き段階はモデルのデッサンをもとに、彩色では着物の鮮やかさを忠実に、肌の表現は日頃から観察している肌のきれいな女性を参考にしてニュアンスを入れるそう。
Profile
’81年埼玉県生まれ。’07年東京藝術大学美術学部日本画を卒業後同大学大学院へ進学し修了制作は東京藝術大学買い上げに。’12年学位取得。日本橋三越や伊勢丹新宿店の個展では完売必至の人気作家。’19年秋、クレ・ド・ポー ボーテのパッケージを手掛け人気を博す。
現代女性を伝統技法を用いてモダンに表現。岩絵具という天然鉱物を細かく砕いた絵具で絹地に描く。年間約75枚を制作。主にシンガーの実姉がモデル。「残月」(1)は姉、「音もなく」(2)は28歳の女性を描いている。どちらも一昨年伊勢丹新宿店の個展時にお客様のもとへ。(3)クレ・ド・ポーとのパッケージのアートワークコラボが話題に。※商品は’19年限定品のため、現在は販売終了
モデルの年齢や有名無名にかかわらず、美しさにハッとする写真集が大好き。滑らかなボディラインや美しい表情から感受性やインスピレーションを受けます。
夫の桁山晃さんの作品の前で。夫婦並ぶと輝く笑顔になる大竹さん。料理など家事は旦那さんが担当とか。「アトリエを共有しているので一緒にいる時間が長いのですが、仲良くやっています」。
2020年『美ST』6月号掲載
撮影/吉澤健太 ヘア・メーク/丸山智路〈ラ・ドンナ〉 取材/安田真里、山田頼子 編集/小澤博子、桐野安子
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2024年12月16日(月)23:59まで
2024年12月16日(月)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
2024年11月14日(木)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで