PEOPLE
小学生の頃、戦隊モノを見て漠然と憧れていた芸能界。スカウトされ、デビュー作品が戦隊モノの「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の主役という運命の引の強さがある一ノ瀬颯さん。その反面、怖がりで、寂しがりやと自身の性格を分析し話す姿には可愛らしさもあり、ギャップ萌えする女性が今後もますます増えそうです。
Profile
一ノ瀬 颯<いちのせ はやて>
2018年青山学院大学の入学式に向かっていた際に、現在の事務所にスカウトされる。翌2019年に「騎士竜戦隊リュウソウジャー」で主役のリュウソウレッド/コウで俳優デビュー。その後大河ドラマ「麒麟がくる」足利義栄、「この恋あたためますか」碓井陸斗、「江戸モアゼル〜令和で恋、いたしんす。〜」岩佐長兵衛、「いいね!光源氏くん し〜ずん2」一条融、今クールの月9ドラマ「ナイト・ドクター」の根岸進次郎役とドラマの出演が続き、こ4月からは「王様のブランチ」にもレギュラー出演中。9月11日配信開始の Paraviオリジナルドラマ「東京、愛だの、恋だの」に、松島はじめ役で出演。
はい、青山学院大学の入学式の日に現在のマネージャーさんに。でも憧れは実は小学生の頃からあったんです。それこそ、TVで戦隊モノを見ていて、「ヒーローになりたい!」というよりはそのときすでに「こんなヒーローを演じられたら格好いいなぁ。」と思っていたんです。でも狭き門だし、厳しい世界だし親も心配していたので「自分とは縁遠い世界なんだな」と夢を封印していました。それが高校1年生のときに受けた論述テストに「自身の職業はお金で選ぶか、本当にやりたいことで選ぶか」という問いがあり、その問いがやけに心に響いて。そこからまた自分の人生なのだから自身がやりたいことを貫けたら幸せだなと思い、大学に入学したら自分で事務所を調べたりして芸能界に挑戦してみようと思っていた矢先にスカウトをしていただきました。しかもデビューさせていただく作品が「騎士竜戦隊リュウソウジャー」というのはちょっと運命めいたものを感じましたね。
立ち振る舞いや現場の手順など何もわからないまま臨んだ現場でしたので、正直大変でした。監督も細かな部分にまでこだわって作品を仕上げていかれる方だったので、どこをどう変えたらどう見えるのかがわからず気持ちだけでやっていた部分もありました。
芝居の正解は自分で見つけるというスタンスの現場だったので、あるとき40テイクくらい撮り直しをしたことがあって、共演者の方々に迷惑をかけてしまったし、心が折れそうだったのですが、この経験があったからこそ芸歴の浅いところで演技の奥深さを学ばせて頂いた気がしますし、演じることの楽しさを気づかせていただいたとも思います。どこが違うか言ってもらえないままの40テイク。自分自身でも手応えみたいなものを感じた瞬間に監督の「そう!それだよ!」って声が聞こえたときはめちゃめちゃ嬉しかったです!
その経験があったからこそ最初の出演作で「自分を通して何か魅力を感じて貰えてたら素敵だなぁと思えたし、これからずっと演技をやっていこう」という覚悟ができました。最初の作品で深いところまで取り組むという姿勢を学べたのは幸せでした。
「この恋あたためますか」でご一緒した仲野太賀さんが印象に残っています。太賀さんが演じる“新谷誠”が実際に存在している人としか思えなくて。ご一緒するカラオケでのシーンのドライ(カメラなしでするリハーサル)のときからぼろぼろ泣いている太賀さんの芝居が凄すぎて、演じているというよりは今実際起こっている出来事と勘違いするくらいで、あたかもその人が存在するような芝居に圧倒されました。「自分も目指すところはここだなぁ」とそのとき強く思いました。
僕は夜間救急専門のチーム「ナイト・ドクター」に対し日勤の医師こそが優秀であり、一流と考えている日勤の医師、根岸進次郎という役。強気にナイト・ドクターのチームに嫌味を言うような役どころなのですが、強気に物申す演技に毎回緊張していました。やはり出番も多いナイト・ドクターチームの結束が硬いし、僕が嫌味なセリフを言うとナイト・ドクターチームが恐ろしくキツい視線を僕に向けるんです。するとつい自我が働いてしまって「怖い!」と思っている自分がいて、臆せずに演技ができるようになりたいと思う日々でしたね。
そんなとき、前室でナイト・ドクターチームの方々とご一緒する機会があって、「結束ができているナイト・ドクターチームに嫌味言うのとか結構しんどいよね」と声をかけてくださって、そこでちょっと演技の相談とかさせていただくことができてからは気持ちが少し楽になりました。僕の名前も皆さんしっかり覚えていてくださって、役どころもあって僕が勝手に皆さんと距離を置いて、アウェイの現場と思っていたのだなと思いました。
いい意味でも悪い意味でも馬鹿真面目ですかね。役に対してのアプローチとかに対しては真面目な方がいいなとは思うのですが、真面目に捕らえ過ぎて発想が凝り固まってしまうという経験も結構あったので、プラスな部分だけで真面目を発動させられたらいいなと思っています。対人関係でも真面目過ぎるが故にどうでもいいことでいざこざが起きたりしたこともあります‥…。そこら辺はいい塩梅でなければなと常々思ってはいるのですが性格なのでなかなか上手くコントロールができないのが実情です。
