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【石原さとみさん・37歳】「自分に飽きたら終わり」女優としての現在地とは

幅広い世代から美と生き方のお手本として、熱烈に支持されている女優・石原さとみさんが、美STに初登場!その魅力はビジュアルだけではなく、内面からにじみ出る人間性も含めてのもの。家族が増えたことで、ますますチャーミングさを増した彼女が語る“未完成のままでいい”の先に見えたものとは?現在、そして未来の自分像について語っていただきました。

“自分に飽きたら終わり。求められるものではなく、正反対の世界観を自らつかみにいきたい”

お話を伺ったのは…石原さとみさん(37歳)

《Profile》
1986年12月24日、東京都生まれ。2002年から本格的に俳優活動を開始、ドラマ「リッチマン、プアウーマン」「アンナチュラル」、や映画『シン・ゴジラ』『そして、バトンは渡された』や多くの舞台などで活躍し幅広い層から支持されている。放送中のドラマ「Destiny」(火曜21時〜・テレビ朝日系)では3年ぶりとなるドラマ主演、映画『ミッシング』(5月17日公開)でも主演をつとめる。NHK「あしたが変わるトリセツショー」でMCをつとめる。映画『ラストマイル』2024年8月23日公開予定。

女優・石原さとみとしての、現地点

自分が自分に飽きていたら、世の中からはもっと飽きられるはず、いつでも私にワクワクしていたい……。それが仕事をするうえで欠かせない感覚です。これは挫折感を味わった経験から。

20代前半、自分がたてた目標に追い込まれて辛かった時期がありました。そこで心機一転、思い切ってニューヨークへ行き、とことん自問自答したら、実は私が思う「しがらみ」や「不自由さ」は自分が作っていたことに気づきました。人生は自分でかじ取りできるのかもしれない!と思ったら、いろんなことがダイナミックに変化。

25歳の時、初めて出演した月9「リッチマン、プアウーマン」や26歳の時に佐藤健くんと舞台『ロミオとジュリエット』をやらせていただいたのが、大きな転機となりました。でも30代になり、求められているものじゃなくて真反対のところに行きたい!と強く願うように。

それが形になったのが公開中の映画『ミッシング』。7年前から監督に直談判して出演が叶った、念願の作品です。何が何でも彼の作品に挑戦したかったので、ツテをたどり行きつけのバーを教えてもらって会いに行き、最初はけんもほろろに断られましたが拝み倒して(笑)何とか連絡先だけは交換。

3年後に「脚本書きました」と連絡が来て、飛び跳ねるくらい驚いて。結果的に、自分がプライベートでも母となって、母親役を演じることになるとは思いませんでした。

当時は自分のことより子どもを生かすことに精一杯で、シミ・そばかすも増え、髪の毛も抜け、睡眠不足と慢性疲労でボロボロの状態。娘の失踪とSNSからの攻撃で心を失っていく母親役を演じるにあたっては今までのアプローチではダメ。

どれほど美ST的な世界からかけ離れられるかが試されるとはいえ、相当なやつれ具合でした(笑)。でも言い方は変ですが、その状態をベースに、もっと追い込んで役作りできたので結果オーライになったかもしれません。そしてまさに運命的なことに次の作品が検事役のドラマ「Destiny」。

その現場でも自身がキレイに映ることは考えず、シーンが美しく成立することだけを目標にしました。普段は映画を制作するこだわりのチームと一緒にドラマを作ることができて本当に幸せ。

子どもを持ってから関わらせていただいた仕事を通じて、自分よりも作品が見ている人にどう響くかが大事と改めて痛感しつつ、ワクワクをつくり出して新しい自分に出会えたのは、まさに自身でかじ取りできた成果かもと思っています。

《衣装クレジット》
トップス¥169,400パンツ¥143,000(ともにボッター/イザ)イヤーカフ¥20,900(フミエ タナカ/ドール)キャミソール(スタイリスト私物)

2024年『美ST』7月号掲載
撮影/生田昌士(hannah management) ヘア・メーク/paku☆chan スタイリスト/宮澤敬子(WHITNEY) 取材/柏崎恵理 再構成/Bravoworks,Inc.

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【石原さとみさん・37歳】「自分に飽きたら終わり」女優としての現在地とは

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