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【俳優・奥野壮さん】ミュージカル『るろうに剣心 京都編』でアイドル級に輝く理由

甘い爽やかなマスクからは想像できないくらいインタビューでは骨太男子。自分の思いをはっきりとよどみなく答える姿は、21歳とは思えないほどしっかりと冷静に自分を見つめている。これからの目標もたくさんの作品と出会い、その役に真摯に取り組み唯一無二の存在になること。その役によって受ける印象がまったく違う俳優・奥野壮さん、これからの活躍がとても楽しみです。

次世代イケメン「横顔遺産」⑦ミュージカル『るろうに剣心 京都編』に出ている美少年は誰?

《Profile》
奥野 壮(おくの そう)
2017年ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにて「フォトジェニック賞」と「明色美顔ボーイ」をW受賞。その後、オスカープロモーションの男劇団・青山表参道Xのメンバーとなる。翌2018年に「仮面ライダージオウ」で主役の常盤ソウゴ/仮面ライダージオウで俳優・ドラマデビュー。その後も数多くのテレビ・配信ドラマや映画に出演。最近はドラマL「恋に無駄口」で少女漫画をこよなく愛す高校2年生の主人公に。ミュージカル『るろうに剣心 京都編』IHIステージアラウンド東京で6月24日まで本条鎌足役で出演中。

──この世界には自分の希望で入られたのですか?

幼少期よりずっと続けていたバレエを辞めたときに、僕がこの先何をするか明確なビジョンがなかったんです。小さな頃に芸能界に興味を示していたことを思い出した父が、僕に内緒でジュノンのスーパーボーイ・コンテストに応募してくれたことがキッカケです。特技でクラシックバレエを披露して「フォトジェニック賞」と「明色美顔ボーイ」という賞をW受賞し今の事務所に入りました。

──ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでバレエを踊られたそうですが、バレエを始めたきっかけは?

小さな頃、母がスーパーで曲に合わせダンスしている姿を見て、将来的にどんなダンスをするにしてもクラシックバレエの基礎を身につけておけば所作がキレイになると思ったらしく……そこからクラシックバレエを始めて11年間続けました。幼少期からずっと熱心に努力し続けたバレエでしたが、高校1年生のときに体格差や関節の柔らかさなど努力だけでは埋められない差があると、そのときは思い込んでしまって辞めました。負けず嫌いだし人生で初めての挫折でしたから。10代の僕にとって本当に大きな出来事でした。

当時は悔しい思いを感じてたのですが、今となってはバレエを辞めたからこそ役者という仕事にも出会え、プラスの選択だったのでは……と考えられるようになりました。クラシックバレエで培った体幹や身体能力は「仮面ライダージオウ」のときにアクションで役立ったし、今回のミュージカル『るろうに剣心 京都編』でダンスはもちろん、大鎖鎌を振り回す時にも体幹が役立ったと思います。体幹が鍛えられているのはもちろん、自分のカラダの使い方を分かっているので「こうして欲しい」とリクエストに対して直ぐに反応ができるのが得意。今の役者という仕事に活かせてよかったと思います。

──今回ミュージカル『るろうに剣心 京都編』で見た目女性だけど実は男性という本条鎌足を演じられるそうですが?

少年ジャンプが大好きなので、元々原作は読み込んではいたのですが、改めてじっくり読み返しました。女性らしい所作は三浦春馬さんの『キンキーブーツ』を拝見して勉強させて頂いた部分もあります。初めての、女性の心を持つ役への挑戦だったし、歌もあって稽古が始まるまでは「大丈夫だろうか、俺……」となりました。正直ちょっとプレッシャーはありましたが、その反面「自分の知らない自分」を見られる楽しみみたいなものはありましたね。

この舞台を通して、また一歩、役者としての幅が広がるといいですよね。役者ってギターリストの役ならギターが弾けるようになるし、シェフの役なら料理が学べたり、役を通して自分自身のスキルがアップするのも醍醐味の一つだと思います。

──ミュージカル『るろうに剣心 京都編』の見どころは?