あとは僕怖がりなんです! お化けも怖いし。(まさか怖がりでお化けが真っ先に出てくるとは思わずスタッフ一同大笑い。スタッフの「何か気配感じるときありますよね。」に「あります、あります!そんなとき一人でブンブン手を振りまわして、近寄るな! とか言って」という発言にまたまた爆笑。)“怖がり”で僕がお化けを真っ先に言ってしまったので話が逸れてしまいましたが、怖がりなのはお化けに対してだけでなく、人に対してもで、例えば発言するときにこれを言ったらどう思われるかなとか考えてしまうと発言するのにちょっと臆病になってしまったり。そんな僕が変わることを恐れずにこの世界に飛び込んだことは自分でもちょっと驚きでした。これは性格ではないのですが、友達や周りの人から声がめちゃめちゃ小さいと言われます。演技をしているときは自分ではない他の誰かになっているので大丈夫なんですが、カットがかかった瞬間声がめちゃ小さくなるみたいです。それをいじられることも多いですかね(笑)。
あとははずかしいんですけど、寂しがりやです。学生時代は学校の行き帰りも1人は嫌だったし、ご飯を1人で食べるのも苦手でつい最近まで1人でご飯屋さんに入れませんでした。だから今のコロナ禍ちょっと辛いです……。
人と会っているとき。こんなご時世だから余計に思います。
寂しがりやなので、友達に連絡して一緒にご飯を食べながら他愛のない話をしているときが本当に幸せです。今、それができないからHITというトレーニング(負荷の高い運動と小休憩を繰り返す高強度インターバルトレーニングのこと)にハマって一時は体脂肪が6.3%のときもありました(笑)。そのときは高校時代バスケ部で100往復のランニングをしていたときより体脂肪低かったですね。
昔から好きです。中高校生の頃はEXILEさんのダンスをマネていたりしました。自己流で独学なのでダンスのクオリティとしてはまだまだなんですが、PVを何回も見て覚えています。今はBTSさんやSEVENTEENさんとかK -POPのアーティストのダンスをアップしています。少しずつ上達できたらいいなと思ってます。独学繋がりで最近韓国語と世界遺産検定の勉強も時間があるときにしています
食で言えば食事と食事の間を16時間開ける半日ファスティングがここ最近習慣になっていて、タンパク質を多めに摂るようにしています。あとはさっきもお話ししたHITトレーニングをした後にプロテインを飲んでいます。最近のお気に入りは抹茶味です。
肌に関しては最近化粧水だけだと逆に肌が乾燥すると聞いたので化粧水の前に導入液、化粧水、美容液、クリームというのを心がけています。
忙しくしていられることがまずありがたいし、自分が目指すところでもあるので忙しいこと自体にモチベーションが上がります。自分の性格上、いつまでこの仕事が続けられるだろうとか常に考えてしまう心配性なので、忙しいこと=充実していることなのでテンションが上がります。
それでも体力的にとか、思った以上に言われて精神的に厳しいというときは運動が一番ですかね。やっぱり汗をかくことで精神的にも気分が晴れますし、フィジカル的にも心地よく疲れてよく眠れるので体を動かすことが僕は大事ですね。
あとはやっぱり音楽ですかね。音楽は広いジャンルで聴きます。Matt Terryの「Sucker for You」って曲がオススメに挙がってきて、聞いて見たら曲調も歌詞もよくて最近よく聞いています。
(難しいなぁ……と悩んでから)うーーん、目かな。僕、目に線が4、5本入っていてシワシワだからか眠そうに見られることも多いし自分自身でも眠そうな顔しているなって思うんですけど(笑)、お芝居をしているときに目から伝わってくるとよく言って貰えたりするので、目が武器なのかな。
僕自身不本意ながら戦隊の現場では5歳児と言われていたり(笑)、ほかの現場でも実際の年齢より下に見られるとことが多くて。大人の女性は自分にはない余裕と落ち着きがあり、そこが最大の魅力ですね。
40歳になったらこうありたいというよりも、20代の今の時点から1日1日を無駄にしないようにして大切に生きたいです。年齢を重ねていくと時間の体感も早くなっていくし、意外と40代って直ぐになってしまうと思うんですよね。やりたいことをひとつ、ひとつクリアにしていきたいです。40代になってもできることならこの仕事を続けさせて頂けたらいいなと思っています。
目指すところは皆さんに演技力を認めて貰えるような、誰かに必要とされているから存在しているような俳優であれたらいいなと思います。
シャツ¥47,300(ヌメロ ヴェントゥーノ/N21 表参道)
デニムパンツ¥26,950(サイト/ヨウジヤマモト プレスルーム)
カーディガン¥23,100(トラディショナル ウェザーウェア/トラディショナル ウェザーウェア 青山店)
左手リング¥7,700[トゥエンティー エイティー]右手リング¥11,000[ノース ワークス](ともにHEMT PR)
シューズ(スタイリスト私物)
トラディショナル ウェザーウェア 青山店 03-6418-5712
N21 表参道 03-3746-0021
HEMT PR 03-6721-0882
ヨウジヤマモト プレスルーム 03-5463-1500
撮影/高野友也(PEACE MONKY) ヘア・メーク/神谷真帆(ROI) スタイリスト/大塩リエ 取材/小花有紀
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2024年12月16日(月)23:59まで
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