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リフトアップ効果が高く即効性もあり人気となっているのが『糸リフト』『糸(スレッド)治療』と呼ばれる美容医療です。萎んだ風船を縛り直すように皮膚にパンとしたハリをもたらし、コラーゲン産生効果もあるとメリット多し。しかし皮膚に糸を通すという部分で痛い・怖いイメージも。糸リフトの基本を知り、自分に適した治療を選択しましょう。
糸リフト(スレッドリフト)は、メスを使用しない、「切らないフェイスリフト」として定着している顔のたるみ改善術です。皮膚の中からタイトニングを行う医療機器等の治療とは違い、引っ掛かりのある糸によって直接たるみを引き上げる施術ですので、即効性と確実に目に見える効果を実感できる施術内容です。引き上げたい部分やたるみの程度に応じて、使用する糸の種類や入れ方等を臨機応変に対応して施術します。糸リフトは継続すればするほどコラーゲン産生効果が得られる一石二鳥の施術です。
「糸リフト」は…
・フェイスリフト手術ほど大掛かりではない
・即効性があり1年ほどの持続力がある
・リフトアップ効果に加え肌のハリも出る
・たるみ改善による小顔効果が高い
・リフトアップ効果が高いのにダウンタイムが短い
適応範囲はA、B、C、それぞれの箇所を全体的に引き上げた方が良い場合もありますし、A、Bだけ、もしくはCだけ等、個別に引き上げた方が良い場合もあります。
糸は構造上から分けると、①ナノスレッド(棘がなく、ショッピングスレッドと呼んでいたもの)②カニューレコグスレッド(カニューレの中に棘のついた糸が入っているもの、最近のスレッドリフトはこれがほとんど)③バイニードルスレッド(シルエットソフトのように、糸はむき出しで、糸の両端に長い直針がついているもの)に分類され、ほとんどの場合、これらを組み合わせて使用。
PCLという体内に吸収される性質の糸で、長く皮膚にとどまり、コグの形状も引っ掛かりをよくする工夫で長期の持続効果が期待。
世界で13万人以上に施術されているスレッドリフト用製品の代表格。円錐状の「コーン」の形状で非常に効果的な締め付けと固定を実現。
体内に吸収されるPDO製の糸。ショッピングスレッドの代表的存在。タイトニング効果が高く、基礎としてお顔全体に使用します。
Dr.ウサコ命名の手軽な糸は、糸人気の火付け役。細くて棘がなくコラーゲン産生効果も期待できる美肌系。
マグネシウムが溶ける際に水素が発生し、水素が人体内の活性酸素を除去し、コラーゲンの生成を誘導、肌のボリューム感もUP。
柔軟性に優れた長い糸で、曲線状に挿入することができるため、より多くのコグで強いリフトアップ効果と自然な仕上がりを実現。また両端の直針で、糸を皮下に入れ込んでいくため組織はグッと引き上げられ、引き締まり感をもたらします。
コグの箇所が丸みを帯びているため、引き上げる際の痛みと内出血のリスクを軽減できるのが特徴です。持続効果も期待できます。
主に、顎のラインに沿って、上眼瞼以外のところにはすべて入れることがあります。層は真皮直下です。基本的に①を10本。②が左右3本ずつ計6本。③が左右2本ずつ計4本。大体ですが平均20本、メンテは1年以内が◎。
術前のクリーム麻酔からの局所麻酔が基本。笑気麻酔や静脈麻酔などを使うことも。内出血には最大限の注意が払われますが、長くなる場合もあることを忘れずに、腫れたらすぐにクリニックに相談を。
美容外科「名医101人」に選出され、多数のフェイスリフト、スレッドリフトの学会講演、セミナー講師実績からリフトアップの魔術師と称される。美STでは雑巾縫いが定番に。「即効性と確実に目に見える効果をご実感いただける施術です」
「ショッピングスレッド」を韓国で取材、命名してからすでに10年。ここまで糸が浸透したのは解りやすい効果と手軽さから。溶ける糸(PDOやPCL)はコラーゲン産生を促し、継続すればある程度のリフトアップは持続可能。またマシンのリフトアップ治療にあり得ない法外な治療費を払う人がほぼ皆無になったのは功績かも。そして良いことばかりではなく、マイナス面、つまり痛みや内出血がストレスを与え、社会生活を損なうことも忘れずに。
2022年『美ST』4月号掲載
撮影/中林 香、清水ちえみ 取材/Dr.ウサコ、兵藤美香 編集/小澤博子
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