まずは日本で唯一客席が360度回転する劇場IHIステージアラウンド東京で上演。巨大なスクリーンとステージが取り囲む構造になっているのでその世界観に入りやすいし、スケールが壮大です。舞台裏で僕たちは迷子になりそうになったりしているのですが(笑)。この京都編がミュージカルとなるのも初めてのこと。映像、歌、ダンス、アクションとさまざまなものが混ざっているので、とても濃密な舞台だと思います。

僕に関して言えば、この舞台で今までの僕を観てファンになってくださっていた方々をいい意味で裏切れると思っています。本当にアイドルみたいにキラキラ発光してます(笑)。この舞台では僕がヒロインだと思ってやっています。

──今回の舞台のために歌のレッスンはされましたか?

作品の中で歌を披露するのは初めての経験です。もともと歌は好きで、もちろん作品の中で歌唱するのとはまったく違いますがカラオケも好き。クリス・ハートさんの『I love you』は歌うと周りから褒めてもらえます(笑)。尾崎豊さんとか久保田利伸さんとか…結構バラード派ですね。

──気分転換はどのようにされていますか?

ひたすら寝ます。ひたすら寝て、目が覚めたら漫画をひたすら読みます。寝るか漫画かって感じです。尋常じゃない量の漫画を読んでいます。ここ最近は『ONE PIECE』がまたブームです。とにかく週刊少年ジャンプ愛がめちゃめちゃ強いです!

──最近のマイブームは何ですか?

納豆! 納豆カルボナーラです!! 料理研究家のリュウジさんのバズレシピを見て作っています。このリュウジさんのレシピがめちゃめちゃ美味しくて頻繁に食べてます。ぜひ作ってみてください!〈では、自炊もブームなんですか?というスタッフの問いかけに、自炊はブームではないです! 生きるために!ときっぱり〉

──最近見た映画でお気に入りの作品はありますか?

伊藤沙莉さんと池松壮亮さんの映画『ちょっと思い出しただけ』はとてもいい作品でした。じんわりと気持ちがあたたかくなって。これオススメです。

──40代になったらどんな大人になっていたいですか?

40代の大人のイメージ……。長瀬智也さんは自分とはタイプが違いすぎるけど、あの男らしさはカッコいいですよね。やっぱり20代よりは30代、30代よりも40代、年齢を重ねるたびに人間力を増していたいですね。

俳優としてはいつでも制作側に求められる役者でありたいっていうのが一番です。女性になってしまうけど安藤サクラさんとか尾野真千子さんみたいに、あたかもその人が存在しているような自然な演技ができるのは憧れますね。

──演じてみたいキャラクターはありますか?

世間の人が普段の僕からは想像がつかないような役を演じてみたいと思います。今若いうちに少女漫画に出てくるような正統派超絶イケメンとかやってみたいです(笑)。

──40代の女性に抱くイメージは?

とにかくパワフルで自分をしっかり持っている。母を思い浮かべると今の40代の女性は自分磨きをしっかりしているイメージです。

──お母さま似ですか?

母似です。
母、めちゃキレイです!(笑顔で爽やかに、お母さまを褒める姿がとても好印象でした)

──どんなタイプの女性が好きですか?

尊敬できるところがある人がいいです。とくに仕事の面で。仕事に対する姿勢だったりモチベーションだったりが気になってしまいますね。僕が本当、仕事大好きなので。

──自分の顔で好きなパーツはありますか? また美のルーティンみたいなものがあれば教えてください。

まったくないです! どっち向きの顔が好きっていうのもないです。むしろ総取っ替えしたいくらい。そんな自分の顔好きじゃないです。
美のルーティンみたいのもないです。洗顔して化粧水、乳液以上です。この仕事を始めてからのほうがビジュアルを余り気にしなくなってしまいましたね。何か自分の中でカッコつける自分が、逆にカッコ悪いなと思ってしまって。今は本当自然体です。

《衣装クレジット》
シャツ¥35,200(ラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 原宿)、その他スタイリスト私物

《ショップリスト》
ラッド ミュージシャン原宿 ☎︎03-3407-6760

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撮影/高野友也(PEACE MONKEY) ヘア・メーク/牧野祐大(vierge) スタイリスト/三宅 剛 取材/小花有紀 編集/伊達敦子

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