HEALTH
まだまだ自分は関係ないから……と思っている人ほど確認してみてほしいチェックリストが「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」チェック。もし既にロコモになっていてもこれ以上進行させないために、対策を始めましょう。今ならまだ間に合います。
靴下を履くには、股関節や膝関節をしっかり曲げないとできません。ふらついてできないようならバランス能力の低下や、関節の痛みが原因ということも。
転びそうで不安になったり手や腕が痛むなど、重い荷物を持つには、首や腰、背骨など全身のバランスを取らなくてはいけないので、意外と負担がかかります。
持ち上げているつもりの脚がちゃんと上がっていないなど脚の力の低下、背骨の症状からしびれが生じて感覚が鈍くなってうまく脚を運べなくなっている可能性も。
膝関節が悪い方は、階段は上りより下りの方が不安を感じたり痛みが出やすいそう。背骨の神経の問題で足元が不安定になっているということも考えられます。
上のチェックリストに不安を感じる方、特に1〜7番に1つでも当てはまればロコモの心配があります。立つ・歩くなどの身体能力が低下した状態がロコモなのです。重い物を持ち上げる作業は、肘や肩、首を使うので その機能の問題が生じることで困難を感じます。15分くらい続けて歩くのが辛く、しばらく背中を丸めて休憩すると歩けるようになる場合、腰部脊柱管狭窄症で背骨の中の神経が圧迫されている可能性が。また痛みなどはなくても、歩き方がおかしかったり、歩行スピードが遅くなる場合は何らかの機能障害が考えられます。8番以降については膝がミシミシするのは、痛みがなければ問題ないでしょう。炎症などで関節の中に水がたまることもあるので、気になる場合は専門医へ。外でつまずくのは首や腰、背骨の神経の問題かもしれません。大人になってからの偏平足は専門医に診てもらうこと。捻挫を繰り返す場合も検査を。外反母趾は歩けなくなることには影響しません。激しいダイエットは骨粗しょう症の要因に。骨粗しょう症になると高いところに荷物を上げられないことが。
\あなたもチェック!/
まず床から40cmの椅子や台に両腕を組んで腰かけます。両脚は肩幅くらいに広げ、床に対してすねが約70度になるようにして、反対の脚で反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間キープします。この片脚テストができないとロコモ度1。
ロコモとは「ロコモティブシンドローム」の略称で、立ったり歩いたりするための身体能力が低下した状態のこと。ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。高齢者の問題と思われがちですが、高血圧など生活習慣病のある人は比較的若い頃からロコモの原因となる病気にかかりやすいことがわかってきました。すでにロコモである場合も進行させないことが重要。簡単なテストで確認しましょう!
HITO病院回復期リハビリテーション病棟医長でありロコモアドバイスドクター。最先端ロボットやICTを活用し、健康寿命の促進に取り組んでいる。
2021年『美ST』9月号掲載
撮影/平林直己 モデル/仁香 ヘア・メーク/伴 まどか スタイリスト/菊地ゆか 取材/菊池真理子 編集/佐久間朋子
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2024年12月16日(月)23:59まで
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